U18日清食品 関東ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 大道一歩「得点の取れる司令塔になりたい」日本航空(山梨県)

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【©U18日清食品リーグ】

日本航空は昨年の「U18日清食品 関東ブロックリーグ2023」で全勝優勝を果たしました。今年もここまで開幕4連勝と白星を積み重ね、得失点差は1試合平均30点差以上と見事な強さで、連覇へ向けて視界良好です。

日本航空の持ち味は爆発力のあるオフェンスで、ここまで4試合の平均得点が100を超えています。チームの要は「ジェリー」の愛称で知られる留学生プレーヤーのオルワペルミ ジェラマイア選手。留学生の多くはゴール下を主戦場とするセンターですが、ジェラマイア選手は200cmのサイズだけでなく抜群の跳躍力とフットワークを備え、3ポイントシュートも打てるため内外どちらからも点が取れます。本人もオールラウンドなプレーを自覚し、「レブロン・ジェームズのような選手になること」を目標に掲げています。

しかし、昨年の大活躍によりどの対戦相手も今ではジェラマイア選手の対策を徹底してきます。日本航空が真の強さを備えるには、ジェラマイア選手に頼り切りにならないことが重要で、選手たちもそれを感じています。

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「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」のここまで4試合では、その成果が出ています。規律の取れたディフェンスから相手にタフショットを打たせ、ディフェンスリバウンドを取ると一気にスピードに乗ります。このトランジションオフェンスにジェラマイア選手が絡む攻めは見応え抜群、すさまじいスピードとパワーで繰り出す豪快なダンクがリングを揺らすと、チームには大きな勢いとなります。

ただし、ジェラマイア選手ばかりでは攻めが単調になります。特に相手にペイントエリアを固められてジェラマイア選手が3ポイントシュートばかり狙うようになり、内と外のバランスが悪くなって相手にトランジションのチャンスをしまうと「典型的な負けパターン」と選手たちは言います。

そのパターンに陥らない方法を、ジェラマイア選手も含めたチーム全員で模索しているところ。114-98と激しい点の取り合いを制した國學院久我山(東京都)との試合後、司令塔の大道一歩選手は「ジェリーの使い方が今までと違って、良い感じでした」と振り返ります。「悪い兆候を感じた時はちゃんと言えるようになりました」と大道選手は、流れの悪い時こそジェラマイア選手とのコミュニケーションを意識しています。

【©U18日清食品リーグ】

大道選手はさらに「オフェンスは自分がしっかりと組み立てます」と、司令塔としてゲームメイクを担い、「ジェリーをずっと使い続けていると周りが空いてくるので、そういう時は自分で攻めていきたい」と、中心選手としてここ一番で自ら仕掛けていく強い気持ちを持っています。その言葉通り、國學院久我山との試合では接戦で迎えた終盤に飛び出した大道選手のドライブからの得点が勝利を大きく引き寄せました。

ジェラマイア選手という突出した存在がいても、日本航空はあくまでチームで戦うことを大切にしています。連覇を逃したインターハイについて「自分たちのプレーができず中途半端に終わってしまいました」と振り返る大道選手は、この「U18日清食品 関東ブロックリーグ2024」では勝ちにこだわり、連覇を狙うと言います。

大道選手が目指すのは、最上級生としてここ一番で頼りになるリーダーです。だからこそ「富樫勇樹選手のように得点の取れる司令塔になりたい」と語ります。富樫選手のような勝負強さを発揮し、チームを引っ張る覚悟を持って大道選手はコートに立っています。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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