フランス、ベルギー、スペイン、スイス。アントラーズの海外経験者4人が語るヨーロッパクラブの食事情と、食事環境の整備がもたらす“未来”。クラウドファンディングプロジェクト「アントラーズの未来をみんなで2023」。

鹿島アントラーズ
チーム・協会

【©KASHIMA ANTLERS】

鹿島アントラーズは10月31日(火)23時まで、「アントラーズの未来をみんなで2023」をテーマに、ホームタウンである行方市とともにふるさと納税型クラウドファンディングを行っている。選手が練習日の食事に活用するカフェテリア改修およびファン・サポーターの練習観覧環境の整備を目的に実施。今回は選手の食事環境について、ヨーロッパでのプレー経験を持つ柴崎岳、昌子源、植田直通の3選手と、中田浩二C.R.O(クラブ・リレーションズ・オフィサー)が、YouTubeのクラブ公式チャンネルでその重要性を語り合った。

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柴崎が経験した食事面のサポート

 フランス、ベルギー、スペイン、スイス。フットボールの本場ともいえるヨーロッパの国々でプレーしてきた選手たちの経験談は、どれも貴重なものばかりだ。

 ふるさと納税型クラウドファンディングプロジェクト「アントラーズの未来をみんなで2023」の目的の一つでもあるクラブハウスのカフェテリア改修に際し、鹿島アントラーズ公式YouTube「【アントラーズの未来をみんなで】復帰組が語る!海外&国内クラブの食事環境」に柴崎岳、昌子源、植田直通、中田浩二C.R.Oの4人が登場し、それぞれが体験した食事環境の大切さを語った。

 フットボーラーのパフォーマンスを支える“食事”については、クラブによって考え方や取り組み方が分かれるところだ。スペインの4クラブ(CDテネリフェ、ヘタフェCF、デポルティーボ・ラ・コルーニャ、CDレガネス)でプレーした柴崎は、「在籍した2チームはクラブで食事が準備されていて、もう2チームは各自に任されていた」と、同国内でも食事方法が異なっていたことを明かす。そのなかで、特に手厚いサポートを受けた食事環境のことを回想する。

「1つのチームは選手専用の食堂があり、管理栄養士もいました。自分の体重や体脂肪率に応じて食事のアドバイスを受けて、メニューを選んでいた。練習が終わって、いろいろと体のケアをして、その後すぐに食事を摂れること、そしてチームが選手の栄養管理ができることは大事だと思うので、そういった環境はあったほうがいいですよね」

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交流の場にもなる食事環境

 フランスでプレーした昌子と植田も、フットボールクラブにおける食事環境の重要性を強調する。昌子が所属していたトゥールーズFCでは「アカデミーの選手たちには昼食が提供されていたけれど、僕らトップの選手は(食事の摂り方が)自由だった」というが、帰国後に在籍したG大阪の食事環境に一目置いている。

「G大阪は、いろいろな設備がホームスタジアム(パナソニックスタジアム吹田)に集約されていて、併設の食堂で食事を摂ることができてありがたかった。食堂のテーブルの配置も工夫されており、2人ずつ対面で食事を摂る形になっていたので、若い選手やベテラン選手ともコミュニケーションを取りやすかった。みんなで和気あいあいと、楽しく食事の時間を過ごせました」

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 昌子が話すように、整備された食事環境は選手やスタッフ間のコミュニケーションを取る場としての機能も果たす。アントラーズは2022年にクラブハウスの一部施設が新設され、ロッカールームや多目的スペース(ミーティングルーム、リラックススペース)、バスルーム(浴場)が選手同士の交流の場にもなっているが、食事環境も整備されれば、また一つ、コミュニケーションを取る機会が増えることになるだろう。

 コミュニケーションを取ることは、言わずもがな、フットボールにおいても大切なことだ。実際に、ベルギーとフランスのクラブに在籍した植田の経験談からは、フットボールクラブの監督がチーム強化のために、そういった交流できる食事環境を望んでいることもうかがえる。

