【MotoGP】2023年シーズンに挑むHondaライダーたち
Repsol Honda Team マルク・マルケス 【Honda】
そのマシンを速く走らせるために、またベストなパフォーマンスを引き出せるように、サーキットではエンジニアやメカニックたちが日夜マシンの整備を行い、コース上では世界最高のライディングスキルを持つライダーたちが競う。2023年は3月に行われるポルトガルGPを皮切りに、11月までの9か月間、世界の国々で21戦が繰り広げられる。
RC213V 【Honda】
仮にフィニッシュラインを350km/hで駆け抜けた場合、1秒で約97mも駆け抜けていることになる。そのスピードの中で表彰台に立った3選手の差が0.1秒、0.2秒というのも珍しいことではない。まさに1000分の1秒を競う戦いであり、そうした戦いで得られた技術が、市販される最新モデルに活かされることになるのだ。
こうした世界でHondaは、これまで多くの技術革新を達成し、レース界の流行を生み出してきた。02年にスタートした「MotoGPクラス」では、過去22年間でライダーズタイトル10回、コンストラクターズタイトル12回を獲得している。
今シーズン、最も注目されるのは、これまで8回の世界タイトルを獲得しているマルク・マルケス(Repsol Honda Team)。マルケスは、20年シーズンに右腕上腕を骨折するケガをして以来タイトルから遠ざかっているが、昨年4回目の手術を行い、今年は万全の状態で挑む。
Repsol Honda Team マルク・マルケス 【本田技研工業株式会社】
開幕を前にマルケスは、今年の抱負をこう語る。
「長い間、共に歩んできたRepsolファミリーと、こうして一緒に走れるのは、とてもうれしいこと。開幕に向けて最後のテストとなるポルティマオは、とても重要だった。このまま前進し、今シーズンをスタートさせたいと思っている」
ケガと手術のために過去3年間は、精神面でも厳しいシーズンとなり、勝利は3勝。今年は悔しい思いを晴らす一年にする意気込みだ。
Repsol Honda Team ジョアン・ミル 【本田技研工業株式会社】
マレーシア、そしてポルトガルのテストを終えて、ミルはこう語った。
「Repsol Honda Teamのフルカラーを初めて身にまとい、レースに出られるなんて、本当に信じられない気分だ。MotoGPクラスで知らない人がいないこのチームで走れることはとても光栄なこと。その期待に応えたい。マレーシア、ポルトガルといい方向に進んでいる。あとは開幕を待つだけ」
181cmと長身のミルは、169cmと小柄なマルケスとは対照的に、その身体の大きさを存分に活かす走りが期待される。走行を重ねるごとにスピードを増しているミルの存在は、マルケスに勝るとも劣らないもの。お互いに刺激しあい、リザルトを上げていくことになるだろう2人の走りに注目が集まる。
LCR Honda CASTROL アレックス・リンス 【本田技研工業株式会社】
「夢はワールドチャンピオンになること。そのために、懸命に働き、そして闘ってきた。世界王者になるためには、優秀な専門家たちと一緒に仕事をし、闘い、すべてをマネジメントする必要がある。今年で最高峰クラス7年目。毎年新しいことを学んでいる。ここ数年間は、プレッシャーの中で冷静に対処することなどメンタル面でも成長したし、コース上で速く走るために多くのことを学んできた。Hondaで戦うというニューチャレンジを楽しみにしている」
LCR Honda IDEMITSU 中上貴晶 【本田技研工業株式会社】
「今年の目標は競争力を高めること。今年は土曜日にスプリントレースが開催されるし、これまで経験したことがないシーズンになる。特にスプリントレースではグリッドが重要になるし、これまで以上にスピードが要求される。そのためにどうすればいいのか。それをテーマにテストを行ってきた。戦う準備はできている。自身の走りはもちろんのこと、マシンのセットアップをうまくまとめてシーズンを成功させたい」
今シーズンの開幕戦はポルトガルのアルガルベ・インターナショナル・サーキットで行われるポルトガルGP。今年もHondaは、昨年に引き続き2チーム4台体制で挑む。
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