【ソサイチ日本代表】Road to ASIA7S 〜前編〜
3月21日にトレーニングマッチを行ったソサイチ日本代表とソサイチ関西リーグ1部「プラムワン」の選手たち 【©️Japan Football 7】
2月のトレーニングマッチは10発快勝!3月21日のプラムワンとのトレーニングマッチでは日本代表ユニフォームのお披露目も!
1月、約100名の参加選手によるセレクションから、ソサイチ日本代表12選手を選出。2月21日には東京・J-SOCIETY FOOTBALL PARK 多摩で選出された選手たちの初の顔合わせを行いました。
この日は、ソサイチ関東リーグ1部「Shalom SC」とのトレーニングマッチに臨み、2017年にも日本代表に選出歴がある花岡慶太選手や中川貴晴選手、ソサイチリーグ初代得点王の大熊竜生選手のハットトリックの活躍もあり10得点を挙げ大勝。つづく3月の代表活動に弾みをつけました。
3月に行われたソサイチ関西リーグ1部「プラムワン」とのトレーニングマッチでは、「ソサイチ日本代表選手応援プロジェクト」の支援者の名前がプリントされた日本代表ユニフォームに選手たちが初めて袖を通し、試合に臨みました。
腹部や背面に支援者の名前がプリントされたユニフォームを着用した船木良太選手 【©️Japan Football 7】
「トレーニングマッチであっても決勝のつもりで戦おう」
しかし、今回のトレーニングマッチでは相手が関西の強豪チームということに加え、基本的な2-3-1のシステムのほかにフットサルの要素が高い4-2のシステムを取り入れたことにより共通認識のズレが生じ、先制を許す展開に。得点を奪うことができずに1本目を終えました。ケラー監督と徳永コーチは「外からのビルドアップを急ぎすぎている」「2-3-1の底の2人はディフェンスを意識」「4-2のシステムでは、後ろの4人はお椀型を作り、相手を釣り出すイメージ」と、次々と修正点を伝えていきます。すると、2本目では立ち上がりに大熊選手が同点弾。所属チーム「LAZO.FC」のチームメートの関根選手や花岡選手からもボールが集まるようになり、大熊選手が前回のトレーニングマッチにつづき2試合連続でハットトリックを達成しました。
3本目、4本目では相手チームの疲労の影響もあり、カウンターやループシュートなど多彩な攻撃で圧倒し得点を量産した日本代表。序盤の不安を払拭し、9-1と大差で勝利を収めました。
試合を終えたケラー監督は「結果的には素晴らしい試合だった」と選手を称えながらも「日本代表は日本を背負っている。『プロスポーツではない』という言い訳はせず、競技のプロとしてケアを行い、日常からソサイチのために100%の準備してほしい」と2回目の活動を締めくくりました。
球際の激しい攻防が繰り広げられた 【©️Japan Football 7】
コスタ・ケラー監督「いつもアクティブに。僕たちのスタンスを相手にドンと出すチームを作りたい」
戦況を見つめるケラー監督 【©️Japan Football 7】
「本当は失点をせずに終わりたかったのですが、トレーニングマッチをやるのはみんなのことを知るためです。コミュニケーションのミスを修正をしようとしている間に先制されてしまいましたが、勉強になりました。相手(のプラムワン)は関西の優勝チームで、とてもいい相手です。僕たちにとってすごくプラスになったと感謝しています」
-試合前のミーティングでは「序盤から2点、3点を取っていこう」という話をしていましたが、序盤は圧倒する展開にはなりませんでした。コミュニケーションのミスが失点につながったのでしょうか。
「そうですね。基本的には2点、3点を取りにいこうという気持ち、スタンスが一番大切です。なので、実際に点を取れなくてもそういったスタンスで戦いにいく、ということが一番伝えたかったことです。選手たちは最初から前からのプレス、切り替えのスピード、動きの判断など、よくできていたので、伝えたかったことは伝わっていたと思います」
-今回が2度目の活動となりました。頻繁に集まることができない中で、チームをまとめるために心がけていることはありますか?
