夢の舞台に立つ二人が見せた意地の巻き返し。あきらめず戦い抜く力が、チームの力になる

【©ジャパンラグビーリーグワン】

今季二度目の対戦となった狭山セコムラガッツ(以下、狭山RG)対クリタウォーターガッシュ昭島(以下、WG昭島)。狭山RGは4連勝を目指したが、立ち上がりからWG昭島の激しいプレッシャーにペースを握れず前半を0対26で折り返した。後半には縦を意識した攻撃でペースを引き寄せ7点差まで迫るも、前半で得点できなかったことが響き黒星となった。それでも、スコット・ピアス ヘッドコーチは「ボーナスポイントが取れたことは、今後のシーズンを考えれば大きいこと」と前を向く。

前半と後半で大きな違いが出たこの試合で光ったのが、途中出場となったリザーブメンバー。中でもチームのシニアリーダーの山下誉人は、リーグワン初キャップとなった。「個人的にはまだまだ課題が残る点は多いですが、途中から入ったメンバーとしては、ボーナスポイントが取れるまで追い付けたので良かったと思います」。2015年からプレーし、いずれはリーグワンの舞台に立ちたいと願い続けてきたベテラン。一つの目標をかなえたことについては「ずっと(リーグワンに)上がりたいと思い続けて頑張ってきた。やっとこの日がきたなと、感慨深いところもありました」と語った。

過去にキャプテンを務めた経験もある山下。「(飯田)光紀も3年目でキャプテンとして頑張ってくれている。その大変さは僕も分かる部分もあるので、サポートしていけたら」と話している。

この試合でリーグワン初トライを挙げた奥野翔太も、後半の巻き返しに貢献した一人だ。第2節を除く5試合すべてで途中出場している奥野。途中出場の難しさについて、「それまでの試合展開などはあまり気にしていません。最高の状態でゲームに入れるように、自分だけを見つめて準備をしているので」と述べる。

【©ジャパンラグビーリーグワン】

小学校1年生からラグビーを始めた奥野。神戸市出身で日本のラグビー界をけん引し続ける神戸製鋼(現・コベルコ神戸スティーラーズ)のファンでもあった。「国内最高峰のリーグのエンブレムがついたユニフォーム(ジャージー)で自分もプレーしたいとずっと思っていました。途中、あきらめかけた時期もありましたが、やっと夢が叶った。リーグワンのエンブレムがついたユニフォーム(ジャージー)でプレーするのは、格別です」。

たゆまぬ努力を続け夢の舞台にたどり着いた二人。この強靭な精神力こそが、どんな展開でも最後まであきらめず戦い抜く狭山RGのチーム力につながっていることは間違いない。

(松野友克)

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