「僕はベルギーでもフランスでも、朝と昼は毎回、クラブハウスでみんなで食事を摂っていました。監督によっては絶対に朝に集合して、みんなで一緒に食べていた時期もあったくらいです。みんなで席に着いて、一緒に“いただきます”という感じでしたね」

 ただし、ヨーロッパで主食となるのはパンやパスタであり、日本人の食生活に欠かせない米は滅多に食卓には並ばない。そのため、植田はクラブや監督の意向を尊重しつつも、元来の自らに合った食事を摂っていたことを明かす。

「朝食のときは、僕は特に何も食べずに、座って水を飲んでいるだけでした。毎朝、自宅で朝食を摂ってからクラブハウスに行っていましたから。僕も日本人なので、朝はご飯(米)を食べたいんですよ。ただ、もちろん朝も昼も食事を準備していただいたことはありがたいことでした」

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 現役時代、フランスとスイスでのプレー経験を持つ中田浩二C.R.Oも、自らの経験談を語る。

「マルセイユ(フランス)では、朝にだけコーヒーとパンが用意されていた。バーゼル(スイス)のときは必ず昼食をクラブハウスで食べてから帰らなくてはいけなかったし、ホームゲーム後もパートナー企業の方々がいる食事会場で、一緒に食事を摂ってから帰っていました」

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食事環境の改善がチーム強化に

 今回、クラブハウスのカフェテリア改修とファン・サポーターの練習観覧環境の整備を目的にふるさと納税型クラウドファンディングを実施することには、本山雅志アカデミースカウトも賛同し、意見交換を進めてきた。特に、現在のクラブハウスのカフェテリアは、選手はじめ現場とフロントのスタッフが自由に利用できるが、人数に合った十分なスペースとは言えない状況だ。11月19日(日)にカシマスタジアムで引退試合「モトフェス」を開催する本山アカデミースカウトも、中田C.R.Oとともに慣れ親しんだカフェテリアをさらに有効活用できるように整備したいと考えている。

 選手のために、そしてファン・サポーターも含めたみんなのために――。

 アントラーズの選手たちが日々、トレーニングに汗を流す緑のフィールド。それを望む場所にたたずむカフェテリアや、周辺の練習観覧環境をリニューアルさせるために、再びアントラーズファミリーの思いを結集させるときが来た。

 クラウドファンディングプロジェクトを推進する中田C.R.Oは、こう呼びかける。

「今回のふるさと納税型クラウドファンディングでは、返礼品としてモトフェスの観戦チケットや選手プロデュースグッズなども用意しています。ぜひとも皆さんにご賛同いただき、そしてご支援いただけましたらありがたいです。皆さんのご支援がカフェテリアの整備による選手の食事環境を改善させ、それがチームの強化につながりますので、ぜひアントラーズの未来のために、よろしくお願いいたします」

 ふるさと納税型クラウドファンディング「アントラーズの未来をみんなで2023」の申込期限は10月31日23時まで。より多くの人たちの賛同と支援が、鹿島アントラーズの強化につながり、さらなる発展を支えていく。

詳細は下記関連リンクから! 申込期限は10月31日23時00分まで!

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著者プロフィール

1991年10月、地元5自治体43企業の出資を経て、茨城県鹿島町(現鹿嶋市)に鹿島アントラーズFCが誕生。鹿角を意味する「アントラーズ」というクラブ名は、地域を代表する鹿島神宮の神鹿にちなみ、茨城県の“いばら”をイメージしている。本拠地は茨城県立カシマサッカースタジアム。2000年に国内主要タイトル3冠、2007~2009年にJ1リーグ史上初の3連覇、2018年にAFCアジアチャンピオンズリーグ初優勝を果たすなど、これまでにJリーグクラブ最多となる主要タイトル20冠を獲得している。

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