ハリルホジッチ「金崎は戦う意識がある」 シンガポール、カンボジア戦メンバー発表
W杯アジア2次予選・シンガポール戦とカンボジア戦に臨む日本代表メンバー23名を発表したハリルホジッチ監督 【スポーツナビ】
海外組は10名で、本田圭佑や香川真司といった主力メンバーに加え、先月行われたイラン代表戦(1−1)でA代表デビューを飾った南野拓実が引き続き招集された。また、ほかの選手にチャンスを与えたいという意向から、代表歴の浅い選手たちも選ばれており、金崎夢生と林彰洋はヴァイッド・ハリルホジッチ体制では初招集となった。
ハリルホジッチ監督は、金崎について「真ん中だけでなく、たくさんの場面に動いてくれる。身体の大きさはそこまでではないが、デュエル(1対1の勝負)の中で体を使えるし、戦う意識がある」と評価。これまでも追跡してきた選手であり、「ダイレクトに見てみたい」と語った。
新しい選手にもチャンスを与えたい
ヴァイッド・ハリルホジッチ(サッカー日本代表 監督)
霜田正浩(日本サッカー協会 技術委員長)
霜田 年内も残り2試合となりました。公式戦ですので勝利にこだわって、勝ち点6を積み重ねていきたいと思います。このところアウェーが続いていますが、応援よろしくお願いします。
ハリルホジッチ コンニチハ。霜田さんが早く終わり過ぎたので、これから説明する。彼と私は意見が一致している。今年最後の2試合となるが、アウェーでの試合だ。少し変更を加えたリストを説明する。新しい選手も何人かいる。私がいろいろ見た中から選んだ。1年目はできるだけたくさんの選手を知りたいと思っている。試合は見ることができるが、グラウンドで見たり、直接話すことは違う。(これまで招集していた)何人かの選手は選出されていない。それは彼らが悪いというわけではない。ほかの選手にチャンスを与えたいからだ。もっともっと頑張ってほしいというメッセージも込められている。
<メンバー発表>
GK:
西川周作(浦和レッズ)
東口順昭(ガンバ大阪)
林彰洋(サガン鳥栖)
DF:
吉田麻也(サウサンプトン/イングランド)
槙野智章(浦和レッズ)
森重真人(FC東京)
丸山祐市(FC東京)
酒井宏樹(ハノーファー96/ドイツ)
長友佑都(インテル/イタリア)
藤春廣輝(ガンバ大阪)
MF:
長谷部誠(フランクフルト/ドイツ)
山口蛍(セレッソ大阪)
柏木陽介(浦和レッズ)
遠藤航(湘南ベルマーレ)
香川真司(ドルトムント/ドイツ)
清武弘嗣(ハノーファー96/ドイツ)
FW:
本田圭佑(ACミラン/イタリア)
南野拓実(ザルツブルク/オーストリア)
原口元気(ヘルタ・ベルリン/ドイツ)
宇佐美貴史(ガンバ大阪)
岡崎慎司(レスター・シティ/イングランド)
武藤嘉紀(マインツ05/ドイツ)
金崎夢生(鹿島アントラーズ)
藤春は米倉から席を奪った
それから、良いニュースとして(川島)永嗣の話がある。あるクラブとほぼ合意というところまで至っている。そして、労働許可証が必要な状態だ。ただ、トレーニングは続けていると聞いている。できるだけ早くプレーをしてほしい。それは全員に言えることだ。自分のポジションを確保すること。それをしないとA代表には入れない。レベルとパフォーマンスがよくなければ代表には入れない、これは全員だ。でも永嗣にとってはうれしいことだし、私もずっとコンタクトを取っている。あとはプレーするのを待つだけだ。
次にDF。いつもいるメンバーも含まれている。まずは吉田。前回(イングランド・リーグカップのアストン・ビラ戦で)左足でシュートを決めた。槙野も(J1第15節のFC東京戦で)素晴らしいゴールを決めた。ディフェンス面ではそこまで良い試合ではなかったが、良い人間だし、フットボール面も問題ない。でもまだまだ向上できる選手だと思っている。森重は打撲があってもプレーを続けた。いまのところしっかり回復しているし、ここに選んでいる。
4人目は少し新しい選手の丸山だ。丹羽(大輝)も候補に挙がっているし、昌子(源)もかなり良いものを持っている。ナビスコカップ決勝で高いレベルを見せてくれた。水本(裕貴)も同じだ。彼らはわれわれと代表を既に経験しているが、丸山はまだほぼ経験していないのと同じだ。左利きの選手も少ない。特にセンターバック(CB)。彼にも見るために少しチャンスを与えたいし、今度は彼がチャンスをつかんでほしい。丹羽も昌子も忘れたわけではない。彼らや水本もかなりハイレベルだし、彼らが悪いというわけではない。彼らにもしっかりとプレーして、(代表選手たちに)プレッシャーを与えてほしいと思っている。
右サイドは酒井宏樹。前回はけがで招集していなかったが戻ってきた。良い試合をしてくれると期待している。特にオフェンス面でしっかり働き掛けて、センタリングが必要になるので、酒井宏の存在が重要になってくる。そして今回は初めて、右サイドバック(SB)の選出を1人にするということを試している。何人か右サイドでプレーできる素質を持った選手がいるのだが、FW、真ん中に人数をかけたいために、このような人選をした。酒井高徳や塩谷(司)も考えているが、酒井高がやらなければいけないのは、自分のクラブでレギュラーを確保すること。やはり定期的にプレーしていないことが大きな要因だ。ただ、彼はハイパフォーマンスでトレーニングを続けてくれていると思っている。
長友は(インテルで)右SBのようにプレーしてくれている。彼は左右でプレーできるので競争を高めてくれていると思う。インテルはセリエAで上位(第11節まで終えて2位)につけている。長友はプロフェッショナルなので、われわれのグループには彼の存在が必要だ。藤春も戻ってくる。今回の試合では良いセンタリングが必要で、彼は米倉からポジションを奪ったと言える。前回の試合(イラン戦)で米倉はそこまで良いプレーをできなかった。そして藤春が左サイドの候補として席を奪った。彼には左サイドの駆け上がりとセンタリング、スピードに期待している。そのために彼をここに選んだ。今回はこれまでの8人ではなく、DFを7人呼んだ。