明治大学二連覇ならず! 決勝の対戦カードは決勝初出場の東洋大学と3度目のチャレンジ・新潟医療福祉大学。どちらが勝ってもインカレ初優勝!
昨年王者の明治大学、一昨年王者の桐蔭横浜大学はそろって準決勝で敗退
【©JUFA】
大学サッカーの真の年間王者を決める大会『MCCスポーツpresents 2024年度 第73回 全日本大学サッカー選手権大会』(通称:インカレ)。12月25日(水)には決勝ラウンド・準決勝が行われ、決勝進出を懸けて関東3、北信越1の4チームが激突した。
第1試合は2022年度優勝チームの桐蔭横浜大学(関東地区第7代表)と東洋大学(関東地区第4代表)の"関東対決"となった。リーグ戦では1勝1敗と星を分けている両チームだが、この試合では立ち上がりから東洋大が終始主導権を握る展開に。しかし桐蔭大も主将・松本太一を中心に東洋大の攻撃に対して冷静に対応。桐蔭大は準々決勝で4ゴールを挙げた笠井佳祐がチャンスを作るものの決めきれず、両チーム無得点のまま試合を折り返した。
桐蔭大は後半、肥田野蓮治に替えて岡崎寅太郎を投入。準々決勝1ゴールの岡崎、そして57分には舩木大輔をピッチに送り出すなど、早めの選手交代で流れを引き寄せようとする。対する東洋大も63分に湯之前匡央を投入してサイドの活性化を図る。すると78分、湯之前の右コーナーキックを、増田鈴太郎が頭で合わせて先制点。「基本(相手を)ブロックしながらだったけれど、うまくニアのほうで引き付けてくれて。自分のところは(マークが)空いているっていう感じ。だから後は気持ちで」(東洋大・増田)。グループステージで2試合連続ゴールの増田が貴重なゴールを挙げて東洋大が先制する。「1点を取れれば勝てる自信はあった」(増田)との言葉どおり、その後は東洋大が危なげない試合運びで先制点を守りきり0-1でフィニッシュ。一昨年度王者の桐蔭大は2度目の決勝進出ならず。"関東対決"に勝利した東洋大が、初のインカレ決勝進出を決めた。
二連覇を狙う明治大学(関東地区第1代表)は、"3度目の正直"で全国初タイトルを目指す総理大臣杯優勝校・新潟医療福祉大学(北信越地区第1代表)と対戦。試合は、立ち上がりこそ新医大がチャンスを作るものの、次第に明大がゲームを支配する展開に。「やはり明大は日本一のチームだけあって、抜け目ないところは抜け目ないし、強さも早さもある」(新医大・佐熊裕和監督)。明大の波状攻撃に「前半は飲み込まれそうになる場面もあった」が、出場停止の主将・秋元琉星を「決勝の舞台で戦わせようということでチームがひとつになった」(同監督)。粘り強く、冷静に明大の攻撃を跳ね返す。対する明大も熊取谷一星、中村草太、林晴己らが次々とゴールを狙うが、フィニッシュの部分で攻めあぐね、両チームスコアレスのまま延長戦に突入。延長戦の30分間もゴールは決まらず勝敗はPK戦に委ねられた。
PK戦は両チーム2人目のキッカーまで成功。だがその後、新医大GK・桃井玲が明大の3人目、4人目のキックを連続でストップ。新医大も3人目のキッカーがポストに当てて失敗するものの、その後は全員が成功し、PK戦4-3で新医大が勝利。「明大は準々決勝もPK戦だったので、データはあったし自信もあった」というGK桃井の活躍で、新医大が夏・冬連続で決勝に駒を進めた。2試合連続でPK戦となった明大は、無失点のまま今大会を去ることに。鉄壁の守備を誇りながらも、5試合2ゴールと得点が伸びなかったことで2連覇の夢が潰えた。
この結果、12月28日(土)に行われる決勝ラウンド・ノックアウトステージ決勝の対戦カードは以下のとおりとなった。
■栃木県グリーンスタジアム
12月28日(土) 12:00
東洋大学 vs 新潟医療福祉大学
東洋大学と新潟医療福祉大学の過去の対戦は1度きり。2021年度の総理大臣杯の2回戦で対戦したときは5-0で東洋大が完勝している。東洋大はインカレ決勝初進出。新医大は一昨年に続く2度目の決勝進出となる。どちらが勝っても初優勝となる。インカレも残るは1試合。大学サッカーの真の年間王者となるのは、J内定者7名を擁する東洋大か。それとも"三度目の正直"でシルバーコレクター返上を目指す新医大か。新王者の誕生はまもなくだ。
※本文中のスコアは対戦カードの表記に準拠
(文・飯嶋玲子)
【©JUFA】
全試合結果と得点者
桐蔭横浜大学 0(0-0)1 東洋大学
得点者)【東洋大】増田鈴太郎
新潟医療福祉大学 0(0-0/0-0/0-0/0-0/4PK3)0 明治大学
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