【試合結果・マッチレポート】JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦・1部リーグ第7節

チーム・協会

明治大学、リーグ戦では未だ無敗で首位をキープ! 5位以下は勝点1差内に5チームがひしめく混戦模様に

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 『JR東日本カップ2024 第98回関東大学サッカーリーグ戦』第7節は、6月1日(土)に全6試合が行われた。

 今節は首位の明治大学、2位・東京国際大学がともに複数得点を挙げて快勝。上位を堅持した。また、第4節で初黒星を喫した筑波大学も逆転勝利で3位に浮上。明大に敗れた中央大学も順位をひとつ下げて4位となったものの、5位以下に勝点4差をつけて4位に留まっている。

 一方、5位以下の中位グループは勝点1差内に5チームがひしめく混戦模様となった。その結果、今節に勝利した東洋大学は10位から一気に5位に浮上。逆に、敗れた日本大学は5位から9位に大きく後退することとなった。下位グループでは関東学院大学が勝点1を積み上げて最下位を脱出。かわって東海大学が今季初の最下位に沈んだが、最下位と10位の差はわずか1ゲームに過ぎない。明大が首位独走体勢に入った一方で、中位グループ以下はまだまだ大きく動きそうだ。

 次節、第8節は6月8日(土)に全6試合が行われる。注目は11位・関東大と12位・東海大の神奈川ダービー。勝てば降格圏脱出の可能性があるだけに、熱戦となることが予想される。

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■全試合結果と得点者

東洋大 4(1-0)1 日大
得点者)【東洋大】髙橋、新井、村上、増田【日大】長谷川

筑波大 2(1-1)1 東海大
得点者)【筑波大】半代、沖田【東海大】桑山

明大 3(2-1)1 中大
得点者)【明大】稲垣、真鍋×2【中大】星野

流経大 0(0-0)0 桐蔭大

駒大 2(0-1)4 東国大
得点者)【駒大】鈴木、平山【東国大】板倉、古澤、尾崎、松本

国士大 2(0-1)2 関東大
得点者)【国士大】本間、村上【関東大】野嶋、佐藤

マッチレポート


■明治大学 3(2-1)1 中央大学 @明治大学八幡山グラウンド

 天皇杯出場のため前節の試合が延期となった首位・明治大学は、現在3連勝中で3位まで浮上してきた中央大学と上位対決。天皇杯では筑波大学に惜敗を喫した明大だが、リーグ戦では未だ無敗。1試合消化が少ないながらも、2位に勝点3差をつけて今節を迎えた。試合は立ち上がりから明大が圧倒。天皇杯で今季初黒星を喫したとは思えない圧力とスピードで試合を支配する。明大は10分、藤森颯太のコーナーキックに稲垣篤志が頭で合わせて先制。その後も明大はワンサイドゲームといえるほどの猛攻を仕掛け、19分にはペナルティーエリア前で真鍋隼虎が中大DFのボールを奪取。「奪った瞬間、ゴールしか見えていなかった」(明大・真鍋)との言葉どおり、そのままペナルティーエリアに侵入するとゴール左隅にシュートを突き刺して2-0とリードを広げる。中大は2失点直後の24分、持山匡佑に替えて杉山耀建を投入。するとこの起用が功を奏し、少しずつ相手陣内でプレーする場面が増加。31分には、家坂葉光が左から入れたクロスが明大・多久島良紀の腕に当たりハンドの判定に。中大がペナルティーキックを獲得する。これを星野創輝が冷静に沈め、中大が1点を返して前半を終了する。しかし、後半に入ると明大は前半以上に攻撃のギアを上げて中大ゴールに襲いかかる。66分には熊取谷一星、中村草太、そして再び熊取谷とつなぎ、最後は真鍋が合わせて3点目。「自分も点を取りたい気持ちがあったので、ボールが来るのを信じてしっかり右サイドを抜け出した。結果的には、あとは決めるだけというボールが(熊取谷選手から)きた」(真鍋)。真鍋がこの日2点目、2試合連続となるゴールでダメ押しの3点目を決めて勝負あり。3-1で上位対決を制し、1試合少ないながらも勝点3差の首位を堅持した。天皇杯での敗戦を引きずることなく「筑波大の守備は確かによかったが、自分たちの攻撃はそれを上回れるはずと信じて練習してきた」(真鍋)という言葉どおりのアグレッシブな展開で、リーグ6連勝を飾った。

明治大学は真鍋隼虎(右)が2得点。前節(第5節)からの連続ゴールで勢いに乗る 【©JUFA】


■筑波大学 2(1-1)1 東海大学 @筑波大学第㇐サッカー場

 一方、その明大に天皇杯で勝利した筑波大は2連敗中の東海大学と対戦。前節の敗戦で降格圏内に沈んだ東海大だが、この試合では上位の筑波大相手に先手を取る。32分、東海大はフリーキックを獲得すると、丸山大和のキックにGKが前に飛び出す。その裏に抜け出した桑山侃士がボールを押し込んで東海大が先制する。しかし筑波大も41分、コーナーキックの流れから半代将都がボックスの中で倒されてペナルティーキックを獲得。これを半代自身が沈め、筑波大が前半のうちに同点に追いついた。後半に入ると筑波大が主導権を握り、東海大ゴールを脅かす。すると73分、筑波大はコーナーキックからチャンスを作り、こぼれ球を池谷銀姿郎がシュート。それを沖田空が押し込んで筑波大が逆転に成功する。そのまま2-1で勝利を収めた。試合消化が1試合分少ないため、暫定ながら4位に後退していた筑波大だが、この勝利で3位に順位を上げて2位・東京国際大学に勝点2差で追随している。一方、先制点を活かすことのできなかった東海大はこれで3連敗。同勝点の12位・関東学院大学が引き分けで勝点1を積み上げたため、ついに今季初となる最下位に沈むこととなった。


■駒澤大学 2(0-1)4 東京国際大学 @AGFフィールド

 前節2位に浮上した東京国際大学と、第4節で筑波大に初黒星を与えた9位・駒澤大学の試合は、立ち上がりから東国大が主導権を握る展開となった。東国大は22分、吉田桂介のコーナーキックに板倉健太が頭で合わせて先制。その後も東国大が攻めながらも追加点を挙げることなく0-1で前半を終える。なかなか動かない試合に対し、両チームともハーフタイムにひとりずつ選手を投入。それが功を奏してか、後半に入るとスコアが一気に動き始めた。まずは後半開始早々の49分、駒大は相手DFのクリアボールを拾った崎山友太がパスを右に展開。すかさず後藤康介がゴール前にクロスを入れ、これを鈴木心月が押し込んで駒大が試合を振り出しに戻す。だが、東国大も6分後の55分、中村拓夢が左サイドからペナルティーエリアにカットイン。相手DFをかわしてゴール前にパスを送ると古澤ナベル慈宇が冷静に流し込んで追加点。東国大が再びリードを奪う。東国大は71分にも、後半から出場の尾崎岳人が個人技でゴール前まで持ち込むと、そのままシュートを突き刺して3点目をマーク。2点のリードにも東国大は攻撃の手を緩めず、90分にはこちらも途中出場の松本翔が、コーナーキックからのこぼれ球を拾ってシュート。これが決まり1-4と駒大を突き放す。駒大も最後まで諦めず、ポストの跳ね返りを平山歩夢が押し込んで2-4とするが、ほどなくしてタイムアップの笛。4ゴールを挙げ快勝の東国大が勝点15に伸ばして暫定ながら2位をキープした。

