「みんなが腹を括っている」横浜E。宿すのは勝利への強い意思
失意の敗戦から5日後。黒星先行の状況から巻き返しを図る横浜Eの練習場・キヤノンスポーツパークには、普段以上に選手たちの力強い声が響いていた。また、チームを率いる沢木敬介監督は、何度も「エナジー」という言葉を発して、選手たちにハッパを掛けた。「もうみんなが腹を括っている」。そう話すのは、スクラムハーフの山菅一史だ。
BR東京戦の山菅はファフ・デクラークに代わって、後半のスタートから途中出場。後半31分にはブレンダン・オーウェンのトライをアシストし、逆転勝利の可能性をつないだものの、最終的にチームの勝利には届かなかった。
今節対戦するS東京ベイは、ニッパツ三ツ沢球技場でのホストゲームで悔しい逆転負けを喫した相手。前回対戦はスタンドから仲間の奮闘を見守った山菅だが、今節はリザーブメンバーの一人として、チームの勝利に貢献する覚悟だ。
「勝つために必要なことはシンプルで、自分たちがやるべきことをやることに尽きると思います。その中で僕は9番の役割を全うすること。自分のディフェンス力で貢献するのはもちろんのこと、スキルを丁寧に発揮して、ブレイクダウンをコントロールして、(田村)優さんなど10番の選手(スタンドオフ)とのコンビネーションを深めながらアタックにつなげていきたいです」
BR東京戦で選手交代のバトンを受け取ったデクラークからは、自分にはない「視野の広さ」を学んできた。「そこが見えているんだ」という意外性には目を丸くするばかりだが、山菅自身も直近2試合は前述のアシストを筆頭に、チームのトライシーンに関わってきた。
さらに今節はS東京ベイが不敗記録「21」の更新を狙う“えどりく”でのビジターゲーム。山菅は「記録を止めたい」と口にしたが、あくまでも相手の不敗神話ストップは、あとから付いてくるものだ。「チームとしてまとまって、一人ひとりの役割を果たしたい」。そう語る山菅の表情は、勝利への強い意思を宿していた。
(郡司聡)
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