「メンバーを決定する前から、どういった選手を選ぶかを考えていました。どのような仲間とでもいい仕事ができる選手を選んでいるので、そこまで(心がけてはいない)といったところですが、ミーティングの最初に話した「心から始まり頭に伝える。頭からテクニカルにつながる」といったことですね。テクニカルだけを磨いて「よし、がんばろう」ではなく、日本代表だという気持ちを一番に、仲間を大切にしていけばいいコミュニケーションが取れると思っています。あまり時間がない、短い中でも、みんなと仲良く全力で働ける選手を選んでいます」
-この日本代表のチームが目指すプレースタイルを教えてください。
「いつもアクティブに。自分たちのテンポに相手が合わせてくるようにしたいと思っています。「立ち上がりはどういった相手か見よう」ではなく、僕たちのスタンスを相手にドンと出す。相手が僕たちに合わせる。そういったチームを作りたいです」
―今回がユニフォームの初お披露目となりました。支援してくれた方の名前が入ったユニフォームに袖を通した選手の姿を見て、どのような気持ちでしたか?
「記載されている名前を読んでみましたが、(個人名に加え)企業名も入っていました。多くのみなさんがこのプロジェクトをサポートしてくれたので、僕たちはその気持ちを一番大事にしたいと思っています。その気持ちを大切にして、グラウンドで結果を出せるようにがんばります」
―4月15日が国内で最後の活動となり、強豪チームとの対戦となります。意気込みをお願いします。
「どういう相手でも、強い相手であっても、相手が僕たちのハイプレッシャー、ハイスピードに合わせてくる。そういった試合にしたいと思います。どういった相手でも僕たちが頭を下げることのないように。尊敬の気持ちは持ちつつも、グラウンドに入ったら自分たちのプレースタイルを出していきたいと思います」
大熊竜生選手「支援者の名前が記載されたユニフォームには重みがある」
5得点の活躍を見せた大熊選手(中央)と駆け寄る大石選手、花岡選手、中川選手 【©️Japan Football 7】
「個人で打開できるタイプではないので、周りに生かしてもらわないと(良さが)生きないと思っています。でも、周りには日本代表というこれ以上ないメンバーがいるので、とても頼もしく思っています。その中で自分は、一回受けてそのあとに裏で勝負をする。裏で勝負をするために真ん中で受けるプレーが得意なので、そこで相手を崩して点を取っていきたいと思っています」
―支援者の名前が記載されたユニフォームが初お披露目となりました。実際に袖を通した感想を教えてください。
「重みがありますね。生地はとても軽くていいんですが、一人ひとりの名前が入っていて、それだけいろいろな人に支えられて活動をしているので、それに恥じないプレーをしなくてはいけないという責任感を感じました」
―2月の初回の代表活動を行い、1カ月に一度のペースでの活動を経て現地での大会に向かうことになります。頻繁に集まることができない中で、チームとしてまとまるために心がけていることはありますか?
「関東のメンバーはそれぞれ面識もありますが、関西にはYouTuberの選手が多いので、YouTubeを見るようにしています。しかも2回(笑)。まずは人柄から、です」
―今回の活動を終え、2月の初回と比べてチームのまとまりや完成度はどのように捉えていますか?
「一度目はロッカールームで集まったときに(関東と関西で)分かれてしまっていて、何人かに声をかけたりはしたのですが、そういう壁があったように感じました。もちろん、アップが始まればそういったことはなかったんですが、今回は会った瞬間にハイタッチをするなどコミュニケーションを多く取れたと思います」
―前回は序盤から圧倒して大勝を収めましたが、今回は結果的に大差で勝利をしたものの試合前に話していた「序盤から2点、3点と取っていく」という圧倒する展開にはなりませんでした。その要因はどこにありますか?
