【アメフト】国際親善試合「Dream Japan Bowl 2024 presented by ヒト・コミュニケーションズ」見どころ 前編:日本に立ちはだかるアメリカの壁 アイビーリーグ選抜チームの顔触れ

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アメリカンフットボールの国際親善試合「Dream Japan Bowl 2024 presented by ヒト・コミュニケーションズ」が21日(日)、国立競技場で開催される(13時キックオフ)。昨年のJapan U.S. Dream Bowlが改称されて行われるもので、米アイビーリーグ8校から選抜された52名の選手が全日本選抜チームと対戦する。日本におけるアメリカンフットボール史上、公式に組織されたアメリカチームに日本はまだ勝利をあげたことがない。日本のアメリカンフットボールの精鋭たちが歴史的勝利に挑む。

ディフェンスにタレント揃うアイビーリーグ選抜 サイズとパワーで全日本選抜に立ちはだかる

アイビーリーグとはアメリカ北東部にある8つの私立大学の総称のこと。所属するのはブラウン(Brown)、コロンビア(Columbia)、コーネル(Cornell)、ダートマス(Dartmouth)、ハーバード(Harvard)、ペンシルベニア(Pennsylvania)、プリンストン(Princeton)、イェール(Yale)の8 大学だ。「アイビーリーグ」の名称は、これら8 校で構成するカレッジスポーツ連盟の名称としても用いられている。
 NCAA は、Division-I、II、III に区分され、アイビーリーグはDivision-I のフットボールチャンピオンシップディビジョン(FCS)に属する。年間で試合を行うのはレギュラーシーズン10 試合のみ。プレーオフを行わないユニークなシステムはアイビーリーグ独自の伝統だ。過去にはNFL 選手も多く輩出しており、ランニングバック(RB)カイル・ユーズチェック(ハーバード大、現サンフランシスコ49ers)、センター(C)JC トレッター(コーネル大、元クリーブランド・ブラウンズ)、クオーターバック(QB)ライアン・フィッツパトリック(ハーバード大、元シンシナティ・ベンガルズ、マイアミ・ドルフィンズ、ワシントン・フットボールチームなど多数在籍) らがいる。

アイビーリーグ選抜最多のタックル数を誇るLBイーサン・ロイヤー(ブラウン大) 【IVY LEAGUE】

Dream Japan Bowl 2024に来日するアイビーリーグ選抜チームは52名。オフェンス24名、ディフェンス25名、スペシャルチーム3名という構成だ。人数的には攻守でバランスがとれているが、ディフェンス主導のチームである印象が強い。というのも、ラインバッカー(LB)を中心に、2023年度シーズンのアイビーリーグの個人記録で上位にランクされている選手が多いからだ。
 ブラウン大学のLBイーサン・ロイヤーは10試合の出場で計62タックルを記録し、来日するメンバーの中では最多の数字を誇る。LB陣ではほかにブラウン大学のアイゼイア・ギャンブル、プリンストン大学のウィル・ペレズがタックルトップ50傑に入っている。ディフェンスの第2線の守備は堅そうだ。

ハーバード大DBケーレブ・ムーディ 【IVY LEAGUE】

タックル数でロイヤーに続くのがハーバード大学のディフェンスバック(DB)ケーレブ・ムーディ(57回)だ。ムーディはパスディフェンスでも成績を残しており、2つのインターセプトと5回のパスディフェンスをマークしている。全日本選抜のQBたちが最も警戒しなければいけない選手の一人だ。ムーディはさらにキックリターナーとしても出場の見込み。2023年シーズンにはパントリターン1回のみの記録だが、24ヤードの好リターンをしており、スペシャルチームでも要注意だ。
 ムーディとパス守備でコンビを形成すると予想されるのがブラウン大学のトミー・マロニーである。シーズン中の成績は1インターセプトと6パスディフェンス。190センチを超える身長の持ち主で、日本のレシーバーとは高さのミスマッチでディフェンスを有利に運びそうだ。

巨漢DLテレンス・レーンII世(ブラウン大) 【IVY LEAGUE】

ディフェンスライン(DL)は9人で、そのほとんどが身長188センチ以上、体重113キロ超だ。9人のうちブラウン大学が3人、ハーバード大学から2人が選ばれている。アイビーリーグ選抜を率いるのがブラウン大学のジェームズ・ペリーHCであること、そしてハーバード大学がアイビーリーグの優勝校であることを考えるとディフェンスのシステムはこの両校のスキームが中心になることが予想される。
 ブラウン大学のDLテレンス・レーンII世は来日メンバーの中ではトップとなる3.5サックを記録している。

