U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 速水奏翔「チームを勝たせないといけない」光泉カトリック(滋賀県)

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【©U18日清食品リーグ】

光泉カトリックは10月5日に行われた報徳学園(兵庫県)との試合に71-90で敗れましたが、全員でディフェンスを頑張るスタイルを体現して最後まで集中力を切らさず、最終クォーターにはマッチアップゾーンディフェンスで相手を惑わすなど、最後まで食らい付く健闘を見せました。

チームディフェンスを強みにする光泉カトリックで、オフェンスを引っ張るのが2年生エースの速水奏翔選手です。身長189cmの高さがありながらスピードや機動力も兼ね備えた速水選手は、インサイドプレーはもちろん、3ポイントシュートやドライブなど多彩な攻めが特長です。報徳学園との試合でも留学生プレーヤー相手に粘り強いディフェンスから速攻の先頭を走ったり、冷静な判断でハイローでのイージーバスケットを決めたり、ドライブで相手ディフェンスを引き付けてのキックアウトでチャンスを作り出したりと、『全員で頑張るディフェンスからの速攻』のキーマンとなっていました。

この多彩なオフェンス能力について速水選手は「あまり意識はしていません」と淡々と語ります。「一番得意なプレーはドライブですが、前が空いていればシュートを打つ、抜けたら抜くという感じです」

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そんな速水選手について、寺田均ヘッドコーチは「あのサイズで3ポイントシュートも打てるし、ゴール下もできるし、機動力があってドライブもできる選手なので今後も期待したい」と語り、速水選手のバスケットへの姿勢をこう称えました。

「高校に入学した時から技術はありましたが、シュート力はまだまだでした。それでも真面目な彼は、いつも昼休みに一人で体育館でシュートを打っています。ウチは朝練も大会前にシュートを打つぐらいで強制していませんが、彼はいつもお昼ご飯を手早く済ませてシューティングをしています。その成果はしっかり出てきていますね。今日はシュートがあまり入りませんでしたが、入らない方が珍しいぐらいですよ(笑)」

速水選手にこのことを聞いても「昼休みはやることがないので、シュートを打っています」と飄々と語ります。しかし、「僕がチームを勝たせないといけない」というエースとしての覚悟は間違いなく持っていて、自主練習を頑張るのもそのためだと言います。この日のウォーミングアップやハーフタイムにも、最後までシュートを打って感触を確かめており、シューティングにこだわる姿勢が速水選手にとって当たり前の習慣であることを感じさせました。

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そんな速水選手はフィジカルの強化にも余念がありません。報徳学園戦もインサイドの激しい攻防に一歩も引かず激しく戦っていましたが、本人は「報徳学園の留学生はフィジカルで押してくるタイプではなかったのですが、逆に日本人ビッグマンに負けていました」と振り返ります。その上で、「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2024」ではビッグマン同士の戦いで自信を得たいという目標を持っています。

「滋賀県内には留学生のいるチームがいないので、この大会で留学生プレーヤーとマッチアップして、高さとフィジカルに慣れて今後に繋げたいです。今日の試合でも留学生に寄せられてジャンプシュートをちゃんと打てない場面があって、相手の高さにまだ慣れていなくてビビっているとあらためて気付きました」

昨年の「U18日清食品 近畿ブロックリーグ2023」は1勝4敗で終えた光泉カトリックですが、今年は1試合を残して2勝を挙げています。報徳学園との試合では主力にケガ人がいて、1年生は国体の練習があったために10人で臨むことになりましたが、速水選手に限らずそれぞれが、試合を通じて貴重な経験を積んでいます。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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