スポーツ科学部がスタート より科学的な視点で「スポーツを科学する」~大阪体育大学

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スポーツ科学部がスタート より科学的な視点で「スポーツを科学する」~大阪体育大学

 大阪体育大学スポーツ科学部が4月1日、開学以来59年の歴史を刻んだ体育学部を組織改革するかたちでスタートした。
 スポーツ科学部はスポーツ教育、体育科教育、スポーツ心理・カウンセリング、スポーツマネジメント、アスレティックトレーニング、健康科学の6コースを備える。この6分野すべてをカバーしている大学は全国でもまれだ。専攻コースとは別の専門科目を履修できる全国でも珍しい「副専攻」も導入し、「スポーツ心理に詳しい保健体育科教員」など幅広い知見を備えた人材を養成する。
 大阪体育大学は、東京五輪翌年の1965年、東京五輪選手強化対策本部長・選手団長の大島鎌吉氏らを迎えて、西日本初の体育大学として開学。以後、日本を代表する「スポーツの総合大学」の一つとして数多くのアスリートや指導者、研究者、ビジネスパーソン、教員らを輩出してきた。
 現在、社会がスポーツに対して期待する領域は拡大を続けている。また、これまで経験やカンに頼っていたスポーツの指導は大きく変化し、データベース、エビデンスベースに基づく分析力、課題解決能力、クリティカルシンキングなどが求められるようになった。大阪体育大学は新たな時代の要請に対応するため、より科学的な視点で「スポーツを科学」し、より幅広く実践的にスポーツの学びを深めることができるスポーツ科学部をスタートさせた。
 スポーツ科学部1期生は568人。大阪体育大学では、スポーツ科学部1年生、体育学部2~4年生、教育学部1~4年生が学ぶ。

オリエンテーションで履修方法などの説明を受けるスポーツ科学部1期生 【大阪体育大学】

 <三島隆章スポーツ科学部長のメッセージ>

 デジタル・テクノロジーは日々進歩し、私たちの生活にさまざまな変革をもたらしていますが、スポーツの世界も例外ではありません。例えば、スポーツ活動中の動きをパーソナルコンピューターに取り込んで解析し、可視化する動作解析は、かつて実験室で高価な機器を用いないと行えませんでした。しかし今日では、スポーツ活動中にスマートフォンを使って動きを撮影し、簡易ながらも動作解析を行うことができるようになりました。このように、デジタル・テクノロジーを活用したスポーツを科学することが身近になるほど、得られた情報を活かすためのスポーツに関する学びがますます重要となります。
 また近年、教育現場では非認知能力に対する関心が高まっています。IQテストや学力テストでは測定することができない、「目標を達成する」「他者と協力する」「情動を制御する」などの能力を非認知能力と呼びますが、人生で成功を収めるためには非認知能力を身に付けることが重要だと指摘されています。そのため、非認知能力を高める方法についても関心が高まっています。スポーツ活動への参加と自尊心や社会的スキルといった非認知能力との関連性が示されており、また、インターンシップやボランティア活動、野外実習も非認知能力の向上に寄与する可能性があります。 スポーツ科学部では、講義室での学習だけではなく、インターンシップや野外実習といった実践的な学びも準備しています。また、多くの学生がクラブ活動に参加し、日々研鑽を積んでいます。このような環境で学ぶことで、非認知能力を大きく伸ばすことができると信じています。
 スポーツ科学部では、スポーツを科学することを通じて、将来、社会で活躍する学生を育成していきます。

三島隆章スポーツ科学部長 【大阪体育大学】

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