試合を決めたのは1G1Aの久保、レアル・ソシエダがアヤックスを2−0で敗る

レアル・ソシエダ
チーム・協会

【©︎RealSociedad】

久保のドリブルがアヤックス守備陣を切り裂く

 ヨーロッパリーグ(以下、EL)グループステージ第5戦、ラ・レアル(レアル・ソシエダの愛称)は本拠地にオランダのアヤックスを迎えた。近年、自国リーグでは最多の優勝数を誇るオランダの強豪は近年はタイトルから遠ざかっているが、今季のELでは13得点1失点(いずれも最多得点、最小失点)で3勝1分と好調。プレイオフ圏内最下位の暫定24位のラ・レアルはグループステージの分岐点で勝利を収めたい。

 イマノル監督は右サイドに久保、中央に主将オヤルサバル、左サイドにはアヤックス下部組織出身のベッカーが先発という組み合わせを選択。欧州を代表する下部組織を持つ2クラブの対戦となったこの試合、序盤はハイプレスをかけるラ・レアル、カウンターで一気にゴールまで迫るアヤックスという構図で時間が進む。24分、FKのこぼれ球に反応した久保がエリア外からミドルシュートを放つがアヤックスDFに当たり得点とはならない。

 35分、モロッコ代表CBアゲルドのボールの処理ミスからピンチを迎えるが、守護神レミロが渾身のセーブを見せ失点を許さない。守備時にゴール前に堅牢なブロックを形成するアヤックスを前に攻めあぐねるラ・レアルは前半終了間際の44分にこの日一番の好機を迎える。ベッカーの折り返しを中央で受けたオヤルサバルがゴール至近距離から反転シュートを試みるが僅かに枠の外へ。アディショナルタイムにはアリツが相手選手にジャンプ中に押され着地時に足首を捻挫し、アランブルが緊急出場した。

【©︎RealSociedad】

 後半序盤は互いに睨み合いの時間が続いたが、徐々に攻撃の機会を得たラ・レアルは58分、高い位置でボールを奪取した久保がそのままエリアに侵入し、切り返してからのシュートを放つがGKに抑えられる。63分にはアランブルがFKに合わせ先制点を決めたかに思われたが、オフサイドの判定となり得点は認められない。得点の匂いが漂うレアレ・アレナでチャンスをものにしたのはバレネチェア。途中出場からわずか2分の67分に、アランブルとのコンビネーションから右サイドを突破した久保のパスをゴールに叩き込んだ。

 1−0の状況でレミロを中心にうまく時間を使いながら試合をコントロールするラ・レアルはFW人の入れ替えを準備。サディクとセルヒオ・ゴメスがピッチサイドで待ち構える中、久保が再び輝きを放つ。40mのドリブルでアヤックスゴールへと迫り、守備陣4人に囲まれながら放った針の穴を通すようなシュートがネットを揺らす。試合を決める追加点に熱狂の渦に巻き込まれるスタジアム。1G1Aの活躍の久保はスタンディングオベーションの中、「KUーBOー!KUーBOー!」と大合唱を背にベンチへと下がる。

 クリーンシートで勝利を収めたラ・レアルは16位で第5節を終えた。残り3試合で決勝トーナメントへ進出が確定する上位8位を目指す。次戦は12月1日、ホームにレアル・ベティスを迎える。ラ・リーガで互いに中位に位置する両チーム、浮上のきっかけを掴むのはどちらか注目が集まる。
  • 前へ
  • 1
  • 次へ

1/1ページ

著者プロフィール

レアル・ソシエダは1900年代初頭に創設され、2度のリーグ優勝と3度の国王杯を制したスペインの名門サッカークラブです。過去にはミケル・アルテタやシャビ・アロンソといった名選手がプレーし、2022年からは日本代表の久保建英が所属しています。

新着記事

編集部ピックアップ

おすすめ記事(Doスポーツ)

記事一覧

新着コラム

コラム一覧

日本オリンピック委員会公式サイト

JOC公式アカウント