清水エスパルス×静岡市の伝統工芸とコラボグッズ販売

清水エスパルス
チーム・協会

【清水エスパルス選手(成岡輝瑠選手、西澤健太選手、北川 航也選手、高橋 祐治選手)】

 清水エスパルスが静岡市の伝統工芸とコラボしグッズを販売することが9月17日に発表され話題となっている。エスパルスといえば鮮やかなオレンジをメインにしたグッズ展開が基本だが、今回のグッズは伝統工芸の職人たちその技法と風合いを活かし、色味もぐっと抑えた落ち着いた印象のもの。
「スポーツクラブ」と「伝統工芸」という異色のコラボ。一見真逆に位置しそうな2つの親和性と起きる相乗効果とは?今回のコラボグッズを開発した、伝統工芸体験施設「駿府の工房 匠宿(以降 匠宿 と表記)」を取材した。

 静岡駅から車で13分。静岡市駿河区丸子にある同施設。このエリアは古くから東海道の宿場町「丸子宿」として栄え、慶長元年(1596年)創業のとろろ汁の「丁子屋」などがあることで知られている。静岡市は歴史上今川、徳川時代から職人たちにより、モノづくりの高い技術と歴史文化が受け継がれてきた。匠宿では駿河竹千筋細工・和染・木工・漆・陶芸に加え、静岡を代表する地場産業であるプラモデルの「模型」などの体験することができ、最近宿泊施設もオープンした。訪れた人々は施設内で伝統工芸を活かした落ち着いた建築の中で、食事やお茶の時間を楽しむことができるため、地元の人々にとっても、静岡の歴史文化が息づく「衣」「食」「住」を体験すことができる人気施設となっている。

 匠宿とエスパルスとの関係は、この施設を静岡市の指定管理を受け、企画運営している株式会社創造舎(代表取締役:山梨洋靖)はエスパルスのパートナー企業であり、加えて同施設の館長を元エスパルスの選手である杉山浩太さんが務めていることだ。そのため今年3月には、西澤健太選手(静岡市出身)、山原怜音選手との伝統工芸の体験イベントも開催済。大きな反響を得て、今回のグッズ販売へ至った。

【匠宿の現館長であり、元エスパルスの選手でもある杉山浩太さん】

 匠宿の現館長であり、元エスパルスの選手でもある杉山浩太さんは今回のグッズ販売について次のように語る「サッカーというアクティブなスポーツと伝統工芸という最も文化的なものは、一見とても遠い存在のように思えると思います。しかし、3月に選手と体験イベントをした時に、LINE会員の方へ参加を呼び掛けたのですが、秒で満席となり、実際に選手と参加された方々の様子を見て、とても親和性があると実感しました。実は今回のお話をいただく何か月も前から伝統工芸を活かしたエスパルスグッズが作れないかと、職人さんたちと試作していました。その中でエスパルスさんからお声かけいただき今回の発売に至りました。サッカーも伝統工芸も興味ある方には、愛し、応援していただける一方で、そうではない人々には、新たなアクションをし、発信し続けないと届きません。今回のグッズを買うために匠宿へ来ていただき、伝統工芸体験に留まらないその魅力も感じてもらえれば、三角形の素敵な循環ができるのかな?と期待しています。藤枝戦前から販売となりますので、是非購入いただき、国立での試合へもグッズを身に着けて応援してください。OBの1人として私もエスパルスを応援しています」と熱い思いを話してくれた。

 今回のグッズはあえて、色鮮やかなオレンジのものではなく、伝統工芸の色を活かし、鮮やかなオレンジの応援ウェアにフィットする、綺麗な藍色の本藍染めの大きなロゴ入りマフラーをはじめ、伝統工芸の職人技術を活かし、普段着に合わせても違和感のない日常遣いを意識したデザインを提案している。1つ1つ職人による手仕事で作られ、一度に大量生産ができないことから、限定数での販売となる。匠宿のエントランスエリアで展開している売店「コトコトSTORE」で9月20日(金)10時より販売を開始する。(エスパルスオフィシャルグッズショップやスタジアムでの販売は行わない)

 エスパルスサポーターのみならず、アウェイでエスパルス戦に来た人々も、お土産や名産品が揃い、食事や宿泊施設も併設されていることから、同施設を訪れ、サッカー以外の静岡の魅力を体験することができるため遠征時の立ち寄りスポットとしてもおススメ。今回の異色のコラボによる掛け算がホームタウンのさらなる魅力を発信の機会を創造してくれそうだ。



