U18日清食品 九州ブロックリーグ2024 男子 大会レポート 鮫島颯介「この5人でできる限り頑張っていきたい」 県立川内(鹿児島県)

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【©U18日清食品リーグ】

県立川内ではインターハイ終了後に20人いた3年生のうち15人が引退しました。悩みに悩んだ末に受験勉強に本腰を入れることにした選手も、インターハイが最後の大会と決めていた選手もいましたが、とにかくこのインターハイを境にチームの顔触れは大きく変わりました。

インターハイが終わってお盆休みがあり、新しいメンバーで再始動して「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」に臨むはずでしたが、8月31日の開幕を前に鹿児島県には大型台風が上陸。大会前日までチームとして集まることもままならず、新チームはぶっつけ本番で大会に臨みました。

「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」でベンチに入った選手の半数はベンチに入るのが初めてで、ユニフォームをもらえることを喜ぶ初々しさがありましたが、初戦では琉球ゴールデンキングス U18、翌日には延岡学園(宮崎県)と強豪との対戦が続き、非常に高いレベルの試合にいきなり身を置くことになりました。

【©U18日清食品リーグ】

2試合いずれも粘り強いディフェンスと、効率の良いチームオフェンスで健闘したものの、後半に息切れしての2連敗。2試合いずれもチームを引っ張った3年生の鮫島颯介選手は、延岡学園戦の終盤にふくらはぎが攣ってしまい、最後までプレーすることができませんでした。

鮫島選手はこう語ります。「台風の影響で3日間全く練習できなくて、コンディションの面で劣っているのは感じましたが、それは言い訳になりません。勝負どころで自分が息切れしてしまい、良いプレーが出せなかったのは悔しいです。強気なプレーで巻き返そうとしたですが、その気持ちに身体がついてきませんでした」

鮫島選手がバスケ部を続けるかどうかの結論を出したのはインターハイ終了後。北陸(福井県)に1回戦負けを喫して、「このままでは終われない」との気持ちが沸き起こりました。それでも同級生の多くが抜け、その中にはスタメンの選手もいました。チームを立て直すところからの再出発に。「ずっと20人で盛り上がりを作ってきたので、それが5人になるとやっぱり寂しさを感じます。ですが、それを言い訳にせずこの5人でできる限り頑張っていきたいです」と鮫島選手は言います。

【©U18日清食品リーグ】

仲間が抜けてチーム力が落ちましたが、それは一時的なもの。すぐに取り返せると考えています。「1、2年生には『ミスになってもいいから自分の良さを思い切り出していけ』と伝えています。新チームになったばかりでケミストリーも十分ではないのでミスも多いのですが、この大会を戦いながらコミュニケーションを取っていけばきっと良くなります」

鮫島選手個人にとっては、この先を見据えた挑戦でもあります。「僕個人としては大学でも通用するプレーヤーになりたいという考えがあります。身体を強くして、ドリブルももっと上手くなりたいし、もちろんシュートも、欲を言えばキリがないのですが、すべての面で成長したいです。それをこの『U18日清食品 九州ブロックリーグ2024』を戦う中で高めていければと思います」

田中俊一ヘッドコーチは「この2日間、2年生は『自分でもやれる』という気持ちになっていますし、1年生は『なぜ僕が呼ばれないのか』という目で私を見ています。良い刺激があるのは明らかです」と、大きく変わろうとするチームから良い兆候を受け取っています。「U18日清食品 九州ブロックリーグ2024」の全8試合を終えた時にチームがどれだけ成長しているのかが楽しみです。
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著者プロフィール

「U18日清食品リーグ」ば、バスケットボールにおける部活・クラブなどの垣根を超えたU18年代の階層別リーグ戦です。リーグ戦文化の導入により、実力が拮抗するチーム同士の対戦や、多くの選手への出場機会、また、予定された試合/対戦相手を見据えた質の高い準備など、公式戦の試合数が確保された環境下で競技に取り組むことにより、競技力の向上を目指して設立した競技大会です。 今年度も「U18日清食品リーグ バスケットボール競技大会 2024」 として 「U18日清食品トップリーグ2024」 、「U18日清食品ブロックリーグ2024」を開催いたします。

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