80分間、常に掛け続けた重圧 「立ち返る場所」であるスクラムが連勝をもたらす

【©ジャパンラグビーリーグワン】

最後までスクラムで優位に立った静岡ブルーレヴズ(以下、静岡BR)が、トヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)に力の差を見せつけて33対23で快勝。ホストゲームだったトヨタVは4連敗となった。

先発メンバーを大きく変更したトヨタVに対し、静岡BRの日野剛志は「びっくりしましたけど、やるべきことは変わらないので」と淡々と答えた。そのやるべきこととは、自分たちの強みであり、原点であるスクラムの強さを出すこと。「相手に囚われずに自分たちにフォーカスをしたスクラムを組もうって、メンバー表を見て逆に切り替えができました」と語る。

静岡BRは、グラウンド上でも立ち上がりから自分たちのラグビー、そしてスクラムを展開する。圧巻だったのは前半14分の自陣トライライン前での相手ボールのスクラム。絶体絶命のピンチの中で、しっかりと相手に圧力を掛け、スクラムハーフにボールを入れさせることさえさせなかった。

そして、その強さはフロントローの全員が入れ替わっても変わらなかった。後半31分にも相手ボールのスクラムを押し切ってボールを奪いトライにつなげる。トヨタVが主力を投入しても力の天秤は、静岡BRに傾いたままだった。

「チームのテーマは80分間をとおしてプレッシャーを掛け続けること。それは相手にしたらすごくイヤだろうし、僕たち先発陣はあとから出てくる若手が頑張っているので、『もっと押さないと』ってプレッシャーになっています」と、日野はチーム内競争がより自分たちの特長を増強させていると笑った。

あらためて日野に静岡BRにとってスクラムとは何なのかを聞いた。

「うまくいかないときに立ち返れる強み。それがわれわれのスクラムやモールだと思っています。今日もうまくいかない場面がいっぱいあったんですけど、スクラムでずっとプレッシャーを掛け続けたことで、自分たちのリズムにできました。でももっと押せるし、もっとエラーをなくせば、もっと上を目指せる。もっと突き抜けて押していきたいと思います」

(斎藤孝一)
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、ラグビー日本最高峰リーグです。 日本代表選手や海外のスター選手が数多く在籍し、世界トップレベルのラグビーをご覧いただけます。 ラグビーファンの方も、ラグビーの試合をまだ観たことのない方も、ラグビー観戦は決して難しいものではありません! 2024-25シーズンのスローガンは「Welcome to Rugby 世界最高峰の熱狂を一緒に楽しもう」。 お一人さまでも、ご家族・友人と一緒でも、それぞれの「リーグワン」をお楽しみください。スタジアムでお待ちしています!

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント