【BOATRACE】西山貴浩が絶好枠で悲願の地元周年制覇に王手 G1若松全日本覇者決定戦

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 ボートレース若松(ナイター開催)の「G1読売新聞社杯 全日本覇者決定戦 開設72周年記念競走」(優勝賞金1200万円)は1日、9~11Rで準優勝戦が行われ、ついにベスト6が決まった。

 最初の準優勝戦9Rはいきなり大波乱。圧倒的な人気を集めた瓜生正義が1コースからコンマ15のスタートだったのに対し、2コース前田将太(福岡出身・福岡支部36歳)【写真下】がコンマ05の踏み込みを見せて一気のまくり勝ち。最内を差した山田祐也が2着。猛追した瓜生は届かずの3着で、3連単の2-5-1は4万6580円の73番人気。2連単の2-5も1万8440円の26番人気だった。

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 続く準優勝戦10Rはほぼ横一線のスタートになって1コースの佐藤翼(埼玉出身・埼玉支部36歳)【写真下】が逃げ切り勝ち。セット交換の大整備をしていた森高一真は4コースから鋭く差し、毒島誠を振り切って2着。井口佳典は道中6番手の時もあったが、2周2マークで毒島を抜いて3着まで浮上。3連単の1-4-6は5190円の18番人気。

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 最後の準優勝戦11Rは1コースの西山貴浩がコンマ06のスタートを決めて、ぶっちぎりの逃げ。3コースから握った岡村慶太と4コースから差した岡村仁のダブル岡村での2着争いは仁の方に軍配。宮之原輝紀が道中で岡村慶を逆転して3着に浮上し、3連単の1-4-5は3040円の14番人気だった。


 優勝戦のメンバーとG1戦の通算V、今年の獲得賞金順位は次のとおり。

<若松 最終日 12R 優勝戦>
1枠 西山 貴浩(福岡・福岡)G1戦3V 賞金16位
2枠 佐藤  翼(埼玉・埼玉)G1戦1V 賞金54位
3枠 前田 将太(福岡・福岡)G1戦2V 賞金27位
4枠 森高 一真(香川・香川)G1戦4V 賞金20位
5枠 岡村  仁(大阪・大阪)G1戦1V 賞金220位
6枠 山田 祐也(高知・徳島)G1戦1V 賞金91位
※()内は出身、支部の順

 西山貴浩(福岡出身・福岡支部37歳)【冒頭の写真】が悲願とも言える地元周年制覇に王手をかけた。今年の賞金ランクも16位とグランプリ出場に向けても大事なレースになるが、「グランプリがどうのこうのじゃない。若松周年を優勝するのは選手になってからの夢なので」ときっぱり言い放つ。福岡3場の中でも若松が完全なホームプールで思い入れも人一倍。若松では7、8月と連続優勝中でもあり、地元福岡支部のレーサーの中でも誰よりも無双状態である。気合の速攻劇でファンの期待に応えてくれそうだ。

 西山貴浩の悲願に待ったをかけるとすれば、その一番手は前田将太か。若松の通算優勝回数は西山の9回に対して前田は5回と及ばないが、2022年4月の開催から今節までG1戦3回を含む8節連続優出と相性の良さでは負けていない。2013年5月の61周年では1コースから逃げて優勝目前の態勢ながら、バックストレッチで後続艇に引っかけられて転覆という苦い思い出もある。11年越しにリベンジを果たすチャンスが訪れた。

 地元両雄に割って入るなら佐藤翼だろう。モーターの仕上がりは優勝戦の中では前田将太と2強。強めの追い風予報も出ており、2コースは願ってもない位置。若松ではまだ優勝こそないものの、峰竜太が優勝した2021年5月のSGオールスターでは優出2着の実績もあり「若松は大好きな水面で、いいイメージで走れる。(地元選手がいるが)ヒール役に徹したい」と2回目のG1戦制覇へ、打倒・地元2強に燃えている。

 準優勝戦でパワーアップに成功した森高一真、同じく上位機のパワーを徐々に引き出してきた岡村仁もダッシュ戦で虎視たんたん。そして過去3回のG1戦優出はいずれも四国地区選で、これが周年記念初優出となる山田祐也も、優勝戦の中では3番手評価のパワーを誇るだけに不利枠でも侮れない。

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