【いわさき白露シニア】シニアルーキー飯田耕正が単独2位で賞金ランク51位→20位の大逆転!上位30人のシード決着で笑った人、そして泣いた人

チーム・協会

ーーー最終ラウンドーーー

【©PGA】

国内シニアツアーは「いわさき白露シニア」をもって全日程が終了し、来季の出場権が与えられる賞金ランキング30位以内のシード争いが決着。開幕前に550万円前後と予想していたボーダーラインは、30位の飯島宏明で558万7269円だった。

初シードを獲得したのは7人。シニアフル参戦1年目の選手では、虎さんこと崔虎星(韓国・賞金ランキング3位)をはじめ、すし石垣(15位)、飯田耕正(同20位)、山下和宏(同27位)、今野康晴(同28位)が上位30人に名を連ねた。そして、フル参戦2年目のサイモン・イエーツ(スコットランド・同23位)と、4年目の鹿志村光一(同24位)にとってはうれしい初シードとなった。

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新しく入った選手もいれば、当然落ちた選手もいる。昨年はシードに入った60代カルテット、62歳の久保勝美(同36位)、64歳の東聡(同37位)、61歳の清水洋一(同41位)、62歳の崎山武志(同52位)がシードから陥落。清水と崎山は11年連続で維持してきたシード権を手放したことになる。シード獲得者の最年長はプラヤド・マークセン(タイ・同8位)と鈴木亨(同22位)と白潟英純(同29位)の58歳で、60歳以上の選手がいないのは2006年以来18年ぶり。

そのほか、50代の選手では山添昌良(同38位)、桑原克典(同40位)、野仲茂(同42位)、佐藤えいち(同42位)、デービッド・スメイル(ニュージーランド・同50位)、細川和彦(同56位)、高橋朋載(同57位)がシードを失った。一方で、伊澤利光(同9位)、手嶋多一(同12位)、谷口徹(同26位)、白潟が賞金シード復活を果たしている。

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大混戦となった最終戦でのシード争い。開幕前に賞金ランキング31位だった飯島、同35位の山下、同40位の今野、同51位の飯田が、最後の最後で上位に食い込み、シードを掴んだ。その中でも一番の大逆転劇を演じたのはルーキーの飯田だろう。開幕前の時点での獲得賞金は321万3268円で予想したボーダーラインには230万円足りず。今大会の賞金配分は、優勝1000万円、2位400万円、3位220万円だったことから、シードには最低でも2位に入る必要があった。

最終日は2年連続の賞金王を獲得した宮本勝昌と、今大会で優勝した塚田好宣との最終組。38歳でトップアマからツアープレーヤーに転向し、45歳で「PGA資格認定プロテスト」に合格した男は、臆することなく堂々とプレーを見せた。最終18番パー5ではグリーンの奥からの難しいアプローチをピンそばにピタリと寄せてバーディを奪い、2位タイで並んでいた宮本をかわして単独2位に。シード条件を見事にクリアした。

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表彰式後は18番グリーン横のリーダーボードに載った自分の名前を見ながら大粒の涙を流し、「良い感じで終われたのでうれしく思います」と言葉を詰まらせる。そして、「イライラして冷静になりきれない場面が多くて、成績も振るわない試合がたくさんあった。それではダメだなというのを実感した一年。それをちょっとずつ来年改善していきたい」と、苦しかったルーキーシーズンを振り返った。

初めて一緒に回った賞金王の宮本は「すごいナイスガイ。よくボールも飛ぶし上手かったですね。これでシードに入ったし、また来年以降も一緒にシニアを盛り上げていけたらいいなと思います」と、飯田を称えた。この3日間のプレー内容を考えると、来シーズンは初優勝する可能性が十分にある。飯田らフレッシュな選手たちが、また新しい風を吹かせてくれるだろう。

以下、初シードを獲得した選手たちのコメント。

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■崔虎星【賞金ランキング3位】
「一年間ありがとうございました。来年も頑張ります」

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■すし石垣【賞金ランキング15位】
「全試合、優勝を目指して準備してきましたけど、思い通りにいく試合なんて1試合もありませんでした。体は問題ないけどショートゲーム以外が下手すぎます。これでは勝てないですね。オフはやることがたくさんありますね」

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■飯田耕正【賞金ランキング20位】
「本当に勉強になった1年でした。今回はコースがワイドなのにも助けられたところもある。他のコースでも結果を出せるように、もうちょっとコントロールを磨いて、少しでも上位に入れる試合を来年は増やしたいと思います」

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■鹿志村光一【賞金ランキング24位】
「努力してきたものが実ったのかなと思います。この世界は結果を出さないといけないので頑張ってきて良かったです。オフは今までと同じことをやり続けることが正解なのかなと思います。来年の目標は優勝です」

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■山下和宏【賞金ランキング27位】
「あっという間の一年でした。一生懸命やれたというか、今は終わってほっとしている感じです。最初の頃はちょっとお邪魔している感があったけど、今はシニアの雰囲気にも馴染んできたし、来年はもっと慣れた感じでプレーするのは楽しみ。優勝が一番の目標になるかと思います」

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■今野康晴【賞金ランキング28位】
「夏前までにシードを決めちゃいたいなと思っていたのが、全然成績も出なくてダメだった。準備不足という感じでしたけど、道具に関しても体のことに対しても、何をどう準備していいか分からなかった。今週は2週間のオープンウィークに練習していたら、これだというのをあって、たまたま良かったです」

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著者プロフィール

PGAはゴルフの正しい普及と発展を願い、誰にでも愛される「国民のスポーツ」「生涯スポーツ」となるため、日本ゴルフ界のリーダーとして活動しています。PGAの使命は、トーナメントプレーヤーの育成、ゴルフ大会の開催・運営に加え、ゴルフの正しい普及と発展を具現化するために、ティーチングプロ資格を付与したゴルフ指導者を育成しています。さらにPGAでは幅広い分野で積極的な取り組みを行い、地域に密着した社会貢献活動、ジュニアゴルファーの育成など多方面にわたる取り組みを日々歩み続けています。

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