【花巻東】菊池、大谷を超える「岩手から日本一」への挑戦(岩手県)
チームの信条は「野球もできる立派な人間に」
2001年に就任した佐々木洋監督のもと、甲子園のスタンドを何度も沸かせてきた花巻東。チームは、「立派な野球選手を目指すのではなく、野球もできる立派な人間を目指す」を信条に掲げる。
人間的な成長を意識しているからか。選手たちが回答したアンケートでも、感謝の気持ちや努力することを重視する言葉が目を引く。高橋蓮太郎捕手が好きな言葉に挙げたのは、「報恩謝徳」。他人から受けた徳に感謝し、恩義に報いることを表す四字熟語だ。万谷堅心選手は、何度失敗してもくじけずに立ち上がることを意味する「百折不撓」を選んだ。千葉琉晟選手は「恩返し」中屋敷健介選手は「感謝」と、ストレートに表現した。
「メジャーリーガー」「米国留学」 海外を視野に入れる選手たち
アンケートでは、古城大翔選手ら2人が将来の夢を「メジャーリーガー」と回答。スイング力が持ち味の高橋朔太朗選手は、MLBのホームラン集を鑑賞することを趣味に挙げた。
中村耕太朗主将は、今まで最も印象に残った思い出に、中学3年の春に米国の大学を視察した経験を記し、「アメリカへ行きたいと思うようになった」と海の向こうに視線を送った。趣味は英語の勉強で、英検準2級も取得。将来の夢は「企業の最高経営責任者(CEO)」で、チームをまとめるリーダーらしさもうかがわせた。
野球以外のスポーツ歴では、エースの金野快投手が「キックボクシング」と回答。高橋捕手も「空手道」で、バッテリーがそろって格闘技経験があった。佐藤謙成選手は「魚をさばくこと」が特技。バットだけでなく、包丁も使いこなせるようだ。