U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 女子 大会レポート 小川希来「チームに良い影響を与えたい」矢板中央(栃木県)
【©U18日清食品リーグ】
第2クォーター終盤には、昨年12月に前十字靭帯断裂の大ケガを負った稲富瑠依選手が、約10カ月ぶりに公式戦の舞台に立ちました。出場時間はわずかでしたが、ルーズボールへの飛び込みやアグレッシブに放つ3ポイントシュートでチームを盛り上げ、長田ヘッドコーチは「かなり動けていたし、今のチームに上手くマッチしてくれました。チームにとって大きな収穫です」と、その復帰を喜びました。
後半は思うようにシュートが入らない状況から立て直せず、54-77と逆転負けを喫してしまいましたが、不動の大黒柱であるチーム最長身の180cmのアニクッペプリンセス チャマカ選手をほとんど出場させず、数日前に練習し始めたばかりのパスを多用したアウトサイドバスケットに挑戦。これまで出場チャンスが少なかったベンチの選手たちも多数コートに送り出しました。公式戦でこれだけ思い切ったチャレンジができるのは、負けたら終わりのトーナメント方式ではない大会だからこそ。「いろいろ試させてもらって本当にありがたい機会です」と長田ヘッドコーチは言います。
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「シュートが入らない時はディフェンスをやらないといけないのに、そこが徹底できませんでした。点数が止まっている時は私がみんなにそれを伝えるべきだったのに、人任せになってしまいました」。そう語る小川選手自身も、日本航空のディフェンスの前に得点が伸びませんでした。
長田ヘッドコーチは「この大会は各チームが映像を見てしっかりスカウティングをしてきます。日本航空さんも彼女が点を取ると分かっていて、厳しいディフェンスをされたので仕方ない部分もあります」と理解を示します。それでも、チームのエースである小川選手が厳しいディフェンスを打開して、苦しい時間帯に得点できるようになれば、矢板中央は次の段階へとレベルアップできます。
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キャプテンになってからは「自分がやらなきゃ」という意識が強まりました。それがコート上のプレーにも良い影響を与えて得点力が向上し、2年ぶりのインターハイ出場、「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」出場の大きな力となりました。
「コーチからはよく、『練習中にあなたの雰囲気が悪いとチームの雰囲気も悪くなる。それだけ周りに与える影響が大きいことの表れだよ』と言われていました。自分がチームに良い影響を与えたいと思ってキャプテンに立候補しました」と小川選手は言います。「全員が人任せにすることなくプレーして強いチームにも勝っていきたいです」
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