今回販売する販売商品は4種類。以下に商品詳細と伝統工芸の説明。

エスパルス駿河竹千筋細工バッグ

【エスパルス駿河竹千筋細工バッグ】

価格:165,000円(税込)
初回販売数:2個(※追加の受注生産可能  納期:3~6か月)
サイズ:幅29cm×奥行12cm×高さ15cm(紐含む30cm)

国指定の静岡を代表する伝統的工芸品「駿河竹千筋細工」の手提げバッグ(静岡竹工芸協同組合・みやび行燈製作所)。竹を丸く細く整えるひごづくりや組み立て、枠となる竹の精巧な継ぎ手など、静岡でしかできない技法がつまっている。このバッグの巾着部分にはエスパルスデザインの「お茶染め」のオリジナル巾着を使用。静岡浅間神社の造営時、全国から腕のある漆工職人が集められ、その職人が定住し、江戸三大漆器の1つとも呼ばれた駿河漆器のパルちゃんチャーム付(漆芸・藤中知幸)。

✩駿河竹千筋細工職人 みやび行燈製作所 杉山茂靖さんからのメッセージ

【駿河竹千筋細工職人 みやび行燈製作所 杉山茂靖さん】

駿河竹千筋細工は丸ひごを使い、丈夫で軽量、ものを傷つけず、中のものを守る。「虫かご」をルーツにもつことが最大の特徴になっています。この機会に多くの方に駿河竹千筋細工を知っていただき、職人の手でつくられる伝統的工芸品に触れていただきたいと思います。清水エスパルスと共に、静岡を盛り上げていけるよう今後も取り組んでまいります。

エスパルスお茶染めてぬぐい

【エスパルスお茶染めてぬぐい】

価格:3,000円(税込)
初回販売数:100枚
サイズ:縦 約33cm×横 約95cm

型染というステンシルのような技法でS-PULSEの文字を散りばめたオリジナルデザインのてぬぐい。お茶染めとは鷲巣染物店の5代目、駿河和染の職人である鷲巣恭一郎が生み出した染めの技法。製造工程で出る製品にならない部分の茶葉を染料として使用。煮出した後の茶殻は堆肥として加工し畑へ。先人の知恵と伝統技術を応用し、どこまでも価値をつけ続けるエシカルなものづくりがお茶染め最大の特徴。

エスパルスお茶染めサコッシュ

【エスパルスお茶染めサコッシュ】

価格:5,000円(税込)
初回販売数:20個  
サイズ:本体 縦 約17.5cm×横 約13.5cm 持ち手 全長 約150cm

「お茶染め」のサコッシュ。お茶染めのシンプルな色合いにサポーター番号「12」のデザイン。前面にはポケット付き、ひもの結び方で長さが調整できる。スタジアムから日常まで万能に活用いただける。

✩お茶染めWashizu. 鷲巣恭一郎さんからのメッセージ

【お茶染めWashizu. 鷲巣恭一郎さん】

「お茶染めを文化に」を合言葉に、企業コラボや学校教育、ワークショップにカルチャースクールなど様々な取り組みをしてきました。お茶染めを多くの人々に認知していただける機会にワクワクが止まりません。お茶染めもエスパルスのように、多くの人々に愛され続ける存在になるよう、これからも活動を続けてまいります。

エスパルス本藍染てぬぐいマフラー

【エスパルス本藍染てぬぐいマフラー】

価格:4,500円(税込)
初回販売数:50枚
サイズ:縦 約36cm×横 約137cm

マフラーにもできるサイズのてぬぐい生地に天然灰汁発酵建ての本藍染。群雲(むらくも)という絞り技法で全体を染めてから、抜染という技法でエスパルスのエンブレムをデザイン。本藍染めは、日本の伝統的な染色技法として受け継がれており、深みのある美しい藍色が特徴。天然素材のみによる風合いと経年変化による色の美しさをお楽しみいただける。色素を使い切った後の染液は畑の堆肥として利用し、古くから国内広域で行われているサスティナブルな染色技法。

【伝統工芸とのコラボグッズを楽しむ清水エスパルスの選手たち】

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今回のコラボグッズを販売している場所
駿府の工房 匠宿
〒421-0103静岡県静岡市駿河区丸子3240-1
電話 054-256-1521
匠宿 - TRADITIONAL HAND CRAFT ARTS CENTER (takumishuku.jp)

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著者プロフィール

チーム名の「S-PULSE」は、「サッカー・清水・静岡」の頭文字Sと、サッカーを愛する県民、市民の胸の高鳴りとスピリットを表現するため、英語で「心臓の鼓動」を意味するPULSEを組み合わせて名付けられました。 1993年に「オリジナル10」の一つとしてJリーグ開幕を迎え、クラブの歴史がスタートしました。 こちらのサイトではチームや試合、イベントなど様々な情報をお届けいたします

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