RBをしのぐ脚力を持つQBニック・ハワード(ダートマス大) 【IVY LEAGUE】

オフェンスはタイプの違う二人のQBが出場予定だ。ダートマス大学のニック・ハワードは典型的なモバイルQB。10試合の出場でパス試投はわずかに67回(33回成功)で、1タッチダウンパス成功という内容だ。ただし地上戦ではパス獲得距離の倍以上となる613ヤードラッシュで、10個のタッチダウンランを記録している。
 もう一人のQBジョー・グリーン(コロンビア大学)は身長193センチのパサータイプだ。2023年は166回の試投で93回の成功(パス成功率56%)、755ヤード獲得でタッチダウンパス4に対して被インターセプトが3、QBサックは11回浴びている。QBサックの数からもわかるように機動力を武器とするのではなく、ポケットにとどまってターゲットとなるレシーバーを探すタイプだ。
レシーバーではワイドレシーバー(WR)ニック・ラボイ(コーネル大学)に注目したい。58回のパスキャッチで705ヤードの獲得、2タッチダウンパスキャッチの成績を残した。1キャッチ平均の距離は5.8ヤードと決して多くはないが、ショートからミドルのレンジ(範囲)で確実なパスキャッチをする。QBにとっては頼りになり、ディフェンスにとっては厄介な存在だ。
オフェンスメンバーで特徴的なのは5人もいるタイトエンド(TE)だ。数で言えばWRと同数である。これだけの人数のTEが所属する選抜チームは珍しい。しかも、全員が身長190センチを超える。パスキャッチのみならず、2TEセットからのランプレーでも大きな役割を果たすかもしれない。

RBノア・ローパー(ダートマス大) 【IVY LEAGUE】

そのランを担うRBはノア・ローパー(ダートマス大学)、ジョナサン・マラットゥー(ペンシルベニア大学)、タイソン・エドワーズ(コロンビア大学)という布陣。
 オフェンスライン(OL)はペンシルベニア大学のトレバー・ラドセビッチの140キロを筆頭に、130キロクラスの巨漢がそろう。日本のDLやLBには立ちはだかる壁となりそうだ。

アイビーリーグ選抜の指揮を執るジェームズ・ペリーHC(ブラウン大) 【X LEAGUE】

Dream Japan Bowl2024でアイビーリーグ選抜チームを率いるペリーHCは2018 年12 月にブラウン大学の第20 代ヘッドコーチに就任した。現役時代にQB として活躍した経験を活かし、就任直後からブラウン大学のオフェンスの再構築に着手。1 年目で1 試合平均454.4 ヤード獲得、30 得点をするチームを作り上げた。現役時代もブラウン大学でプレーし、先発QB を務めた3 年間で23 勝7 敗の成績を残し、1999 年には同校史上2 回目となるアイビーリーグ優勝に導いた実績を持つ。
2023 年のブラウン大学は5 勝5 敗、カンファレンス内では3 勝4 敗の成績だった。ブラウン大のHC としての通算成績は4 年間(2020 年はシーズンが開催されず)で12 勝28 敗(カンファレンス内6 勝22 敗)。

【大会開催概要】

■試合形式: 1 Q 15 分の4 クオーター制/ NCAA ルール
      第4 クオーター終了時点で同点の場合は引き分け       
■日 時: 2024 年 1 月21 日( 日) 13 時キックオフ(米国東部時間 1 月20 日 23 時)
■会 場: 国立競技場
■主  催: 一般社団法人 日本社会人アメリカンフットボール協会
■運営協力: 一般社団法人 関東学生アメリカンフットボール連盟
■後 援: 公益社団法人 日本アメリカンフットボール協会
日本学生アメリカンフットボール協会
アメリカ大使館 UNIVAS 読売新聞社
■特 別 協 賛:株式会社ヒト・コミュニケーションズ
■プリンシパルパートナー:デルタ航空
■テレビ中継 : 日テレジータス 21日20:00 ~ 24:00(予定)
■ネット配信:X League TV onアメフトライブby rtv でライブ配信予定
■チケット販売 : チケットぴあで好評発売中
日本語サイト:https://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventBundleCd=b2347598
English:https://sell.pia.jp/inbound/selectTicket.php?eventCd=2343042&rlsCd=007&langCd=eng
※全日本選抜はメインスタンド側、アイビーリーグ選抜はバックスタンド側
※先着1 万名様に特製ブランケットをプレゼント
■問い合わせ先 : DREAM JAPAN BOWL 実行委員会 (日本社会人アメリカンフットボール協会)
Mail: info@xleague.jp
■公式サイト:https://xleague.jp/feature/dreambowl2024
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