【バドミントン/全日本総合】令和6年度 第78回全日本総合バドミントン選手権大会 大会5日目(本戦準決勝)

チーム・協会
令和6年度 第78回全日本総合バドミントン選手権大会(12月25日(水)~30日(月))5日目となる29日には、各種目本戦準決勝が行われた。
結果や組合せ等については、大会Webページから。大会の模様は、放送・配信される予定となっている(放送・配信予定のリンク参照)。

<12/30(月) 決勝の組み合わせ> ※試合順(試合開始10:05)
WS:仁平菜月(ヨネックス) VS 宮崎友花(柳井商工高校3年)
XD:柴田一樹/篠谷菜留(NTT東日本) VS 西大輝/佐藤灯(龍谷大学/ACT SAIKYO)
WD:志田千陽/松山奈未(再春館製薬所) VS 五十嵐有紗/櫻本絢子(BIPROGY/ヨネックス)
MD:霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング) VS 山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)
MS:田中湧士(NTT東日本) VS 武井凜生(NTT東日本)

【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

男子シングルス:田中湧士(NTT東日本) 2(10-21,21-12,21-11)1 奈良岡功大(NTT東日本)

自分のプレーを貫いた田中が奈良岡を破る

代表勢が世界選手権のため欠場した2021年に初優勝を果たし、B代表として活動してきた田中湧士とA代表の奈良岡功大が対戦した。すでに海外含めて実績を持っているが、田中25歳、奈良岡23歳とまだまだこれからであり、「2028年のロサンゼルスオリンピックに向けて日本代表に入るための大事のステップ、大事にしたい」と田中が言うように負けられない一戦である。
第1ゲーム序盤、お互いに点を取り合い、ラリー戦の接戦になるかと思われたが、「考えすぎずにシンプルに。スピードで勝負していく」ことをテーマにしてきた田中は、積極的に仕掛けてスマッシュ、ブッシュを叩き込んでいき、8連続ポイントで主導権を握る。一方の奈良岡は我慢のレシーブで喰らいつくが、ショットコントロールに苦戦し、「ラリーを嫌がらずに何回でも返してラリー勝ちする気持ちだった」という田中が21-10とする。
第2ゲームは、これまで決まっていた田中の強打がなかなか決まらず、力が入ってか、ミスも目立ってくる。長いラリーになってくると、スピード勝負の田中に対して、ネット前や配球の技術に勝る奈良岡優勢に傾いていく。世界ランキング上位の名の通りの巧みなゲームメイク、ネット前での多彩な打ち分けで奈良岡が21-11で奪い返す。
ファイナルゲームは、「最初自分のミスが多かった。ヘアピンや球出しが浮いていて、詰められたり、ミスしたり」の奈良岡に対して、強い気持ちで臨んだ田中が強打を決めていき、6-0、10-1と大きくリードを奪う。その場面でも「点差を広げようとかなく、ラブオールプレイ、同点でもいいという気持ちで向かっていけた」という田中が攻撃の手を緩めず、21-11として優勝した2021年以来の決勝進出を決めた。
試合後、田中は、「(優勝した2021年は)世界選手権組がいなかったので、周りの目から見ても本当の日本一ではないと思っている。今回フルメンバーの中で優勝できることはすごく意味がある。」と今大会にかける思いを語りつつ、明日の相手(武井凜生(NTT東日本))について、「(自分の方が)立場的にやりづらいが、やり切る・出し切るだけ、頑張りたい。」と意気込みを語った。
一方の奈良岡は、「故障もあり、コンディションが悪い中、ここまでこれたのは良かった。優勝できればよかった。次のマレーシアにもつながる試合だったと思う。メンタル的にやられたり、自分の思うようなプレーが出来なくなったり、オリンピック、ファイナルズもあり試合数が多く盛沢山だった。来年は2023年のようにワールドツアー750、1000で常に上位に入れように頑張りたい」と話した。

左:田中湧士 右:奈良岡功大 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

もう一方の準決勝は、渡邉航貴(BIPROGY)が両足の裏の炎症のため棄権し、武井凜生が決勝進出となった。
今回の棄権と決勝に向けて、「驚いている。決勝に行けてよかった。代表内定についても安心している。(田中選手とは)最近は、勝ったりもしている。後ろの入りからのスマッシュを警戒している。公式戦では2回の対戦で、2022年の総合1回戦と今年のランキングサーキットで負けている。やり慣れてる部分もあるし、向こうは代表入っていて年も立場も成績も全部上なので、負けられない気持ちも持ってるっていう面で、自分の方が立場としては有利かなと思う。」と話した。

