杉浦貴「モヤモヤしたものを吹き飛ばす」=9.19GHC王座戦直前インタビュー
9月19日に鈴木みのるの持つGHCヘビー級王座に挑戦するノアの“強さ”の象徴である杉浦。「1対1できっちりとしっかりと勝って、全部抱えているモヤモヤを吹き飛ばす」と決意を語る 【スポーツナビ】
当初は鈴木軍のシェルトン・X・ベンジャミンとやり合っていた杉浦だが、7月の後楽園大会の一騎打ちで勝利し、傍若無人な振る舞いでノアに立ちはだかるみのる狩りに名乗りを上げた。
かつて14度防衛し、GHC最多連続防衛記録保持者の杉浦がみのるとのタイトルマッチを前にどのような心境なのか!? またGHCへの思いとは!?
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ファンの期待感は感じている
7月の後楽園大会で、GHC戦に名乗り出た杉浦。ファンの大歓声に杉浦への期待感があらわれていた 【前島康人】
いきなり1月に鈴木軍がノアに来たときはチャンピオンが丸藤選手で、(みのるも)チャンピオンに先に行ったので、ちょっと控えていた部分もあって。その後はほかの選手(マイバッハ、高山)が名乗り出たのもあったんですけど、その前にベンジャミンともやりあっていい感じだったので、それが終わってからでもいいかなというのもちょっとありました。
――3月にGHCが流出して以降、みのる選手とやりたいなという気持ちはずっとあったのでしょうか?
その後、すぐに丸藤選手の再戦も決まって、丸藤選手が取り返すもんだなと思っていたたので。まだその時点では取り返してくれればいいかなという感覚でしたね。その後、ちょっと挑戦者が続いて高山さんが負けたときは、完全に「もう俺しかいない」と思いました。
――7月の後楽園大会で名乗りを上げたときの観客の歓声がすごかったが、観客の期待感は感じましたか?
それはそうですね。主力選手が負けていく中で、その期待感は感じていますね。ファンもストレスが溜まっていると思うんですけど、そんなものを全部抱えて吹き飛ばしてやるという気持ちはあります。
9.19はきれいな試合にならない
杉浦はみのるとのGHC戦を「きれいな試合にならない。本当のしばきあいになる」と予想する 【横田修平】
うーん…前回(2011年)もそうでしたけど、口の達者度は相変わらずだなって。っていうか増してるなって思いますけど、ただリングの上ではああいうスタイルでセコンドを介入させているんですけど、コンディションは良さそうだなとは思いますね。
――7月下旬から前哨戦が組まれていますが、かなりバチバチした試合になっています。手応えは?
手応えはありますよ。だから、なおさら1対1でやろうと言っていますし。
――サブミッション、グラウンドへの対応がひとつのカギとなると思いますが、その対策は?
結局、最後はそんなきれいな試合にはならないと思いますけどね。本当にしばきあいなんだろうなって。1対1でやれれば負ける要素はないと思っているので。ここで終わらせる気持ちは強いですね。
1対1でいい試合をして勝つ=強い
14日の後楽園大会で行われた調印式で、「両セコンドを認めない。3カウント、ギブアップ、KOのみの完全決着戦」ルールが発表された 【横田修平】
見ていて本当に悔しい思いとか、嫌な思いをするのではなくて、本当にこの試合を見て良かった、オレも明日から頑張ろうと感じてくれるようなプロレスですよね。それを押し付ける気はないですけど、こっち側が気持ち、感情をこめてやれば、それはファンの方にも伝わってくれると思います。
――みのる選手はよく“強いやつが一番”という言い方をしていますが?
“強いやつが一番”というのは本当にその通りだとは思います。ただ今のチャンピオンが本当にみんなが納得した強いやつだというなら分かりますけど、やっぱし納得できないところもあるだろうし。セコンドの介入とか反則で最後勝って、それで“強い”というのは疑問がありますね。
――逆に杉浦選手が思う強さとは?
彼(みのる)のやっていることとは正反対のことですよね。1人で戦って、内容も納得いくような試合をして、最後に勝って、リングに立っていることが強いことだと思いますね。
V14時代はいろいろな感情があった
2010〜11年にプロレスを始めたときから目指してきたというGHC王座を14度連続防衛した杉浦 【田栗かおる】
そこは気にしてなかったですね。今言われてそうだったという感じで(笑)。
――ノア一筋の杉浦選手にとってノアの至宝GHCへの思いは?
この団体に入って、GHCというベルトができて、それを巻いている人が団体のトップ、顔というのがありますよね。三沢(光晴)さんが最初に巻いて、小橋(建太)さんがずっと防衛して、そういうのを見てきて、プロレスを始めてそこを目指してやってきたので、やはりもう一度巻きたいという思いはありますよね。
――14度防衛という最多連続防衛記録保持者の杉浦選手ですが、GHC王者の期間はどういう心境で戦っていたのでしょうか?
巻くまでと、巻いてからは全然違いますね。やっぱし巻くまではそこを目指してやればいいですけど、巻いてからは見えないものと戦っていたというか。それは観客だったり、対戦相手だったり、興行の最後を締めるというのもありますし。GHCというベルトをかける戦い方というのもありますし。いろいろな感情がありました。
――巻いたあとのプロレス観は変わった?
GHC王者という責任感はありましたね。
セコンドなしの1対1は望むところ
前から望んでいたセコンドなしの完全決着ルールに決まり、「正々堂々と戦う」と杉浦 【横田修平】
とりあえず今までのGHC選手権が鈴木軍色というか、ストレスの残るタイトルマッチが多かったので、これをみんな見たかったんだというタイトルマッチをしたいですよね。今後は団体内では戦いを充実させて、団体外では名前のある、実力のある選手とやって防衛していけば、もっとノアをアピールできるし、やっぱし業界のトップにもっともっと引き上げたい、もっともっと上に上がっていきたいですね。
――最後にタイトルマッチへ向けてファンへメッセージをお願いします。
今、マイクでもやりあっていますけど、1対1でやろうぜって。向こうもレフェリーなしでとか変則的なことを言っていますけど、でも当日は彼もセコンドなしでリングに上がってきてくれると思うので、僕は望むところなので、しっかりと、きっちりと勝って、まずモヤモヤとしたものを吹き飛ばして、それからまた新しい風を吹かせたいと思います。
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