同期の刺激を活かして2勝目を狙う尾関彩美悠

チーム・協会

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

42nd フジサンケイレディスクラシック 川奈ホテルゴルフコース 富士コース(静岡県)第1日

 前週のKKT杯バンテリンレディスオープンでは最終日最終組でラウンドしながら、77と崩れ、18位タイに終わった尾関彩美悠。思うようなゴルフをできなかった自分とは対照的にスコアを伸ばし、ツアー初優勝を飾ったのは同組でラウンドした竹田麗央だった。03年生まれの同学年であり、ともに21年最終プロテストに合格した同期のライバルだが、同時に仲間意識も強い。

 「(竹田の)初優勝を目の前で見ることができたので、私自身もすごくうれしかったですし、刺激にもなりました」

 尾関自身は22年の住友生命 Vitalityレディス 東海クラシックでツアー初優勝を飾っているが、2勝目を手にしていない。何度も優勝争いに絡んではいるが、あと一歩及ばなかった。

 「やっぱり流れが来ないとなかなか難しいんだなっていうのはすごく思ったので、その流れが来るまで自分がしっかりと優勝争いに何回も挑戦して、いつか2勝目をできるように頑張りたいなと思います」

 その意味では、この日の尾関はしっかりと流れをつかんだゴルフを展開した。3番・パー4でダブルボギーを叩きはしたが、4番・パー5ですぐにバーディーを奪い返す。最終的に5バーディーを奪い、68の3アンダーで第1日を終えた。

【Photo:Atsushi Tomura/Getty Images】

 敗れたとはいえ、好調でなければ、最終日を最終組で回ることはできない。実は、あるきっかけがあったという。3週前のヤマハレディースオープン葛城でのことだ。「ずっとクラブフェースを開いて構えるクセがあり、それが原因でボールを右に打ち出していたんです。それで最終日にいろいろ試しながらラウンドしたら、フェースを被せるぐらい左に向けたら良くなりました」。76を叩きながらも、迷いを解消できたのは大きい。まさに、“肉を切らせて骨を断つ”の精神だが、パッティングの調子がいいだけに、ショットの調子が上がったことで徐々に結果も出始めた。

 「明日以降も自分のペースで頑張りたいです」。2勝目の渇望はあるが、焦りはない。強引な攻めをすることなく、チャンスを迎えるまでじっくりと待つ。そのチャンスをものにしていけば、自然と流れがくることは今日のゴルフで多少は理解できた。あとは、残り36ホールでどこまで平常心をキープできるかが2勝目への鍵を握る。
(山西 英希)
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