【ラグビー/NTTリーグワン】22点差を逆転された前回対戦の経験を胸に。 姫野和樹が求める「やりとおす覚悟」<トヨタヴェルブリッツ>

トヨタヴェルブリッツ 姫野選手 【©ジャパンラグビーリーグワン】

6位のトヨタヴェルブリッツ(以下、トヨタV)が、目標とするプレーオフトーナメント進出を達成するためには、残り3試合で全勝が必須というやりがいのある条件。その中でも最も高いハードルが、全勝中の首位・埼玉パナソニックワイルドナイツ(以下、埼玉WK)との今節だろう。

キャプテンを務める姫野和樹は「言わずもがなですけど、埼玉WKは素晴らしいチームだと思います。チームの成熟度が高いですし、何年も同じスタイルでやってきて、全員がビジョンを分かっていて、ディテールもすごく詳細に詰めている。若手とベテランがミックスしていてメンタリティーも素晴らしい。本当にスキがないラグビーをしています」と、称賛の言葉を次々に口にした。

しかし、その一方で攻略法も見えてきている。その根本にあるのは前回、第4節の対戦での手ごたえだ。トヨタVは前半に4トライを挙げて最大22点をリード。後半に失速し大逆転負けを喫してしまったが、「前半の戦いを80分間とおして見せ続けられれば、間違いなくこの相手を倒せる。実際に倒す寸前までいけた」と、姫野は考えている。

そのために大事なことは「全員が同じ方向を向いてハードワークすること、そして、自分のやるべき役割をたとえ85分や90分になってもやりとおす覚悟が必要だ」と姫野は説いた。今季初の連勝と勢いが出てきたところで迎える首位との大一番。姫野は「楽しみにしている」と笑顔を見せた。

もう一つ、姫野が笑顔を見せた話題があった。それは今季限りの引退を発表している埼玉WKの堀江翔太と内田啓介との対戦について。日本代表として長く一緒に戦ってきた仲間でもある。

「内田さんも堀江さんも間違いなく日本のラグビーを引っ張ってきた選手なので、彼らと試合ができなくなるのはすごく寂しい気持ちです。特に堀江さんは帝京大学の大先輩。でもここは勝負の世界なので、しっかりと体を当ててバトルを楽しもうと思っています」

順位、目標、惜別など、終盤戦ならではのさまざまな要素が盛り込まれたトヨタVと埼玉WKの第14節。パロマ瑞穂ラグビー場で心の底から笑顔になった姫野和樹を見たい。

(斎藤孝一)
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ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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