『大学サッカー真の年間王者』を決める大会へ!今年度からリニューアルのインカレがついに開幕!

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昨年度準優勝・京都産業大学が予選ラウンドで敗退!東海は全チームが決勝ラウンドへ

予選ラウンド結果一覧 【©JUFA】

 大学サッカーの日本一を決める冬の全国大会『MCCスポーツpresents 2024年度 第73回 全日本大学サッカー選手権大会』が、12月7日(土)に開幕した。

 大学サッカーは今年度から夏の『総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』、冬の『全日本大学サッカー選手権大会』(通称:インカレ)の2つの全国大会を大きく改革。これまでは総理大臣杯もインカレともに「負けたら終わり」のトーナメント方式の大会として実施してきたが、今年からは総理大臣杯とインカレの役割を明確に分けた。

 まず9月に行われる総理大臣杯はこれまでどおり、大学サッカー連盟に加盟するすべてのチームに参加資格(可能性)があるトーナメント方式の大会として実施。ただし今年度からは参加チームを32に増やし、シードなしの5回戦制で一発勝負による番狂わせの楽しみもある大会とした(2024年度の総理大臣杯優勝は阪南大学(総理大臣杯では関西地区第6代表))。

 一方、12月に行われるインカレにはグループステージを導入。決勝ラウンドはまず16チームによる4グループ総当たりのグループステージ戦が行われ、各グループの上位2チームによるノックアウトステージ、すなわち準々決勝、準決勝、決勝と進む。グループステージには、夏の全国大会・総理大臣杯優勝チームと関東地域の上位2チーム、東海地域優勝チーム、関西地域優勝チーム、九州地域優勝チームの計6チームがシードチームとして参加。残る20チームは「予選ラウンド」を行い、これに勝利した10チームが決勝ラウンドのグループステージへ。敗れた10チームは「強化ラウンド」に回り、こちらもグループステージとノックアウトステージ(準決勝、決勝)を経て優勝チームを決める。

 グループステージを導入することで、インカレは総理大臣杯と違い番狂わせの起こりにくい大会に。年間を通して本当に力を持ったチームが勝ち進む「真の年間王者を決める」大会へと生まれ変わることになった。

新大会方式となったインカレの概要 【©JUFA】


 12月7日(土)には、決勝ラウンドに進出するチームを決める「予選ラウンド」が行われ、シード校をのぞく20チームが東北から九州までの全9会場に分かれて対戦した。

 各地域リーグの上位チーム同士が対戦する中、特に注目を集めたのが、夏の総理大臣杯ベスト4の東京国際大学(関東地区第5代表)と、同大会昨年準優勝の関西学院大学(関西地区第6代表)の対戦。試合はどちらも一歩も譲らないままスコアレスで延長戦に突入。すると延長前半終了間際に東国大が先制するが、関学大も延長後半終盤に追いつきPK戦へ。PK戦では関学大が全員成功したのに対し、東国大は2人がPKに失敗。結果、PK戦を1-4で関学大が勝利し、決勝ラウンドへ。夏の全国大会ベスト4、東国大は強化ラウンドに回ることになった。

 大阪会場では昨年度インカレ準優勝校の京都産業大学(関西地区第3代表)と大阪学院大学(関西地区第5代表)が激突。予選ラウンド唯一の同地域対決となった試合は、開始早々に大院大が閑田隼人のゴールで先手を取るが、京産大も26分に菅野翔斗が同点弾。その後はどちらも攻めあぐね1-1のまま延長戦へ。延長戦では京産大が城水晃太のゴールで逆転に成功するが、アディショナルタイムに大院大・岡田佳己がゴールを決めて劇的な同点弾。2-2に追いつき、勝敗はPK戦に委ねられた。PK戦では大院大が全員成功させたのに対し、京産大は3人目のキックをGKに止められて失敗。結果、PK戦4-5で大院大が決勝ラウンドに駒を進め、昨年度準優勝の京産大は強化ラウンド行きとなった。

 関西勢は第4代表の大阪体育大学も八戸学院大学(東北地区第1代表)に勝利し、同地域対決に敗れた京産大を除く3チームが決勝ラウンドへ。シードの阪南大学(関西地区第1代表・総理大臣杯優勝校)、関西大学(関西地区第2代表)とあわせて、6チーム中5チームが決勝ラウンドに進む。