女子シングルス:宮崎友花(柳井商工高校3年) 2(12-21,21-12,21-11)1 郡司莉子(再春館製薬所)

4人目の高校生総合女王へ、次期JAPANエースの筆頭・宮崎が強さを見せる

山口茜(再春館製薬所)、奥原希望(太陽ホールディングス)の棄権により今大会の大本命とも称される高校3年生の宮崎友花が、度重なる怪我から再起し、調子をあげてこの舞台に駆け上がってきた郡司莉子と対戦。昨年1回戦敗退だった両選手共に初めての準決勝となり、新しい時代を感じる楽しみなカードとなった。
第1ゲーム、「相手はフォアからの打ち分けがすごくいい選手なので、バック奥に球を集めた」と対策を練って臨んだ郡司が、スピードを上げてラリーで優位に立つ。8-8から6連速得点で抜け出しリードを奪っていく。宮崎はバックハンドサービスから早いタッチでの組み立てを試みるが、シャトルコントロールに苦しみ、ついていけない。対して、郡司はネット前からさまざまなディセプションを交えてうまさを見せ、そのまま突き放して21-12とこのゲームを奪う。
第2ゲームに入ると宮崎が本来のプレーを発揮する。懐の広さを活かした精度の高いリターンで相手アタックを確実にコースに返球しては、素早くネット前に詰め、スペースを突いて追い込む。何とかスピードを保ってついていきたい郡司だが、スピーディーな揺さぶりに思うようにショットを通せない。主導権を握った宮崎は「自分から攻めていくことを意識した」というとおり、持ち味の打ち分けも冴えを見せ、得点を重ねて21-12と取り返した。
ファイナルゲームに入ると宮崎はさらにギアをあげていく。「第1ゲームでコントロールできなかったエンドでもしっかり立て直してプレーできた」と振り返るとおり、不安を微塵も感じさせない見事なコントロールでラリーを作り、出だしから7連続得点とハイペースにリードを奪う。郡司も小回りを利かせた素早い立ち回りで、スライスショットやクロスネットを鋭く繰り出して3連続得点をあげるなど追い上げを図る。しかし、技量に勝ったのはやはりトッププロスペクトの宮崎だった。ゲームも終盤に近付くと、ストレートスマッシュとヘアピンの質がさらに増し、攻撃的プレーを前面に出して畳みかける。最後は郡司のロブショットがアウトとなり、21-11とした宮崎が初の決勝戦進出を決めた。
「今大会は優勝することが目標」とはっきり語る宮崎。その栄冠をかけた決勝戦でも素晴らしいプレーの数々を期待せずにはいられない。

左:宮崎友花 右:郡司莉子 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

明地陽菜(再春館製薬所)との準決勝最長の95分のファイナルゲームの死闘を勝ち抜いた仁平菜月(ヨネックス)は、「1ゲーム目からファイナルまで長いラリーが多かったですし、簡単に一点を取るってのは難しかった。途中ばててしまって一回折れても折れ続けることなく、なんとか踏ん張ってファイナルなんとかできたのがよかった。(宮崎選手とは10月のデンマークオープン以来となるが)海外の試合とは違う雰囲気はありますし、勝率的にも私は負けてることが多いが、もうここまで来たから目の前の相手に向かって全力で思い切って向かっていきたい。明日は年内最後の試合なので、どうなるか分かんないとしても、自分ができることだけを集中してやり切ったと思えるように準備して頑張りたい。」と語った。

左:仁平菜月 右:明地陽菜 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

男子ダブルス:霜上雄一/野村拓海(日立情報通信エンジニアリング) 2(21-19,21-14)0 岡村洋輝/三橋健也(BIPROGY)

最後までアグレッシブさを貫いた霜上/野村がA代表を破ってペア初の決勝進出!

