「エビアン王者はうま過ぎます」櫻井心那 光明の3位タイ
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
昨年に続く大会連覇を狙った櫻井心那は、最終日を最終組で回ったが、前半パープレーで伸び悩み、同組の古江彩佳、2組前を行く山下美夢有にみるみる引き離された。それでも「『行かなくちゃ』と思い、スイッチが入りました」と言う後半は、攻めのゴルフで3バーディー・2ボギー。11番パー4では、135ヤードの第2打を「イメージ通り」PWでピン横1メートルにつけ、バーディーパットを沈めた。
首位を行く古江に2打差で迎えた最終18番では、ハプニングに見舞われた。164ヤードの第2打で7Iを振った瞬間、「突風が吹いて20ヤードもショートしてしまいました」。ボールは手前のバンカーに落ちた。
結果的に見れば、このバンカーショットをカップに直接入れていれば、プレーオフに加われた計算だが、「とても、とても…それよりも、強く当たり過ぎて『ホームラン』にならないか、そちらの方が心配でした」と苦笑する。バンカーから脱出したものの、パーパットを外し、不本意なボギー締めとなった。それでも、試行錯誤の中で、通算12アンダーの3位タイは立派の一語だろう。
昨季4勝を挙げメルセデス・ランキング5位で終えた櫻井は、今季未勝利と苦しんできた。ショットをフェードからドローに変え、今大会から再びフェードに戻している。「今大会はいい球が増えました。ピン筋に行きたいところで行けましたし、優勝争いもできた。このタイミングでフェードを試せてよかったです」と光明が差した思いだ。
【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】
3日間を通じて両手首にテーピングが巻かれていて、「少し痛みがありましたが、耐えられました」とホッと胸をなでおろした。この大会の経験をきっかけに、もう1度上昇気流に乗りそうだ。(宮脇 広久)
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