【1部・最終節】開幕から22試合無敗の明治大学が2年ぶり8回目の優勝! 明大・中村草太は2年連続の得点・アシスト王W受賞
【試合結果】JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦・1部リーグ第22節
【©JUFA】
『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』1部リーグ第22節は、11月16日(土)に4試合、11月17日(日)に2試合が行われた。
優勝の可能性を残す2チーム、首位・明治大学と2位・筑波大学の試合が17日(日)に行われるため、16日(土)の試合では、1部リーグ残留を懸けた10位・東海大学と11位・国士舘大学の試合に注目が集まった。
10位・東海大学はすでに2部リーグ降格が決まっている12位・関東学院大学と対戦。序盤は、シーズン最後の試合を白星で飾りたい関東大がチャンスを作るが、東海大も次第に攻勢を強める。すると52分、東海大は松橋啓太の最終ラインからのロングパスに星景虎が反応。ペナルティーエリア内に斬り込むとすかさずマイナスのパス。これを桑山侃士が流し込んで東海大が先制する。東海大は86分にも、相手GKがこぼしたボールを押し込んで追加点。そのまま2-0で勝利して勝点を27に伸ばし、1部残留が確定した。
一方、東海大と勝点24で並ぶ国士舘大学は3位・東洋大学に先手を取られる展開に。前半序盤の16分、東洋大は山之内佑成が左サイドから上げたクロスを増田鈴太郎が折り返し、ゴール前中央に上がっていた新井悠太が豪快に蹴り込んだ。しかし、勝てば1部参入プレーオフ出場回避の可能性のある国士大は粘り強く東洋大ゴールを狙う。後半の77分に右サイドから攻撃を仕掛けると林禮蒼のクロスを村上竜規が頭で合わせて同点に追いつく。だが国士大の反撃はここまで。その後は両チーム追加点を挙げることなく1-1で試合終了。勝点1しか重ねることのできなかった国士大は、10位が確定し1部参入プレーオフ出場が決定。2部3位の順天堂大学と1部残留を懸けて戦うこととなった。
勝点1差の6位・日本大学と7位・桐蔭横浜大学の試合は、日大が先制するも後半に桐蔭大が追いつく。すると日大がその2分後に再び勝ち越し、このまま日大が勝利かと思われた。しかし桐蔭大はアディショナルタイムに劇的な同点弾を決め2-2で試合終了。勝点1を分け合った。一方、4位の中央大学は5位・東京国際大学と対戦。試合は中大が前半のうちに2点を先取するが、東国大も後半に入ると猛攻を仕掛けて79分にハンドの判定でペナルティーキックを獲得。これを決めて東国大1点を返すが、その後は中大が逃げ切って2-1で勝利。中大が3位をキープした。
16日(土)の4試合はいずれも上位チームが勝利し順位の変動はなかった。しかしながら、東海大は暫定ながらも流通経済大学を追い越して9位から8位に浮上。このまま8位に留まってインカレ出場を決められるかは、17日(日)の試合結果次第となった。
今年度リーグ戦最後の2試合は、"大学サッカーの聖地"味の素フィールド西が丘での2試合開催となった。
第1試合では2位・筑波大学が11位・駒澤大学と対戦。逆転優勝のためには、大量得点での勝利が最低条件となる筑波大だったが、ボールを保持しながらも攻めあぐね無得点のまま後半へ。駒大が攻勢を強める中、筑波大は75分、ゴール前の混戦の中でボールを収めた田村蒼生が、ここしかないというコースにシュートを決めて先制。しかしその後は駒大の守備を崩し切れず1-0でタイムアップ。"大量得点での勝利"という前提を果たすことができず、筑波大の優勝は非常に厳しいものとなった。
