【柏レイソル】手塚康平、エレガントレフティーの帰還「2024Reysol Report Vol.15」
直前の7月30日には高嶺朋樹のKVコルトレイクへの移籍があったため、ボランチを補強するというピンポイントの狙いがあったのは確かだと思うが、個人的な見解では「高嶺が抜けた穴を埋める」という意味合いよりは、「手塚のプレーを必要とした補強」と受け取っている。
井原正巳監督も、攻撃に違いを生み出せる手塚のプレーに期待を寄せる。
「彼の特長は攻撃にアクセントを与えられ、キックの質も高く、セットプレーでもそのストロングをチームに活かしてほしいと思っています。試合をたくさん経験して、守備の強度も身につけて逞しくなって帰ってきてくれました。それらをチームに還元してくれればと思います」(井原監督)
【©️KASHIWA REYSOL】
手塚といえば、彼のチャントの歌詞にもあるように、左足キックが武器のエレガントなパサーである。さらにパスだけでなく、正確無比のフリーキックでネットを揺らし、かつては日立台を沸かせてきた。
裏を返せば、レイソルを離れて違う景色を見たからこそ、手塚はそれを糧に自らの成長へとつなげたわけである。
「攻撃は自分のストロングでもありましたが、よりアシストが増えて、ゴールに直結するプレーが増えたイメージがあります。後ろで組み立てることもしますが、前に出ていくところはより、レイソルを離れている間に身についたと思います。守備でもサガン鳥栖では球際やハードワークを求められていました。身につけたものを出すために、周りを動かして、さらにそこで自分の強みを出してやりやすいようにやっていきます」(手塚)
【©️J.LEAGUE】
それでも古賀は「康平くんが入ることで、解決されることは多い」とチームにもたらすプラスの変化を挙げる。ビルドアップをはじめ、ボールを握る場面と、縦にスピーディーに射抜く攻撃の使い分け。セットプレーのバリエーション増加がそれに該当する。
そして、手塚が新たに付ける背番号は37。その理由を聞いてみた。
「17はジェイ、30はレンタル中の加藤匠人の番号で、7はもちろん無理なので、自分が付けたことがあって、サウナ好きなので37にした」とのこと。ただ、手塚は「アカデミー出身のボランチ」である。あくまで個人的意見だが、今後の活躍次第では“背番号7”の継承を期待してもいいのではないだろうか。
【文】柏レイソルオフィシャルライター:鈴木潤
【©️KASHIWA REYSOL】
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