Kリーグ、2027年より「スタジアム等級制」実施。Kリーグ2は2025年より東南アジア枠撤廃、14チーム制へ

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蔚山HD FC 【写真=韓国プロサッカー連盟】

韓国プロサッカー連盟(以下、連盟)は11月29日、「HANA 1Q(ハナワンキュー)Kリーグ 2024大賞授賞式」が開催されたソウル弘恩洞(ホンウンドン)のスイスグランドホテルで2024年度第5次理事会を行った。

今回の理事会では、△華城(ファソン)FCの会員加入承認、△Kリーグ2の東南アジア枠撤廃、△競技場施設基準ガイドライン制定などの案件を審議・議決した。

華城FCの会員加入案件通過

華城FCのKリーグ会員加入案件が可決された。

華城FCは2013年からK3リーグに参加しており、2023年シーズンにリーグ優勝、2024年シーズンに準優勝を記録した強豪チームだ。

同チームは昨年からKリーグ加入を進めており、今年10月、連盟にKリーグ会員加入申請書を提出した。

理事会は華城市の人口規模、自治体支援水準、ホーム競技場である華城総合運動場の規格と設備などを検討した結果、華城FCがKリーグに参加できる十分な条件を備えていると判断した。

華城FCのKリーグ会員加入は、2024年1月に予定された定期総会で最終承認手続きを踏む予定だ。

華城FCの会員加入が確定すれば、華城FCは2025年シーズンからKリーグ2に参加することになり、Kリーグ2は14チームがチーム当たり39試合を行う方式で運営される。

Kリーグ2、東南アジア枠撤廃

Kリーグ2では2025年シーズンより「東南アジア枠」が撤廃される。

連盟は2023年12月の理事会でKリーグ1、Kリーグ2の「アジア枠」を2025年度から廃止することを決定した経緯がある。

今回の理事会では、Kリーグ2にのみ設けられていた「東南アジア枠」も効用性が高くないという複数クラブの意見を取りまとめ、2025年からこれを廃止することで決定した。

ただ、Kリーグ2は「東南アジア枠」が撤廃される代わりに、クラブは国籍を問わない外国籍選手を追加でもう1人登録することができる。

今回の決定によって、2025年シーズンからKリーグの「外国籍選手枠」は国籍を問わず、△Kリーグ1は最大6人まで登録、最大4人まで同時出場可能、△Kリーグ2は最大5人まで登録、最大4人まで同時出場可能となる。

「競技場施設基準ガイドライン」制定、2027年から競技場等級制実施

Kリーグ競技場施設水準を高めるための「競技場施設基準ガイドライン」が制定された。

このガイドラインは、△観覧施設、△競技区域、△関係者施設、△メディア施設、△安全及び医療施設、△環境に優しく持続可能な施設など、6分野、19の細部事項で競技場施設水準を定量的指標と評価し、星1つから星4つまで付与する内容で構成された。

2027年からはこのガイドラインに従って、Kリーグ1は星2等級以上、Kリーグ2競技場は星1等級以上を取得した競技場のみ使用できるようにする競技場等級制が実施される。

「ピッチコンディションが深刻な不良」の場合、連盟が競技場変更を命令可能

正常な試合ができないほどにピッチコンディションが深刻に不良な場合、連盟がホーム及びアウェイの競技場を変更したり、ホームチームに第3の競技場を探す義務を課したりできる根拠規定を新設した。

この決定には、競技水準を高め、負傷を防止するとともに、競技場の管理主体に責任感と警戒心を与える趣旨がある。

ACLなど国際大会参加時、連盟が職権で日程調整可能に

AFCチャンピオンズリーグ、FIFAクラブワールドカップなど国際大会に参加するクラブをサポートするために試合日程を調整する必要がある場合、相手チームの同意がなくても、連盟が職権で日程調整ができるという規定が新設された。

この決定には、国際大会に参加するクラブに対する一定の配慮を通じて競争力を強化する一方、国際大会のトーナメント並行によるリーグ日程の不安定さを防止する趣旨がある。

その他各種規定の改正

・財政健全化規定に違反した場合、従来の財務委員会の健全性強化措置だけでなく、賞罰委員会が懲戒できるようにする懲戒基準が追加された。

・軍隊チームはAFCクラブ大会に参加できないというAFCの有権解釈をクラブライセンス規定に明文化した。

・クラブの会計透明性強化を誘導するため、財政健全化規定に保守主義に基づいた会計原則を明示し、完全資本蚕食状態に陥ったクラブには財務委員会に財務改善案履行報告書を提出する義務を課すことにした。

【文=ピッチコミュニケーションズ】
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著者プロフィール

アジア初のプロサッカーリーグとして1983年に創設。現在はKリーグ1(1部リーグ/12クラブ)、Kリーグ2(2部リーグ/13クラブ)で構成。 最新ニュースはもちろん、ACL出場クラブや日本人選手たちの活躍なども紹介していきます。

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