2025センバツLIVE! 全32校アンケート分析

【青森山田】中学で日本一経験の選手らが目指す「頂点」(青森県)

毎日新聞

センバツ出場が決まり、喜ぶ青森山田の選手たち 【渡部直樹撮影】

 第97回選抜高校野球大会が3月18日に開幕します。北海道から沖縄まで各地から出場する32校の選手・監督らを対象に主催者が実施したアンケートから、チームの魅力や今どきの球児事情を探りました。

「成長を促進するのは個人練習」

 2年連続の球春をつかんだ青森山田。選考の過程では、準優勝した昨秋の東北大会で、送りバントなどの小技を生かして得点を狙う手堅さなどが評価された。8年ぶりだった昨年のセンバツでは、初勝利の後、ベスト8まで躍進。昨夏も甲子園4強を経験した。サッカー部など全国制覇の経験もある部活動が多く、東京五輪で金メダルを獲得した卓球の水谷隼さんなどオリンピアンも多数輩出するスポーツの名門校が、まだ見ぬ甲子園の頂へ一歩ずつ近づいている。

 チームの中心は、青森山田リトルシニア出身の部員たちだ。系列の青森山田中の硬式野球部でもある青森山田リトルシニアは、2021、22年と連続で日本一を達成。U15日本代表として日の丸を背負いプレーした実績のある蝦名翔人選手や菊池伊真選手ら当時の主力が多く在籍する。経験豊富な選手たちがそろうチームの合言葉は「全体練習はチームの確認の場であり、成長を促進するのは個人練習」と意識も高い。

日の丸背負ったチームメートと対戦希望する選手も

大会前に主催者が青森山田の選手ら21人に実施した「将来の夢」のアンケート調査結果 【毎日新聞】

 秋田、山形、和歌山、兵庫など腕に覚えがある選手たちが各地から集うため、アンケートでは、対戦したい相手校や選手名に、中学時代のチームメートが所属する出場校を挙げるケースが目立った。菊池伊真選手は、U15日本代表でチームメートだった智弁和歌山の渡辺颯人投手の名前を挙げた。昨秋の東北大会を制した聖光学院を指名した選手も多かった。東北大会の決勝で対戦し、あと一歩で優勝を阻まれた相手だけに、平沢亮河選手は「秋のリベンジ」と対戦を熱望した。

 木浪聖也選手(阪神)や京田陽太選手(DeNA)らプロ野球で活躍するOBを多数輩出しているだけに、最も多かった将来の夢は「プロ野球選手」。「メジャーリーガー」を加えると半数を超えた。投手陣の一角を担う虎谷朔ノ助投手と菊池統磨投手もプロ志望だった。船橋麗人選手は「幸せな家庭を築くこと」と回答した。

 アンケートには、学生コーチの岩川良秀(らしゅう)さんも回答した。東京のリトルシニアでプレーした後、青森山田に進んだ岩川さんは、けがでプレーを断念し学生コーチに転身。最も印象的な事柄として、「『甲子園に連れて行く』と言ってくれ、それを有言実行してくれたこと」と、仲間への思いを記した。

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