 北信越と九州の予選ラウンドは、奇しくも2試合とも北信越対九州の対戦カードとなった。総理大臣杯準優勝校の新潟医療福祉大学(北信越地区第1代表)は日本文理大学(九州地区第3代表)に5-0と快勝。一方、鹿屋体育大学(九州地区第2代表)は新潟経営大学(北信越地区第2代表)に2-1で逆転勝利を収めた。新医大は北信越唯一の生き残りとして決勝ラウンドへ、鹿体大はシードの九州産業大学(九州第1代表)とともに決勝ラウンドで戦う。

 東海勢は、第2代表の中京大学が延長戦での劇的な同点弾でPK戦にもちこむと、GK山口畝良がスーパーセーブを連発。PK戦3-1で東海大学(関東地区第8代表)を下して決勝ラウンドに駒を進めた。また東海学園大学(東海地区第3代表)は前半に奪った1点を最後まで守りきり、中央大学(関東地区第4代表)を下してこちらも決勝ラウンドへ。シード校の常葉大学(東海地区第1代表)とあわせて、地区代表3チームがすべて決勝ラウンドで戦うこととなった。

 本大会最多の8チームが出場した関東地区は、中大、東国大、東海大の3チームが敗れて強化ラウンドへ。東洋大学(関東地区第3代表)は札幌大学(北海道地区代表)に5-2、日本大学(関東地区第6代表)は四国学院大学に2-4、桐蔭横浜大学(関東地区第7代表)は広島大学に1-5といずれも大量得点で快勝。シードの明治大学(関東地区第1代表)、筑波大学(関東地区第2代表)とあわせて、5チームが決勝ラウンドでノックアウトステージ進出を懸けて戦う。

 一方、北海道、東北、中国、四国の4地域の代表チームは、予選ラウンドで敗れて強化ラウンドに。すでに強化ラウンド出場が決まっている富士大学(東北地区第2代表)、新潟産業大学(北信越地区第3代表)と、関東3チーム、北信越1チーム、関西1チーム、九州1チームとあわせた計12チームで強化ラウンド・グループステージを戦う。

 12月13日(金)からは強化ラウンド・グループステージが、そして12月14日(土)からはシード校を加えた決勝ラウンド・グループステージがスタート。新方式の大会で、その実力をいかんなく発揮するのはどの地域・どのチームか。「大学サッカー真の年間王者」を決めるインカレの熱戦にぜひ注目を。



※表示スコアは左側チーム対右側チームのスコアで表示。

(文・飯嶋玲子)

予選ラウンドの結果による今後のグループ分け 【©JUFA】

全試合結果と得点者


八戸学院大 0(0-1)2 大阪体育大
得点者)【大体大】平瓦匠志、オウンゴール

新潟医療福祉大 5(1-0)0 日本文理大
得点者)【新医大】松本天夢×3、田澤夢積、上之平暉羅

東洋大 5(3-1)2 札幌大
得点者)【東洋大】湯之前匡央、Ponce尾森世知×2、山之内佑成、中山昂大【札幌大】野村光希、河合駿樹

中央大 0(0-1)1 東海学園大
得点者)【東園大】今村元紀

東京国際大 1(0-0/0-0/1-0/0-1/1PK4)1 関西学院大
得点者)【東国大】橋辺海智【関学大】小西春輝

中京大 2(0-0/1-1/0-1/1-0/3PK1)2 東海大
得点者)【中京大】中嶋晃成、前田寛太【東海大】吾妻駈、オウンゴール

京都産業大 2(1-1/0-0/0-0/1-1/4PK5)2 大阪学院大
得点者)【京産大】菅野翔斗、城水晃太【大院大】閑田隼人、岡田佳己

広島大 1(0-3)5 桐蔭横浜大
得点者)【広島大】酒井大斗【桐蔭大】笠井佳祐×2、遠藤貴成、渡邊啓吾、池田柚生

四国学院大 2(0-1)4 日本大
得点者)【四学大】室津慈恩、室天舞【日大】熊倉弘達×2、青木大和、平尾勇人

鹿屋体育大 2(0-1)1 新潟経営大
得点者)【鹿体大】石﨑祥摩、片山颯人【新経大】嶽本海吏
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著者プロフィール

一般財団法人全日本大学サッカー連盟は、大学サッカー界全体の競技力向上を目指すとともに、フェアプレーの実践やスポーツ文化の振興などを目的として活動しています。全日本大学選抜の活動をはじめ、全国9地域の大学代表が競う『全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)、『総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント』といった全国大会、選抜チーム地域対抗戦『デンソーカップチャレンジサッカー』、日韓両国の大学選抜が対戦する『DENSO CUPSOCCER 大学日韓(韓日)定期戦』などを実施しています。

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