P.サイパン 待望の来日初優勝
【<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>】
第2日、通算6アンダーで首位に並んだP.サイパン(タイ)と、ウー チャイェン(台湾)のPO。1ホール目にウーがボギーを叩き、パーをセーブしたサイパンが来日初優勝を飾った。
この日はコースコンディション不良のため午前6時、競技中止が決定。規定により決勝ラウンド進出者52位タイまでの68人に賞金を配分する。また、ランキング加算賞金は75%になった。
最終日の競技は中止。それでも、勝者を決定しなければならない。サドンデスのプレーオフは、パー3の15番で行われた。
ルーキーとはいえ、経験に勝るサイパンは雨中の決戦とはいえ全集中。6Iの第1打をピン右手前7メートルにつけた。対するウーは、ピン左手前10メートル。しっかりとアドバンテージを握り、「考えていたのは、バーディーをとることだけ。カップだけを狙って打った」という。
雨の影響でボールは50センチ手前で止まった。一方のウーは、パーパットもカップに蹴られてしまう。落ち着いて、ウイニングパットを沈めた。待望の来日初V。プレーオフへ臨む前、母へ電話をしている。「結果にかかわらず、全力でプレーを。幸運を祈っている」と、激励されたという。普段以上に落ち着いて映ったのは、こんな舞台裏があった。
第2日、66をマーク。第1日の30位タイから一気に、首位タイへ浮上した。その原動力はパッティングとショートゲーム。2週前のブリヂストンレディスオープン出場が躍進のきっかけとなった。「JLPGAツアーでプレーするトップ選手のレベルの高さに驚いた。すごく刺激を受け、必死に練習したことが今回の結果につながったと思う」と振り返る。
日本では、ジャンボ尾崎の指導を受け、「ドライバーをしっかり飛ばせと教わりました」と話す。前日も精度が高い、豪快な1Wの第1打に驚かされた。
現在、25歳。来日前、USLPGAツアーへ参戦の経歴がある。これからが楽しみな逸材だ。
【ウー チャイェン<Photo:Yoshimasa Nakano/Getty Images>】
「バーディートライは、10メートル。雨が強く、グリーンが重いと思って強めに打った。でも、イメージよりグリーンが速い。オーバーしたけど、良いパッティングでした。優勝できなかったのは残念。これで、3試合連続の2位だけど、どんどん自信がついてきた」
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