3歳未勝利たちのファイナルレースに、能検好タイムの初出走馬が挑む/佐賀競馬・大恵総合研究所佐賀支部
大恵総合研究所 【佐賀支部】
今夜も20時40分までアツいレースが繰り広げられています。
その佐賀最終レースに特化したデータ分析を行うのが競馬リポーターの大恵陽子氏。
JRAと地方競馬の二刀流の彼女が、今夜も独自の視点から最終レース的中を目指します。
1番人気の連対率100%!
競馬リポーターの大恵陽子です。
週末のお楽しみ、佐賀最終レースがやってきました。
今夜の佐賀最終レースは「3歳ドリームシリーズ」。
これは賞金下位から順に編成されたレースで、今夜は全馬未勝利or初出走というメンバー構成となりました。
直近1年で「3歳ドリームシリーズ」かつコースを1周する「1300m~1400m」での成績は下表の通り。
5レース中、3連単万馬券となったのは1回のみ。
2着~7着までがハナ、アタマ、クビといった大接戦だった1月6日が唯一の万馬券レースでした。
素直に上位人気を信じていいレースで、1番人気の連対率100%、2番人気も3着内率100%。
では、どの馬が人気しそうかを見るには、佐賀競馬公式HPで無料掲載されているネット新聞「うまかつ.net」が一つの指標となります。
今夜は⑧エンジェルスターに多くの本命◎が並び、⑩ケンブリッジナイトに対抗○が多く見られます。
3歳ドリームの成績(1300m~1400m) 【表1】
※リンク先は外部サイトの場合があります
逃げ馬にとって“いい枠”とは?
そこで、おそらく1番人気になるであろう⑧エンジェルスターについてもう少し詳しく見てみましょう。
同馬はJRA未勝利から佐賀に移籍。
移籍初戦の前走は逃げて3着に粘りました。
陣営談話では「今回も同型次第」とのコメント。
他の出走馬で前に行くとすれば、すぐ内の⑦ヒムカノマイヒメでしょうか。
同馬は900mの超短距離戦でも好スタートから先行するスピードを持った馬です。
ただ、同型馬より外枠に入ったので、逃げられなかった場合は2番手外で砂を被らずに運べそうで、いい枠に入ったと言えそうです。
また、逃げの馬番別成績は下表の通り。(佐賀ダート1300m、2024年)
枠による大きな差はないものの、エンジェルスターが入った8番はやや好成績です。
逃げの馬番別成績 【表2】
基本は前有利も、最近の馬場傾向は・・・
昨年までは1コーナーを5番手以内で回った馬同士で決まっていたのですが、今年に入り好位~中団の馬たちで決まるようになりました。
それに伴い、今年は逃げ馬の3着内率0%。
その理由を探るべく、スポーツナビで開催翌日に掲載される「さがけいばニュース」(パドックMCの井上瑠香さん執筆)にて馬場傾向を見てみると
1月6日は「ハイペースのレースが多く、後方からの馬が馬券に絡んでいるレースが多い印象」
1月19日は「逃げ切り勝ちはナシ」
との記載。
そこから考えるに、3歳ドリームシリーズの傾向が変化しているというよりは、馬場傾向や当日の騎手心理が影響してのものでしょう。
では今週の馬場傾向はというと、昨日・土曜日にまとまった雨が降って稍重になり、外差しが目立つ一日でした。
好位から中団、レースによっては後方2番手などから馬券圏内に差してくる馬がいて、この馬場傾向が今日も続くなら注意が必要です。
3歳ドリームの成績(1300m~1400m) 【表1】
初出走の馬でも能力比較の指標アリ
地方競馬ではデビュー前の馬に能力検査が課せられており、佐賀競馬では公式HPやYouTubeでタイムや映像を公開。
無料ネット新聞「うまかつ.net」にも詳細が記載されています。
能検は分かりやすく言えば「超少頭数で行う練習試合」。
ツモは2頭立てで1300mを1分27秒0で走りました。
超少頭数と言えど、能検タイムは能力を図る上で一つの指標となります。
下表は3歳ドリームシリーズ(1300m~1400m)でデビューを迎えた馬たちの能検タイムとデビュー戦での着順。(直近1年)
デビュー戦で3着以内に入るには、能検で1分30秒0を切ることが望ましく、ツモはそれを大きく上回る1分27秒0という好タイム。
多頭数となるレースでは揉まれたり砂を被ったりした時にどんな反応を見せるか予測不能な面はありますが、能検通りの力を発揮できれば、デビュー勝ちまで十分あり得るタイムです。
初出走馬の能検タイム 【表3】
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では、気になる予想と買い目は?
⑧エンジェルスターはJRAから移籍初戦の前走がいい内容。
逃げて、直線では両サイドの馬との追い比べでも怯むことなく最後まで食らいついて3着でした。
佐賀での持ち時計は出走馬中最速。
枠の並びとしても、外枠という点も好材料でしょう。
ここでデビューを迎える⑤ツモは能検タイムがかなりの好時計でした。
同馬より0秒3遅い能検タイムだったポークテソーロはデビュー戦を5馬身差で快勝したことを考えると、力を発揮できれば中心の1頭です。
⑩ケンブリッジナイトはデビュー戦だった前走が3着。
スタートはややひと息でしたが、直線でしっかり脚を伸ばしました。スタートは経験を重ねることで改善が期待できるので、さらなる前進に期待です。
上記3頭が中心で、手を広げるなら移籍初戦の前走で好ダッシュを見せた⑥ダストボウル、同じく移籍初戦の前走で出遅れながらも3コーナー手前でひと脚を見せた④スターオブガイア。
買い目は3連単ボックス
⑤⑧⑩ 6通り
YouTube生配信中! SAGAリベンジャーズ×ドリームシリーズ3歳-9組 【出馬表】
文・大恵陽子(おおえ ようこ)
競馬リポーター。小学5年生で競馬にハマり、地方競馬とJRAの二刀流。毎週水曜日は栗東トレセンで、他の日は地方競馬の取材で全国を駆け回る日々。グリーンチャンネル「アタック!地方競馬」「地方競馬中継」などに出演のほか、「優駿」「週刊競馬ブック」「うまレター」「馬事通信」など各種媒体で執筆。
「大恵総合研究所」なるデータ分析機関を勝手に設立し、現場取材で得た騎手・調教師などの談話をヒントに、馬場傾向やレース傾向を導き出して精度向上に励む。
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