<国内男子ゴルフ>50歳の初シード選手・海老根文博の偽らざる心境

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【五十にして戸惑ってます©JGTOimages】

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海老根文博(えびね・ふみひろ)は、今月2月の9日に50歳を迎えた。
誕生日を機に車を買い替えたが、自分にプレゼントを…などと浮かれた理由ではなく「ただ単純に前のが寿命でしたので…」。
必要に迫られてのことだそうだ。

車種の選定も、転戦時に小回りが利いて、駐車がしやすく、燃費がよくて…と、使い勝手にとことんこだわり国産のエコカーを注文。
今季、初のフル参戦に欠かせない足として大活躍してくれそうだ。

昨年12月のファイナルQTで優勝を飾った。

【昨年のQTで優勝してしまいました】

49歳にして、初の年間シード獲得は、これまでの45歳(井上久雄とS・ジン)を大幅更新する最年長記録である。

周囲は沸きに沸いた。

「もちろん、僕も嬉しかった」と本人も喜ぶ半面、「自分はいったい何をしているのか…」と、内心で自問自答したのは「来年(2025年)からはシニアツアーで頑張ろう」との決意を固めて臨んでいたから。

「まさか、自分がQTで勝てるとは思ってもいなかったので」というV時の偽らざる心境は、ついに五十路を迎えた今も続いており、「年が明けてもおめでとうとか、頑張って、とか。すごく応援していただくのですが、なんか自分だけ乗り遅れている感じで…。まだ気持ちがぜんぜん追いつけていないんです」。

五十にして戸惑っている。

【戸惑ってます…】

ファイナルQTの翌週、12月12、13日に行われたPGA主催のシニアツアーの2次予選会もトップ通過を果たした。

あとは3月の最終予選会を待つのみだが「春まで去年末の勢いがまだ残っているかどうか…」と苦笑し、「シニアツアーも出場権が取れたら両方で頑張らせてもらおうと思ってます」と、控えめに意気込んだ。

シーズンオフの調整は、「せめて日ごろの恩返し」とスポンサーさんや、応援してくださる方々との懇親を兼ねたラウンドと、昨季目覚めたばかりというトレーニングを少々。

「効果はない」と思い込み、今まで敬遠してきたそうだが、レギュラーツアーの出場が「日本オープン」の1試合にとどまった昨季、空き時間を有効活用して挑戦してみたら、てきめんに出た。

「機械を使って可動域を広げたり、オフは少し重たいのも上げるようにして、40代前半頃の飛距離が戻った気がしています」と、嬉しい効果を実感している。

「それでもやっぱり腰は痛いし、首も痛いし、背中も痛いし朝起きるのが怖いんです」と、50歳相応の悩みには日々耐えつつ、「今の状態をキープできるように」と、今オフも細々とジム通いを続けている。

4月の開幕を前に肝に銘じているのは「若い子たちに勝とうなんて思わないこと。大けがします」と、極力マイペースを貫くつもりだ。

「いや、本当にね、本来は上手に退かないといけない年齢なのに、なんだか大変なことが起きちゃって…」と恐縮しきりで、「今の子たちって、みんな本当に素晴らしくて、いつも凄いなーって、プロアマのアマチュアさんみたいな感覚で見させてもらってるんですよ。こんなすごい子たちと一緒にプレーさせてもらえてありがたいな」と、50歳にして初シードを獲得したベテランはどこまでも謙虚だ。

「目標は、あえていつも設定はしないんです」という海老根。

「今年も今までどおり。毎週毎週、1試合1試合、1打1打を大事に。ひたすら試合をやって、疲れたら休んで、ケアをして、よく寝て、リフレッシュして、怪我もなく、また来年も出られるように」。
新シーズンをそろりと踏み出す。

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【そろりと踏み出します】

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