「練習試合なのでいろいろなフォーメーションを試します。2-3-1がベーシックですが、4-2で新しくフットサルのようなシステムも取り入れたことで、監督と選手たちとのコミュニケーションミスが起こりました。そこで立ち上がりに1点を失ってしまったというのがひとつ。もうひとつは純粋にプラムワンがいいチームでした。球際にガンガンきて、強かったです」
―4月15日は国内最後の活動として壮行試合を行います。意気込みをお願いします。
「連勝できているということは気持ちの上で一度ストップし、またゼロからの気持ちで。次回はリゼム率いる足元があってテクニカルな、サッカーの経験値も高いチームなので、立ち上がりから気を引き締めてやっていきたいと思います。あとは何よりも楽しんでプレーをしたいと思います」
中川貴晴選手「結果でしっかり恩返しをしていきたい」
シュートを放つ中川選手 【©️Japan Football 7】
「一回目のトレーニングマッチから今回まで、間が空きましたが、フィットネスレベル、フィジカルレベルが上がっていたので個々の能力が初見の印象より伸びて良くなっていました。その中で、コミュニケーションを取り、崩しの形や守備の連係を詰めていけました。相手も強度が高かったので、いい機会になったと思います」
―中川選手はジムのオーナー、トレーナーであり、「SASUKE」への出演歴もあり、フィジカルコンディションを整えたり、上げたりすることは得意とされていると思いますが、ソサイチをプレーするにあたっての自身の強みはどこにありますか?
「基本的に前のほうでプレーをさせてもらっているので、ゴールに直結するプレーを意識しています。その中でも、自分は身長が高いほうではないので、一瞬の速さや裏への抜け出しですね。また、最近のソサイチでは足元でしっかりと受けて相手のディフェンスを背負い、味方に落として次の動きにいくので、うまく時間を作るようなプレーにも意識をして取り組んでいます」
―先ほどの話にもあったとおり、前回から今回まで活動の期間が空いています。頻繁に集まれない中でチームメートとコミュニケーションを取り認識を合わせていくために心がけていることはありますか?
「関東の選手とはリーグ戦で面識もあり、普段からコミュニケーションは取れている印象です。関西の選手とは頻繁に会えないので、SNSが一番のコミュニケーションツールになっています。プレー映像を発信している選手も多くいるので、お互いにそういったものを見ながら共有したりをしています。直接会えてはいませんが、今回会ったときに一回目よりもフィーリングが高まっていたので、会えないなりにそういったコミュニケーションは取れていると思います」
―4月15日は大会前最後の国内活動で壮行試合が行われます。意気込みをお願いします。
「良かったところもありますが、今回出た課題もあります。たとえば失点したシーンは特に課題ですね。守備の連係の部分で、本当にちょっとしたところですが、そのちょっとしたところが失点につながったので、次回のトレーニングマッチまでに細かいところを映像を見ながら話して解決して改善していければと思います」
―今回は結果的に大差で勝利をしたものの、試合前に話していたような圧倒する展開にはなりませんでした。その要因はどこにありますか?
「サッカーなどフットボールは、『こうしよう』『ああしよう』と話していても、すぐにプレーで結果として出すということは難しい部分があります。なので、個人的にはうまくいかないことも想定しながら試合をしています。今回はうまくいかないほうになってしまいましたが、試合終了までに1点でも多く取っていれば勝つので、特に焦りはありませんでした。相手の出方も想定していたものとは違いましたが、状況に合わせて出ている選手、出ていない選手、外からの声も含めてうまく対処して改善することができました。そのあと、しっかりと点も取って勝ち切ることができたので、そこはポジティブな要因だったと思います」
―支援者の名前が記載されたユニフォームが初お披露目となりました。実際に袖を通した感想を教えてください。
「新鮮な気持ちでした。そういった試みは初めてだと思うので、支援してくれた方々に感謝の気持ちを持ち、本番でも結果でしっかり恩返しできればと思っています」
【後編を読む】
【ソサイチ日本代表】Road to ASIA7S 〜後編〜
※リンク先は外部サイトの場合があります
- 前へ
- 1
- 次へ
1/1ページ