霜上雄一/野村拓海は昨日の準々決勝で幾度とない延長、そしてファイナルゲームにまでもつれ込む激闘を制して準決勝に駒を進めてきた。一方、日本ランキングで2位につけている岡村洋輝/三橋健也は昨年の全日本総合に続いてベスト4入り、この種目唯一のA代表として順当な勝ち上がりを見せている。互いにS/Jリーグではチームの全勝の軸となっていることもあり、白熱した戦いが予想された。
第1ゲーム序盤、互いに流れを掴むことができず、シーソーゲームで試合が進んでいく。16-15で霜上/野村がリードした場面、ネットぎりぎりを狙ったつなぎとドライブが飛び交うノーロブの展開から攻守が何度も入れ替わる50打を超えるラリーを、最終的に連続攻撃で押し切った岡村/三橋ペアがものにし、同点に持ち込む。このまま終盤まで競り合いが続くと思われたが、先に抜け出したのは霜上/野村だった。「自分たちの攻撃の形をつくれたのが良かった」と霜上が述べたように、サービス周りで果敢に前で触り、甘くなった相手の返球を後衛が強打で押し切るなど、テンポの良い攻撃で18-16とリードする。結局、このリードを保った霜上/野村ペアが第1ゲームを先取する。
迎えた第2ゲーム、出だしは1ゲーム目同様に点の取り合いとなる。「相手に向かっていくプレーを出すことで流れを掴めたのが良かった」と野村が振り返ったように、霜上の積極的な前への詰めと野村の唸るような強打で相手にプレッシャーを与えミスを誘発させるなどし、12-9とリードを握る。1ゲーム目を取られて後がなくなり、「相手はノープレッシャー、こっちはプレッシャーという感じになってしまった(岡村)」の言葉どおり、岡村/三橋はプレーに消極さが目立ちミスを重ねるなど、悪い流れを断ち切ることができない。対照的に高い集中力を保った霜上/野村は「相手の攻撃を良いレシーブでしのぐことができた」と振り返ったとおり、守備に回っても鋭いクロスカウンターで強打を跳ね返していく。最大8点差の大きなリードを奪い完全に主導権を握ると、最後は野村の持ち前の強力なスマッシュで相手にレシーブさせず、21-14で決勝進出を決めた。
試合後、「A代表に勝てたことは自分たちが次のステージにすすむためにも大きい(野村)」と手ごたえを口にした。決勝戦に関しては、「ランキングサーキットで負けている相手なのでリベンジしたい(霜上)」「明日が最後なので楽しんで頑張りたい(野村)」と意気込んだ。

左:霜上雄一(左)/野村拓海 右:岡村洋輝(右)/三橋健也 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

また、熊谷翔/西大輝(BIPROGY/龍谷大学)をファイナルゲームで制した山下恭平/緑川大輝(NTT東日本)は、「出だし相手に大きく展開されて、うまく自分たちのリズムが作れずに相手のペースになったが、2ゲーム目から自分たちが仕掛けて点が取れだして、自分たちのリズムが作り出せたので、仕掛けていってよかったな。」と山下が試合振り返れば、「全日本総合のダブルスの1位は、自分も恭平さんも取ったことはなく、日本で一番大きい大会なので、狙っている。ここまで来たからこそには、優勝できればとは思っている。自分たちの中で代表入りという明確な目標で、代表入りを目指している以上、明日は負けれない。勝ちに徹することができれば、それが優勝につながると思う。」と緑川が語った。

左:山下恭平(左)/緑川大輝 右:熊谷翔(右)/西大輝 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

女子ダブルス:五十嵐有紗/櫻本絢子(BIPROGY/ヨネックス) 2(19-21,21-18,21-19)1 福島由紀/松本麻佑(岐阜Bluvic/ほねごり相模原)

