2024ドラフト候補選手ランキング
記事
ドラフト中継番組の解説者としてもおなじみの野球ライター・西尾典文氏に「投手」と「野手」をそれぞれ6項目で採点してもらい、その合計点で2024年のドラフト候補ランキング上位30人を選出した。
ランキング上位と解説コラムはスポーツナビアプリのみで見ることができます。
※各項目10点満点、合計60点満点
※項目は横にスクロールします
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解説
昨年は上位10人のうち7人が大学生だったが、今年は大学生と高校生が4人、社会人が2人とカテゴリーは分散する結果となった。その中でも圧倒的なナンバーワンと言えるのが金丸夢斗(関西大)だ。春はシーズン終盤に腰を痛めて途中離脱となったものの、6試合、39回を投げて自責点0、52奪三振という圧倒的な成績を残した。下級生の頃から相手チームに徹底的に研究される中でこの数字は尋常ではない。秋は故障からの復活途上で短いイニングの登板にとどまっているが、それでも失点0を継続している。内角にも外角にも狙って速いボールを投げられ、変化球も見事に操る制球力はプロでもトップクラス。ここ一番でのストレートの勢いも申し分ない。今年ルーキーながら10勝をマークした武内夏暉(西武)の大学時代と比べても全ての面で上回っており、コンディションさえ問題なければ1年目から先発ローテーションとして活躍できる可能性は極めて高い。
続く存在になるのが同じく大学生の中村優斗(愛知工業大)だ。最速159キロという数字が紹介されることが多いが、変化球と四死球を出さないコントロールも高いレベルにある。今年は春からフル回転だったが、それでも大きく崩れないスタミナ面も魅力だ。試合中盤に不用意な失点を喫する場面が目立ち、リーグ戦でも勝敗が同数であることを考えると1年目から先発として貯金を作ることは難しそうだが、一軍の戦力として十分に期待できるだろう。
大学生、社会人で即戦力として太鼓判を押せるのは金丸、中村の2人で、それ以外は少し差がある印象を受けるが、今年になって浮上してきたのはともに社会人左腕の吉田聖弥(西濃運輸)と伊原陵人(NTT西日本)の2人だ。吉田は高校卒4年目とまだ若く、欠点のないフォームでストレートも変化球も制球力が高い。夏場以降は少し調子を落としたものの、都市対抗予選で見せた投球は圧巻だった。一方の伊原は170㎝と小柄だが、勢いのあるストレートが最大の武器で、球威は吉田を上回る。1年を通じて安定した投球を見せており、一気に評価を上げてきた印象だ。
金丸、中村以外の大学生では寺西成騎(日本体育大)、徳山一翔(環太平洋大)、坂口翔颯(国学院大)の3人が昨年から評判だったが、ともに怪我もあって出遅れて、評価を少し下げた印象だ。秋に宮原駿介(東海大静岡キャンパス)、佐藤柳之介(富士大)の左腕2人が調子を上げ、林翔大(大阪経済大)も安定感を発揮しているものの、昨年のように大学生投手が1位で並ぶという可能性は低いだろう。
高校生も最初の入札での1位指名は微妙だが、将来性豊かな選手が揃った。中でも双璧と言えるのが今朝丸裕喜(報徳学園)と藤田琉生(東海大相模)の2人だ。今朝丸は選抜高校野球でチームを2年連続の準優勝に導いた大型右腕。1年前と比べて腕の振りもボールも見違えるほど力強くなり、ストレートはコンスタントに145キロを超える。大型でありながら制球力も高く、高校生にしてはトップクラスの完成度の高さを誇る。体つきは細く、フォームに目立った欠点もないだけに、まだまだ成長が期待できるだろう。一方の藤田は198㎝の超大型左腕。当初は大学進学かと見られていたが、春から夏にかけて一気にスピードアップして上位候補へと浮上した。スピードもあるが、それ以上にこれだけの長身左腕で変化球を上手く操れる器用さが魅力だ。今朝丸とともに1位の12人に入ってくる可能性は高いだろう。この2人に続くのが村上泰斗(神戸弘陵)だ。180㎝と投手としては長身というわけではないが、高い位置から腕が振れ、ボールの角度は素晴らしいものがある。中学までは捕手だったということでまだ不安定な部分はあるものの、将来性は抜群で上位指名の可能性は高い。
他にも今年は全体的に支配下指名を狙えるレベルの高校生投手が多い印象を受ける。投手陣の底上げを狙う球団が、例年以上に有望株を多く指名することも十分に考えられるだろう。