歴史的大逆転の影にあった“自信と予感”。ドラマを経て、次の勝利へ
一時22点ものビハインドを背負いながらも着実に差を縮め、後半40分を知らせるホーンとともに呉洸太のコンバージョンゴールが決まって逆転。またとないドラマを目の当たりにした選手たちは、まだその興奮が冷めやらぬ様子だった。
「5連敗していた中で、練習から自分たちのマインドを変えていこうとしていました。フィジカルでぶつかることに自信を持って挑めば大丈夫だと信じて戦ったことが報われましたし、あのような結果で終わることができて良かったです」(肥田晃季)
「実は、今季初めてメンバー入りした呉選手と朝食のときに話していたんですよ。『最後のワンプレーで決まるような状況になったらどうする?』って。まさにデジャヴのような場面でした」(平野叶翔)
「あのとき急に風が吹いてきましたけど、呉選手はそういうときに強いんです。自分を信じ込ませることができる人なんですよ」(肥田)
チームの強みであるフィジカルへの自信が、勢いを取り戻させた。しかも、呉は最後の瞬間に訪れる剣ヶ峰の場面を予感していたという。それらが三重Hに大きな歓喜をもたらすことになった。
その雰囲気が消えない中で迎える今節も、同じくホストスタジアムである三重交通G スポーツの杜 鈴鹿でのホストゲーム。23日(日)12時に横浜キヤノンイーグルス(以下、横浜E)戦がキックオフを迎える予定だ。
先週の劇的な勝利がチームに大きな影響を与えたのでは?と誰もが考える中、肥田が強調したのは「同じように自信を持ってバトルすること」だった。
「スクラムなどセットピースの部分では横浜Eさんもかなり強いチームです。ただ、そこでわれわれが相手の安定感を崩すことができれば徐々に綻びが生まれて、こちらに流れが来るはずです。まずは『バトル』を制することができるように頑張りたい」
一方、星野克之はキアラン・クローリー ヘッドコーチが常に強調している言葉を明かした。
「ホストゲームの前に、いつもヘッドコーチが口にする言葉があるんです。それは『相手に二度とここへ来たくなくなるような気持ちにさせてやろう』というものです。それくらい激しいプレーをして、戦って、チームを勝利に導きたいと思います」(星野)
(籠信明)
※リンク先は外部サイトの場合があります
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