トッププレーヤーの大接戦、最後まで我慢し、攻め切った五十嵐/櫻本がタイトルへ王手

準決勝のオープニングマッチとして行われたのは、ともにパリ2024オリンピック後に結成し注目を集めている、五十嵐有紗/櫻本絢子福島由紀/松本麻佑の対戦。全員が全日本総合を制した経験がある豪華な布陣での、ハイレベルな戦いに会場中の注目が集まった。
 第1ゲーム、最初のラリーから激しい攻守のせめぎ合いで、実力の拮抗ぶりを示し、そのとおりのタフなゲーム展開で進んでいく。鋭いドライブリターンを駆使しながら素早い切り替えで連携した攻撃に転じるプレーを持ち味とする福島/松本に対し、櫻本が後衛でじっくりドロップ・スマッシュを打ち分けるのを起点に五十嵐がスピードを活かして攻め立てる五十嵐/櫻本。違うタイプながらともに優れたレシーブを発揮して、我慢のラリーが続く。ゲームが動いたのは15-14の場面、福島が見事な飛び出しを見せて前で決めると、松本も続けてスマッシュを決めて3連続得点でリード体制を作る。そこからも厳しいラリーが続くが、この点差を生かして逃げ切った福島/松本が21-19でゲームを奪取した。
 第2ゲームも我慢のラリーが続いて点を取り合い進んでいくが、ゲーム後半からは五十嵐/櫻本が徐々に流れを掴む。「速い展開では福島選手のカウンターで走らされてしまうのできっちり打ち分けること意識した(櫻本)」と、緩急をうまく使った攻撃を継続。すると徐々に松本のレシーブ準備が遅れて返球が乱れ、甘い球を確実に沈めた五十嵐/櫻本が21-18として奪い返した。
 勝負のファイナルゲーム、より強力なアタックを浴びせてくる福島/松本に対して、五十嵐/櫻本は今日一番のコンビネーションを発揮して対応する。それまで主に前で球を沈めていた五十嵐が、後衛でも右に左に躍動し、代名詞のジャンプスマッシュを次々に繰り出して、櫻本が前で決め切る場面が増える。終始競った展開の中で、序盤からわずかにリードした五十嵐/櫻本が点差を守り切った。最後は櫻本のスマッシュ連打に応えた五十嵐が前衛でシャトルを捕まえて21-19と勝利を掴んだ。79分間の打ち合いを終えた瞬間、3選手が疲労で崩れる中、東野は元気に拳を高く掲げるガッツポーズを見せ、元気印の大勝利を印象付けた。
 戦った全員が「とにかくガマン勝負だった」と評したハードな試合を制し、決勝進出を決めた五十嵐/櫻本は「女子ダブルスでは優勝したことがないのでとにかく勝ちたい(五十嵐)」「目標にしていたのは優勝、しっかり戦って掴みたい(櫻本)」と、残る一試合にすべてを注ぐ覚悟を語った。

左:五十嵐有紗(右)/櫻本絢子 右:福島由紀(左)/松本麻佑 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)とのファイナルゲームを制した志田千陽/松山奈未(再春館製薬所)は、「今日は終始相手のペースだったと思いますし、相手の方が会場に対してもしっかり合わせて、自分たちのプレーを出していたと思う。それに対して自分たちは簡単なミスだったり、やり方的な部分で間違えていた部分も多かったが、自分たちの立場的なプレッシャーがある中で、しっかり勝ちきれたのはよかったと思う」と志田が試合を振り返った。また、決勝戦に向けては「熊本マスターズで対戦しましたが、あの時よりも今の方がコンビネーションもすごくいいと思う。簡単に勝てる相手ではないとわかってるので、我慢しながら自分たちもいいところを出せていけば勝率はあるのかなと思います。 明日は、楽しんでいけたらと思う。」と松山が語った。

左:志田千陽(左)/松山奈未 右:大竹望月(左)/髙橋美優 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

混合ダブルス:西大輝/佐藤灯(龍谷大学/ACT SAIKYO) 2(21-17,11-21,24-22)1 古賀輝/福島由紀(NTT東日本/再春館製薬所)