第2試合は、リーグ戦が現行制度となってから初となる無敗優勝を目指す首位・明治大学と、勝たなければインカレ(全日本大学サッカー選手権大会)出場が潰える8位・流通経済大学の対戦となった。どちらも負けられないチーム同士の対戦は、立ち上がりから明大が積極的に攻撃を仕掛けるも流経大の集中した守りをなかなか崩すことができない。しかし膠着状態に入るかと思われた矢先の38分、明大は熊取谷一星の左サイドからのスルーパスを受けた中村草太がシュート。これは流経大GKに弾かれるものの、こぼれ球を藤森颯太が押し込む。だが藤森のシュートも2度にわたり流経大DFがブロック。すると、今度は今季初スタメンの近野伸大がクリアボールを押し込み、"3度目の正直"で明大が先制して試合を折り返した。
だが流経大も68分、コーナーキックの流れから川畑優翔がゴールを決めて同点に追いつく。さらにその3分後、明大はハンドの判定を受け流経大にペナルティーキックを献上。だが明大GK・上林豪は、流経大・松永颯汰のキックを右手1本でスーパーセーブ。明大は続くコーナーキックも防ぎきり、流経大に傾きかけた流れを一気に引き戻した。絶体絶命のピンチから復活した明大はその5分後の79分、主将・中村草太が相手DFのクリアボールをダイレクトボレーで叩き込んで勝ち越し点を決める。このゴールで勢いに乗った明大は、84分に熊取谷一星、90分に鷲見星河が次々とゴールを挙げ、終わってみれば4-1と大勝。2005年のリーグ改革以来、どのチームもなし得なかった"全試合無敗優勝"で、2年ぶり8回目の栄冠に輝いた。
一方、敗れた流経大は9位に後退し東海大の8位が確定。最後のインカレ出場権は東海大のものとなった。
試合後に行われた閉会式では、優勝、2位、3位のチーム表彰のほか各個人賞が発表。流経大戦で勝ち越し点を挙げた明大・中村は、このゴールで得点王を獲得。アシスト王も獲得し、昨年に続く得点・アシスト王のW受賞となった。2年連続の得点・アシスト王のW受賞は現行制度となってから初の快挙となる。
※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。
(文・飯嶋玲子)
【©JUFA】
全試合結果と得点者
日本大 2(1-0)2 桐蔭横浜大
得点者)【日大】平尾勇人、青木大和【桐蔭大】笠井佳祐、落合遥斗
東洋大 1(1-0)1 国士舘大
得点者)【東洋大】新井悠太【国士大】村上竜規
東海大 2(0-0)0 関東学院大
得点者)【東海大】桑山侃士、大塚瑶平
中央学院大 2(2-0)1 東京国際大
得点者)【中大】田中幹大、持山匡佑【東国大】髙橋剣士朗
筑波大 1(0-0)0 駒澤大
得点者)【筑波大】田村蒼生
明治大 4(1-0)1 流通経済大
得点者)【明大】近野伸大、中村草太、熊取谷一星、鷲見星河【流経大】川畑優翔
表彰者⼀覧
■MVP・得点王・アシスト王
中村草太(明治大学・4年) ※12得点・8アシスト
■東京中日スポーツ賞
東川 続(国士舘大学・4年)
■最多出場
藤井 海和(流通経済大学・4年) ※1788分出場
■新人賞
塩川 桜道(流通経済大学・1年)
■ベストイレブン
GK 佐藤瑠星 (筑波大学・3年)
DF 池⾕銀姿郎(筑波大学・2年)
DF ⼩澤晴樹 (明治大学・2年)
DF 稲村隼翔 (東洋大学・4年)
MF 加藤⽞ (筑波大学・3年)
MF 藤森颯太 (明治大学・3年)
MF 常盤亨太 (明治大学・4年)
MF 島野怜 (明治大学・3年)
MF 角昂志郎 (筑波大学・4年)
FW 中村草太 (明治大学・4年)
FW 内野航太郎(筑波大学・2年)
※2部・3部の表彰者は以下のリンク先に記載
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