代表入り逃した北島康介、進退は明言せず=再び世界と戦う覚悟を持つことができるか
予選から好調な泳ぎを披露
7日に行われた予選で1分0秒62という記録を残し、全体2位で通過した北島はレース直後の第一声で興奮気味にこう語っており、「久々に進む感覚が取り戻せたレースだった」と近年にない手応えを感じていた。同日に行われた準決勝でもタイムを1分0秒31に縮め、予選と同じく全体2位で決勝進出を決めた。
決勝に向けては「もう一度59秒で泳ぐ感覚を味わいたい」と語っており、去年より3カ月早く始動したというトレーニングや米国のフラッグスタッフで行った高地合宿の成果を感じさせ、その合宿で負傷した右足も問題ないと思わせるような仕上がりの良さを見せていた。
今後について、複雑な胸中を語る
「どんな結果でも受け入れるつもりでやった」と語る北島だが、自身の泳ぎに手応えを感じていただけに、その胸中は複雑なようだ。
「本音ではやりきったと思いたいんですけれど、レースを振り返るともう少しできたのではないかという気持ちが今は強い」「まだまだチャレンジできている自分が幸せだと感じた」と現役続行への思いを感じさせる言葉を残した一方で、「国内ではまだ勝負できる感覚はあるけれど、もう一回世界に出て行って(トップを争うであろう)58秒台で泳ぐ覚悟があるかと言われると話は別」というコメントも残している。
今後について、「またどういう準備をしていくのかじっくり考えたい」と話すにとどまった北島が、どのような決断を下すのかに注目が集まる。
(取材・文:豊田真大/スポーツナビ)
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