東京国際大学はエース・古澤ナベル慈宇が駒大の反撃を封じる2点目を挙げチームを勝利に導く 【©東京国際大学体育会サッカー部】


■東洋大学 4(1-0)1 日本大学 @AGFフィールド

 天皇杯の影響で2週間ぶりのリーグ戦となった4位・日本大学は、勝点2差で10位に沈む東洋大学と対戦。前節はスコアレスドローに終わった東洋大だが、この試合ではそれを払拭するかのようにゴールを重ねた。まずは19分、最終ラインからのロングパスに山之内佑成が反応。そのままペナルティーエリアに切り込んでマイナスのパスを出すと、これを髙橋輝が体勢を崩しながらも押し込んで東洋大が先制する。東洋大は後半開始直後の47分にも、ゴール前に抜け出した新井悠太が相手GKをかわし無人のゴールにシュート。リードを広げると。59分にも増田鈴太郎、田制裕作とつなぎ最後は村上力己が右足を振り抜いて3-0と日大を突き放す。さらに83分、東洋大は増田がペナルティーエリア内で倒されてペナルティーキックを獲得。これを増田自身が沈めてダメ押しの4点目を挙げる。日大も終了間際の90+6分、途中出場の長谷川皓哉がゴールを決めて1点を返すが反撃開始には遅すぎた。両チームシュート数はそう変わらないながらも、決定機を逃さなかった東洋大が4-1で快勝。勝点を8とし、10位から一気に5位へとジャンプアップした。対する日大は5位から9位に大きく後退するなど、明暗の分かれる結果となった。

東洋大学は4点を先取し日本大学を圧倒 【©東洋大学体育会サッカー部】


■流通経済大学 0(0-0)0 桐蔭横浜大学 @RKUフットボールフィールド

 一方、勝点7に5位から9位までが並ぶ中位グループは大混戦模様に。同勝点対決となった7位の流通経済大学は6位の試合は、立ち上がりから桐蔭大がチャンスを作る展開となったが、決定機を決めきれず両チーム無得点のまま後半へ。しかし後半もどちらも決めきれないまま後半も終盤に突入。すると90分、桐蔭大はゴール前の競り合いの中からファウルを受けてペナルティーキックを獲得。終了間際の絶好のチャンスだったが、桐蔭大のキッカー・松本太一のシュートはポストを直撃。跳ね返りも流経大DFがキープし、桐蔭大は痛恨の決定機逸。結局試合はスコアレスドローで終了。ともに順位の変わらないまま勝点1を積み上げるに留まった。


■国士舘大学 2(0-1)2 関東学院大学 @国士舘大学楓の杜キャンパス

 ともに2連敗中の8位・国士舘大学と12位・関東学院大学の試合は、関東大が先手を取り、それを国士大が猛追する展開となった。関東大の先制点は開始直後の1分。堀金峻明が奪取したボールを受け、野嶋圭人がハーフウェイライン手前から独走。一気呵成にペナルティーエリア内まで攻め上がると、GKとの1対1をも制してゴールネットを揺らした。序盤に得点を挙げ0-1のまま試合を折り返した関東大だったが、後半も早い時間にスコアを動かす。48分、野嶋が高い位置で国士大DFからボールを奪い、ゴール前にクロスを入れる。それをファーサイドで受けた佐藤未来也が右足を振り抜いて追加点。関東大が0-2とリードを広げた。しかしその2分後の50分、今度は国士大・吉岡優希が関東大DFからボールを奪う。すかさず出したパスを、ゴール前に抜け出した本間凜が突き刺さして国士大が1点を返す。だが、その後は両チーム追加点なく1-2のままアディショナルタイムに突入。関東大が待望の2勝目を挙げるかと思われたが、国士大も最後まで諦めない。90+4分、畑橋拓輝からのパスをペナルティーエリア左角で受けた須藤太一が逆サイドに大きなクロスを入れる。これを交代出場したばかりの村上竜規が頭で合わせ同点弾。終了間際のゴールで国士大が同点に追いつき、2-2のドロー決着となった。土壇場で勝点1を得た国士大は8位をキープ。一方、目前で勝点3を逃す形となった関東大も勝点1を得たことで最下位を脱し11位に順位を上げた。

※表示スコアはホーム対アウェーのスコアで表示。


(文・飯嶋玲子)
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著者プロフィール

一般財団法人関東大学サッカー連盟は、関東地域における大学サッカーの水準向上と普及、加盟チーム相互の親睦共励、そして広く社会に貢献できる学生を育成することを目的に、1924年に創設されました。主要大会のひとつである『関東大学サッカーリーグ戦』では関東7地域から36大学が参加し、1部~3部のカテゴリーで熱戦を繰り広げています。近年は日本代表にも多くの選手を輩出するなど、通年でレベルの高い試合を展開しています。また主管大会として、大学の日本一を決める『全日本大学サッカー選手権大会』(インカレ)などの全国大会も実施しています。

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