見ごたえある攻防、総力戦を制した西/佐藤が嬉しい決勝戦進出を決める

この2年間、混合ダブルスのB代表として技術を磨き、経験を重ねてきた西大輝/佐藤灯が準決勝に登場。それぞれ男女ダブルスのトッププレーヤーとして最高峰の実力を誇る古賀輝/福島由紀との、趣向の異なるハイレベル決戦に注目が集まった。
第1ゲーム、個々が超一流の攻撃力、守備力を持つ古賀/福島に対して、西/佐藤が見事なプレーの連続で上回る。西は素早くコートを駆けながら緩急を自在に操り相手を崩し、キレのあるスマッシュを次々に放っていく。佐藤も前衛で高速ラリーの中でも前衛で球を抑え込み、上手くコースを変えながら沈めるなど、準々決勝まで鉄壁を誇った古賀/福島の守りを次々に打ち破って得点をあげていく。攻め勝った西/佐藤が21-17と先取した。
第2ゲームに入ると、古賀がミドルコートから強力なクロスドライブを多用し、相手前衛に仕事をさせない。前衛をひとたび抜けば、福島が前に出て精度の高いヘアピン、プッシュを見せて、古賀/福島が一方的に点数を積み重ねていき、9-2と大量リードを奪う。リズムに乗ると止まらない男・古賀が強打・テクニックを惜しみなく発揮し、そのまま押し切って21-11といい形で取り返した。
ファイナルゲームは互いに必死のラリーで点を取り合う序盤を経て、西/佐藤がスピードをあげて攻め立てて8連続得点、13-8と抜け出す。このまま攻め切って進んでいくと思われた次の瞬間、古賀/福島は古賀が躊躇なく前に飛び出し、いわゆる「逆トッパン」(男性が前衛を担うトップアンドバック)を展開して相手を翻弄し、次々に決めて追い上げる。「相手側が飛ばなくなるエンドだったので、抜かれても福島ならカバーできると信頼して、思い切って前に出た」という古賀の狙いが当たり、18-18で追いつく。互いに死力を尽くす最終局面、2種目出場の影響で疲労の色が隠せない福島、高まる緊張感で表情がこわばる佐藤の両女性選手に、それぞれパートナーが声をかけながら次々に激しい攻防を繰り広げる。全観客が見守る中、最後は鋭い低空戦から佐藤が前衛で止め、次の球をすぐさま反転してバックプッシュで沈めて24-22。激戦を西/佐藤が制した。戦い抜いた4人全員がその場で崩れ、壮絶な準決勝は幕を下ろした
見事な勝利をもぎ取った西/佐藤は試合後、互いに「パートナーは最高の動きだった」と称え合い、厚い信頼関係を示した。また、初の決勝戦に向けては「総合の決勝戦は夢見ていた舞台、楽しみにしつつ、勝ちにこだわってプレーしたい(西)」と語り、タイトル奪取へ自身と意欲十分だ。

左:西大輝(左)/佐藤灯 右:古賀輝(右)/福島由紀 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

優勝候補筆頭の緑川大輝/齋藤夏(NTT東日本/ACT SAIKYO)をファイナルゲームで下した柴田一樹/篠谷菜留(NTT東日本)は、「相手はトップでやっていて、私も一緒にやっていて、ずっと負けていたので。勝ちたい気持ちもあったんですけど、楽しく、とにかく自分たちらしくってことだけをずっと最初から最後まで続けられたので、最後しっかり勝ち切ることができたと思う。」と篠谷が話せば、「明日は思いっきり篠谷さんの最後の試合、頑張りたい。」と柴田が意気込みを語った。

左:柴田一樹(左)/篠谷菜留 右:緑川大輝(左)/齋藤夏 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

3位表彰式

準決勝終了後、各種目の3位入賞者の表彰式が実施された。入賞者は以下の通り(試合番号順)
男子シングルス:奈良岡功大(NTT東日本)、渡邉航貴(BIPROGY)
女子シングルス:明地陽菜(再春館製薬所)、郡司莉子(再春館製薬所)
男子ダブルス:岡村洋輝/三橋健也(BIPROGY)、熊谷翔/西大輝(BIPROGY/龍谷大学)
女子ダブルス:大竹望月/髙橋美優(BIPROGY)、福島由紀/松本麻佑(岐阜Bluvic/ほねごり相模原)
混合ダブルス:緑川大輝/齋藤夏(NTT東日本/ACT SAIKYO)、古賀輝/福島由紀(NTT東日本/岐阜Bluvic)

左から奈良岡功大、渡邉航貴、郡司莉子、明地陽菜 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

左から熊谷翔/西大輝、岡村洋輝/三橋健也、福島由紀/松本麻佑、大竹望月/髙橋美優 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

左から齋藤夏、古賀輝、福島由紀 【ⒸNipponBA2024/PHOTO:T.KITAGAWA】

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著者プロフィール

公益財団法人日本バドミントン協会は競技の普及進行をになう競技団体として活動。世界最速のスポーツであるバドミントンの持つ魅力を多くの方に知っていただきファンになってもらえるよう、世界で活躍する日本代表『BIRDJAPAN』の情報を中心にナショナルジュニアの活動や国内競技会などの情報を皆さんにお届けしていきます。

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