【野球人リレーコラム】 WBC世界一から1年、さらなる高みへ

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本リレーコラムは、全日本野球協会(以下:BFJ)より新たに始まった新連載企画となっております。

第1回は、BFJ会長の山中正竹氏による執筆記事です。



WBC日本代表チームの侍ジャパンが世界一に輝いてから、1年と少しが経ちました。野球がものすごい勢いで進化している中で、最新のテクノロジーと日本の伝統を融合させた質の高い野球を世界中に示してくれたと思います。そのプレーだけでなく、栗山英樹監督やスタッフ、選手たちの言葉や行動も、人々にスポーツの素晴らしさを伝えてくれました。

私はかねてから、野球に大切なのは「品知技」と表現していますが、侍ジャパンは日本野球の品性・知性・技術の高さを発信してくれたと思います。私たちの野球は間違っていなかった。彼らを手本に、さらに高みを目指していけばいい。日本野球の針路を示してくれました。

皆さんも私と同じような気持ちで、日々いっそう精進されていることと思います。グラウンドの中だけにとらわれることなく、広い視野で物事を見て考えていきましょう。

さて、私は先日、Baseball5のアジアカップ(4月13~16日、ソウル)に日本代表チームの団長として参加してきました。
ゴムボールが1つあれば男女混合で楽しめるBaseball5は、野球・ソフトボール競技の普及という目的だけでなく、ジェンダーレス、ボーダレスなスポーツとしての魅力に満ちていると感じています。2年前の第1回大会に比べて、技術や戦術も急速に進化していました。

10月にはワールドカップ(香港)が開催されます。Baseball5は欧州で盛んになっており、野球・ソフトボールとは違う勢力図が作られつつあります。ダイヤモンドスポーツの可能性を広げるアーバンスポーツとして、ぜひ注目していただきたいと思います。

このような最新のトピックスから、スポーツ・野球の歴史や魅力などを、野球を愛する皆さんと共有できるようなリレーコラムをスタートすることになりました。いろんな野球人に登場してもらい、皆さんとキャッチボールを楽しむような場になって欲しいと願っています。

喜寿を迎えた私自身、一生学び続けることを信条としています。学びといっても、肩ひじを張る必要はありません。むしろ肩に力が入っていては、いいボールを投げられません。リラックスしながら読んでいただき、感じ入る内容があれば、明日の話題やミーティングの題材にしてもらえたら嬉しいです。

たくさんの野球人が参加してくださることを願いつつ、第1球を投げ込ませていただきます。



やまなか・まさたけ
1947年、大分県出身。佐伯鶴城高から法政大に進学し、東京六大学野球リーグ歴代最多の48勝をマークした身長169㎝の左腕投手。住友金属では監督として都市対抗で優勝した。1988年ソウル五輪は日本代表コーチとして銀メダル、1992年バルセロナ五輪は監督として銅メダルを獲得。法大監督としても日本一に輝いた。2016年、野球殿堂入り。2018年から全日本野球協会会長。
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著者プロフィール

「Homebase」は、全日本野球協会(BFJ)唯一の公認メディアとして、アマチュア野球に携わる選手・指導者・審判員に焦点を当て、スポーツ科学や野球科学の最新トレンド、進化し続けるスポーツテックの動向、導入事例などを包括的に網羅。独自の取材を通じて各領域で活躍するトップランナーや知識豊富な専門家の声をお届けし、「野球界のアップデート」をタイムリーに提供していきます。さらに、未来の野球を形成する情報発信基地として、野球コミュニティに最新の知見と洞察を提供していきます。

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