【Xリーグ】パールボウル特集:オービック大野洋新ヘッドコーチのチーム作りが着々と進行 4大会連続決勝進出は「オフェンスラインが頑張ってくれた」

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6月18日(日)に富士通スタジアム川崎で開催されるパールボウル決勝は、前人未到の4連覇がかかるオービックシーガルズとX1リーグで初のタイトル奪取を狙うノジマ相模原ライズが対戦。どちらが勝っても歴史ある春季公式戦の祭典に新たな1ページが刻まれる。

オービックシーガルズのQB小林優之(中央)とその前列にラインアップするオフェンスライン 【X LEAGUE】

オービックシーガルズが5月27日に富士通スタジアム川崎で行われたパールボウルトーナメント準決勝でIBM BIG BLUE を退け、大会4連覇まであと1勝に迫った。

IBM戦では攻めては5タッチダウン、守っても第3クオーターまで無失点と完勝ともいえる内容だった。

今シーズンからオービックの指揮を執る大野洋ヘッドコーチ(HC)は、「序盤からヒットとブロックにこだわって練習してきたので、それをこの舞台で発揮しようということで臨んでいた。結果としては良かったです」と、手ごたえある勝利にほくほく顔だった。

攻撃では、クオーターバック(QB)小林優之が3タッチダウンパスを投げ、ワイドレシーバー(WR)佐久間優毅も捕球数(4回)とレシーブ獲得ヤード(84)でともにチームトップの数字をマークした。

指揮官はエースQBの活躍に目を細めつつ、「オフェンスラインが良くやってくれました。随分と若返りまして、加えてけが人もいたのですが、今あるメンバーで底上げを図れたと思います」と現有戦力のレベルアップに手ごたえをつかむ。

パールボウル決勝プレスカンファレンスでポーズをとるオービックの大野洋新HC(右)。左からノジマ相模原HC城ケ滝一朗、ノジマ相模原WR宜本潤平主将、オービックRB李卓主将 【X LEAGUE】

IBM戦に先発したOL5人のうち、昨季最終戦のライスボウルトーナメント準決勝でもスターティングメンバーだったのは松原寛志、川本康太の2人。さらに、2人が2年目と若くフレッシュな顔ぶれだった。それでも強いオービックを見せられたのは、プレー経験から指導歴までOL一筋である大野HCのチーム作りが確実に実を結んでいる証拠だ。

オフェンスをけん引したQB小林は、パス30回中26回成功、277ヤード、3タッチダウンとほぼパーフェクトの内容だった。春季チーム唯一の日本人QBとして奮闘する司令塔は、OLの頑張りに感謝する。

「オフェンスラインが完ぺきなブロックをしてくれたので、自分自身は余裕を持ってプレーすることをできました。レシーバー陣とも練習からコミュニケーションをかなり取っているので、結果が出て良かったです」。

身長163センチの小さな司令塔は、背が小さいためポケット内に長くとどまっていたくなく、そのせいで本来空いているレシーバーへ投げられずプレーが崩れてしまうこともあるという。そのため、落ち着いてポケット内でプレーすることを課題に挙げる。この点に関しては少しずつステップアップしているようだが、この日の出来については「△です」と厳しめの自己採点を下していた。

準決勝のIBM戦でチームトップの4キャッチ、84ヤードレシーブを記録したWR佐久間優毅 【X LEAGUE】

18日の決勝戦は、準決勝で昨季王者の富士通フロンティアーズを下して波に乗るノジマ相模原ライズ。オービックが勝てば、社会人同士の対戦となった1985年以降では最長の4連覇となる。大野HCはこの偉業にも「意識しない」と平常心で挑む構えだ。

今年のオービックのスローガンは、「REDEEM(レディーム)」。「取り戻す、取り返す」という意味がある。強いオービックを取り戻し、秋に2年ぶりの王座奪回を目指すチームが、まずは春の王者を狙う。
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