「自分のためではなく、チームのために全力で」。献身のエドワード・カーク、50試合出場達成

【©ジャパンラグビーリーグワン】

エドワード・カークが愛する日本の地でトップリーグ時代を含むリーグ戦通算50試合出場を達成した。

「50キャップ達成を誇りに思う。個人的なマイルストーンだったけど、ライバルに勝ったことがチームにとって大きな意味がある。僕はいつも自分のことではなくチームのことを考えてきた。だから、みんなが喜んでいるのがうれしいよ」

中国電力レッドレグリオンズ(以下、中国RR)は2月15日のディビジョン3第6節でマツダスカイアクティブズ広島に26対22で勝利。今季2度目の“広島ダービー”を制し、カークの記念すべき試合を白星で飾った。

33歳の元サンウルブズキャプテンは、2017年にキヤノンイーグルス(現・横浜キヤノンイーグルス)に加入し、8月に当時のジャパンラグビー トップリーグで初出場を果たした。2019年には右ひざに大けがを負い、コロナ禍の影響もあって2年間も試合から遠ざかったが、苦しい時期も乗り越えて日本で戦い続けてきた。2021年には中国RRに活躍の場を移し、4シーズン目で50キャップ到達の試合を迎えた。

「フィールドに出るときは、少しだけ心の中で『ここまで頑張ってきた』と思っていた。特に大けがからの復帰にどれだけ努力したかを思うと、少し誇らしく思う自分もいる。ちょっと興奮していたけど、フィールドに立った瞬間に頭の中はチームのために自分の仕事をするだけだと切り替わっていた」

節目の試合はプライドを懸けた“広島ダービー”。中国RRとしては完敗を喫した開幕戦のリベンジと3試合ぶりの勝利に燃える試合でもあった。開幕5連勝の快進撃を見せるライバルに対し、「止めるのは俺たちだ」とチーム一丸となり、白熱したゲームで4点差を守り切って勝利をつかんだ。

「今日はウォームアップのときからチームのパッションやエナジーがすごかった」と話したカークは、自身もいつもどおりの気迫あるプレーで戦った。ただ、後半39分には不当なプレーによるイエローカードで一時退出。最後はフィールド外の椅子に座って、「少し緊張していたけど、このチームなら勝てるという自信があった」と仲間を信じて見守った。

日本でのデビューから約8年で迎えた50試合出場の節目。フィールドでは常にカークらしい姿勢を示してきた。それは今後も変わらない。すべてはチームのために、体を張って戦い続ける。

「今日は自分のためではなく、チームのための勝利だ。僕としてはフィールドに出るまでは少し違ったけど、試合が始まればいつもと変わらなかった。最初の試合であろうと、50試合であろうと、100試合であろうと、1000試合であろうと、僕は自分の全力のパフォーマンスを出すだけ。それはいつだって同じだ」

(湊昂大)
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