【Road to Rice Bowl 78 パナソニック編②】プレーオフでは相手に与えたTDはなし 相手を「零封」するディフェンスの真骨頂
スタッツを見ると、クオーターファイナルではエレコム神戸ファイニーズのオフェンスに計344ヤードを許している。セミファイナルのオービック戦では278ヤードだ。いずれもオフェンスとしては申し分ない数字で、タッチダウンを2~3本くらい挙げていてもおかしくない。しかし、実際はエレコム神戸を完封し、オービックにはセーフティとフィールドゴールによる得点しか与えていない。ゲインは許してもエンドゾーンはしっかりと守り切っているのだ。
オービックとのセミファイナルではQBタイラー・クルカにサックの洗礼を浴びせ続けた。この試合ではディフェンスライン(DL)有村雄也やラインバッカー(LB)ジャボリー・ウィリアムスら7選手が計9個のサックを記録し、実に61ヤードものロスをオービックに強いたのである。これではレギュラーシーズンでリーグ2位の得点力を誇ったオービックもエンドゾーンを陥れることはできなかった。
昨今のNCAAフットボールやNFLではオフェンスが圧倒的にディフェンスを凌駕しているためあまり聞かれなくなったが、フットボールでは「ディフェンスこそが優勝を勝ちとる」とも言われる。今年のパナソニックはこの言葉を久しぶりに思い出させる強固なディフェンスを持っている。
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