【プレーオフ】1部・2部・3部とも参入プレーオフ決定戦による昇格はなし! 上位カテゴリーチームが残留を決める
【試合結果】『2024年度 関東大学サッカーリーグ戦 参入プレーオフ決定戦』
終了間際に追いついたものの順天堂大学の1部リーグ昇格はかなわなかった 【©JUFA】
関東大学サッカーリーグ戦では上位カテゴリーの下位2チーム・下位カテゴリーの上位2チームの自動入れ替え(3部・都県間はそれぞれ1チーム)に加え、2021年度より下部リーグの上位チームの直接対決による参入プレーオフ、いわゆる入れ替え戦を実施している。上位カテゴリーは勝利、または引き分けで現カテゴリーに残留。下位カテゴリーは勝利のみが昇格条件となる一発勝負だ。
11月23(土・祝)には、1部リーグ10位の国士舘大学と2部リーグ3位の順天堂大学が対戦。試合は立ち上がりから国士大が主導権を握り、12分に中村晃大が左サイドから鮮やかなロングシュートを決めて先制。国士大はその後も危なげない展開で試合を進め1-0リードのまま終盤へ。勝たなければ昇格のない順大は終了間際にペナルティーキックを獲得し、これを岩井琢朗が決めて1点を返すが逆転叶わず1-1のまま試合終了。規定により国士大の1部リーグ残留が決定した。
同日には2部リーグ昇格・残留を懸けた2試合も行われた。
2部リーグ9位・拓殖大学と3部リーグ・4位・明治学院大学の試合は、前半は拓大、後半は明学大がそれぞれ攻撃を仕掛けて得点を狙うものの、両チーム最後までゴールを割ることなくスコアレスドローでタイムアップ。規定により、拓大が2部リーグ残留となった。
2部リーグ10位の山梨学院大学は3部リーグ3位の専修大学と対戦。試合はどちらも一歩も引かない一進一退の攻防戦に。それでも67分、山学大は片岡空良が専大のクリアボールを拾ってゴール前に浮き球のパスを入れる。これに反応した金津力輝がシュートを流し込んで山学大が先制。対する専大も終了間際の89分、道白優斗がGKの弾いたボールを拾って上げたクロスを、伊澤壮平が頭で押し込んで同点に追いつく。しかしその後はスコア動かず1-1で試合終了。規定により山学大の2部リーグ残留が決まり、プレーオフに2年連続出場の専大は昨年に続き涙を呑む形となった。
12月1日(日)には3部リーグの11位・10位チームと、都県リーグによる関東リーグ昇格決定大会『2024年度 第57回関東大学サッカー大会』の2位・3位チームによるプレーオフが行われた。すでに3部リーグ12位の平成国際大学はNorteリーグへの自動降格が、また関東大学サッカー大会優勝の東京学芸大学は3部リーグへの自動昇格が決定している。
奇しくも関東大学サッカー大会2位の帝京大学、3位の尚美学園大学ともに、昨年に続く2年連続のプレーオフ出場となった。昨年の雪辱を果たし、今年こそ関東リーグ昇格を目指す両チームだったが、結果はいずれも厳しいものとなった。
3部リーグ10位の作新学院大学と対戦した尚美大は、17分にセットプレーからのオウンゴールにより先制点を献上。だがその1分後、尚美大は佐々木潤也のロングキックに高野匡哉が反応。相手GKの処理ミスをついてシュートを流し込み、試合を振り出しに戻した。ここから反撃に移りたい尚美大だったが、作新大も30分、濵田昂希がミドルシュートを突き刺して勝ち越しに成功。作新大は後半もリードを守りきって2-1で試合終了。勝利した作新大が関東リーグ残留となった。
3部リーグ11位・国際武道大学と帝京大学の試合は開始早々に動いた。4分、国武大は竹本凜のロングスローに切石承之介が合わせて先制する。だがその後は帝京大が主導権を握り、19分に角南律希が左サイドから入れたクロスを木村尚紀が頭で合わせて同点に追いつく。帝京大はその後も何度となく攻撃を仕掛けて国武大陣内に攻め込むが、国武大も集中した守備で帝京大の攻撃跳ね返してゴールを死守。追加点を許さず、1-1のままタイムアップ。規定により国武大が関東リーグ残留を決めた。
3部リーグ参入プレーオフ決定戦の2試合をもって、2024年度の関東大学リーグ戦は全日程が終了。プレーオフ決定戦は5試合中4試合がドローに終わるなど、プレーオフらしいタイトな試合展開に。また、本年度はプレーオフ決定戦出場の全試合において、上位カテゴリーチームが現所属カテゴリー残留を決め、プレーオフによる昇格チームはなかった。
この結果、関東大学サッカーリーグ戦は東京学芸大学を3部リーグに加えた全36チームで来季に臨む。
※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
(文・飯嶋玲子)
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