【ホットピ!~HotTopic~】U-20日本女子代表がコロンビアの地で躍進
【©2024 FIFA】
グループステージで3連勝を飾る
「見る人の心を動かすようなフットボールをして、優勝する」という目標を掲げて今大会に臨んだ日本は、ニュージーランドとのグループステージ初戦で7-0の大勝。土方麻椰選手と笹井一愛選手が2点ずつを挙げてゴールラッシュを導き、幸先の良いスタートを切りました。
ニュージーランドとの初戦に7-0で勝利し、好スタートを切った日本。3試合で1失点と守備も安定していた 【©2024 FIFA】
前回大会のリベンジを果たす
4試合を戦ったボゴタのEl Techo Stadium(エル・テチョスタジアム)から、会場をメデジンのAtanasio Girardot Stadium(アタナシオ・ヒラルドスタジアム)に移して行われた準々決勝。前回大会の決勝で敗れたスペインと相まみえました。日本は大山愛笑選手、小山史乃観選手のダブルボランチを中心に中盤をコントロールし、「DFと連係しながら、相手にあまりシュートをうたせなかった」と話したGK大熊茜選手ら守備陣の奮闘も光りました。
一方、スペインもGKのEunate ASTRALAGA選手が好セーブを連発し、90分では決着がつかず延長戦に突入。待望の決勝ゴールが生まれたのは延長前半12分でした。大山選手のフリーキックを米田博美選手が頭で決め、死闘を制した日本がベスト4に進出。前回大会も出場し、決勝でスペインと対戦していた小山選手は、「日本と戦い方が似ている分、相手がやろうとしていることも分かっていたので、試合中に早く改善できた」と振り返り、チームが大会中に成長している手応えを語りました。
準々決勝で延長戦の末にスペインを下し、喜びを爆発させる。拮抗した展開だったが、最後まで焦ることなく冷静にプレー 【©2024 FIFA】
決勝のアジア勢対決で敗戦
オランダとの準決勝で勝利し、ピッチに寝転ぶ選手たち。準々決勝後も「寝転びパフォ」で喜びを表現していた 【©2024 FIFA】
しかし、立ち上がりから相手の守備の圧力に押され、「今までは見られないようなミスもあった」と狩野監督が話すように、耐える展開となります。そして前半15分、ドリブルからチェ・イルソン(CHOE Il Son)選手に決められ、今大会で初めて先制を許します。後半は日本も反撃の糸口を探りますが、相手の堅守を破ることはできず、0-1で敗戦。朝鮮民主主義人民共和国が3大会ぶり3度目の優勝を飾り、日本は2大会連続の準優勝となりました。
決勝では朝鮮民主主義人民共和国に一歩及ばず。それでも最後まで粘り強く戦い、相手に食らいついた 【©2024 FIFA】
世界大会の経験を未来につなげる
2大会連続で攻撃の軸となった大山選手は、「リーチの長い海外の選手に対して、予測してボールを奪うところは成果として出たと思う」と手応えを語った一方、「決勝の相手はフィジカルも技術もあって、まだまだ足りないと感じた」と話します。また、米田選手とともに守備陣をけん引した白垣うの選手は「フィジカルの強みを生かしてボールを奪えた部分は自信になった。たくさんのチームと対戦し、フィジカル面や戦術面でも学ばせてもらった」と、世界大会での貴重な経験を振り返りました。
表彰式では、松窪選手がadidasシルバーボール、通算5得点を挙げた土方選手が同ブロンズブーツを受賞。土方選手は「世界と戦う上では判断や予測がもっと大事になると感じた。サッカー人生の中でこの悔しい気持ちを忘れず、今後に生かしていきたい」と語り、なでしこジャパン入りへの強い気持ちも口にしました。
国内組の選手たちは9月24日に帰国。狩野監督は今後の日本女子サッカーの育成年代の伸びしろについて、「世界のサッカーが高速化している中で、フィットネスレベルは継続して追求していく必要がある。また、早いプレッシャーに対応するためにシンキングスピードを上げ、その中で技術を発揮していくことが求められる」と今大会を総括しました。
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