U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 女子 大会レポート 小川希来「チームに良い影響を与えたい」矢板中央(栃木県)

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【©U18日清食品リーグ】

一昨年に続いて2度目の「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」出場を果たした矢板中央は、10月6日に日本航空(山梨県)と対戦しました。6月の関東大会を制した強豪チームとの対戦に、長田美華ヘッドコーチから「勝つことにこだわりなさい」との指示を受けてコートに送り出された選手たちは、その思いに後押しされるように思い切りの良いプレーを展開。キャプテンの小川希来選手、中村日菜多選手、阿部麦香選手らが内外問わずに得点を重ね、6点リードで前半を折り返します。

第2クォーター終盤には、昨年12月に前十字靭帯断裂の大ケガを負った稲富瑠依選手が、約10カ月ぶりに公式戦の舞台に立ちました。出場時間はわずかでしたが、ルーズボールへの飛び込みやアグレッシブに放つ3ポイントシュートでチームを盛り上げ、長田ヘッドコーチは「かなり動けていたし、今のチームに上手くマッチしてくれました。チームにとって大きな収穫です」と、その復帰を喜びました。

後半は思うようにシュートが入らない状況から立て直せず、54-77と逆転負けを喫してしまいましたが、不動の大黒柱であるチーム最長身の180cmのアニクッペプリンセス チャマカ選手をほとんど出場させず、数日前に練習し始めたばかりのパスを多用したアウトサイドバスケットに挑戦。これまで出場チャンスが少なかったベンチの選手たちも多数コートに送り出しました。公式戦でこれだけ思い切ったチャレンジができるのは、負けたら終わりのトーナメント方式ではない大会だからこそ。「いろいろ試させてもらって本当にありがたい機会です」と長田ヘッドコーチは言います。

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キャプテンの小川選手は「昨日の鵠沼(神奈川県)戦はミスが多かったので、自分たちがやれることを確実にこなそうと話し合って試合に入りました」と日本航空との試合に臨みました。「相手の留学生をよく抑えられていたし、シュートもよく入っていました」と試合前半を振り返りますが、後半の内容については納得できていません。

「シュートが入らない時はディフェンスをやらないといけないのに、そこが徹底できませんでした。点数が止まっている時は私がみんなにそれを伝えるべきだったのに、人任せになってしまいました」。そう語る小川選手自身も、日本航空のディフェンスの前に得点が伸びませんでした。

長田ヘッドコーチは「この大会は各チームが映像を見てしっかりスカウティングをしてきます。日本航空さんも彼女が点を取ると分かっていて、厳しいディフェンスをされたので仕方ない部分もあります」と理解を示します。それでも、チームのエースである小川選手が厳しいディフェンスを打開して、苦しい時間帯に得点できるようになれば、矢板中央は次の段階へとレベルアップできます。

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小川選手は中学までは目立った実績のない選手でしたが、矢板中央の走るバスケが自分に合うと感じて進学し、この3年間で大きく成長しました。プレーの面だけでなく精神的にも成長し、最上級生になって選手同士で新チームのキャプテンを決める際には自ら手を挙げ、「そういうタイプじゃないと思っていました」という長田ヘッドコーチや仲間たちを驚かせたそうです。

キャプテンになってからは「自分がやらなきゃ」という意識が強まりました。それがコート上のプレーにも良い影響を与えて得点力が向上し、2年ぶりのインターハイ出場、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」出場の大きな力となりました。

「コーチからはよく、『練習中にあなたの雰囲気が悪いとチームの雰囲気も悪くなる。それだけ周りに与える影響が大きいことの表れだよ』と言われていました。自分がチームに良い影響を与えたいと思ってキャプテンに立候補しました」と小川選手は言います。「全員が人任せにすることなくプレーして強いチームにも勝っていきたいです」
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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