ボートレース戸田では23日に「SG第71回ボートレースダービー」(優勝賞金4200万円)の予選2日目が開催された。初日の主役はドリーム戦を逃げ快勝した峰竜太と予選2走を連勝で沸かせた馬場貴也だったが、2日目は上昇した湿度の影響か、やや回転不足の症状に苦しんだ。峰は2･3着、馬場は4着と互いに中間着に甘んじる内容で、得点率では1歩後退の日。ただ、2人とも6枠を消化した日でもあり、“パープレー”でしのいだとも言えそうだ。

　予選2日目を連勝し、一躍ヒーローの座についたのは当地で早春のビッグレースSGボートレースクラシックを制している毒島誠(群馬出身・群馬支部40歳)【冒頭の写真・立ち姿】。初日のドリーム戦は、4枠戦ということもあり前操者の伸び型プロペラを尊重する形でレースに挑んだ毒島だったが、ピット離れでも後手を踏み5コース発進で4着だった。

　そこで、2日目は自身の調整にプロペラをたたき、鮮やかな5コースまくり差しと1コース逃げで連勝し、得点率で先頭に立った。しかし、手放しで喜ぶ姿はなかった。「かなり(調整が)ズレたなぁ～という感じでした。良かれと思った作業が全然違う方に行っていました。まあ、しっかりと本体はいいんだと思うんですけどね。好みの調整でしたが、戸田には合っていなかった。でもプロペラを、ああやりたい、こうやりたいは分かってきたので、楽しみは出てきました」と毒島らしい思慮深い機力診断。手応えはありという表情だった。3日目は8R6号艇。毒島のこの1走が、大きくシリーズの行方を左右する可能性は高い。

　その毒島と得点率1位で並んでいるのが白井英治(山口出身・山口支部48歳)【写真上・右側】。2日目は2･1着の成績で、初日のドリーム戦3着を含めてオール舟券絡みの安定した航跡。初白星となった2日目11R後は「ここは勝負と思っていたし、良かった」とホッとした表情。舟足に関しても「今のはすごく良かったと思います。(初日に交換したキャリアボデーを戻して)回転の上がりがこっちの方がいいです」と状態面にも一定の満足感を得た様子。最後は「戸田、大好きです。燃えています!」と気合の言葉を発して、自らの意気込みを示した。3日目は7R5号艇で1走集中の日となる。

　また、2日目は1Rで永田啓二、3Rで佐藤隆太郎、8Rで高倉和士(福岡出身・福岡支部33歳)【写真上】の3人がSG水神祭を達成した。8R3号艇で見事なまくり差しを決めた高倉は「いつもグレードレースで1着を取れなくて、ウイナーズインタビューとか行けないんですけれど、今節もう1本取って、また行けるように頑張ります」と少しはにかんだ表情で語った。その高倉の3日目は9R2号艇での1走。高倉の今年の2コース成績は、30走して1着率37%、2連対率は驚異の77%。峰竜太ら強敵もいる一戦だが、高倉の内さばきに注目しておきたい。

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