【ラグビー/NTTリーグワン】たどり着いた新天地でのデビュー。 遅れてきた“新戦力”が目指す場所<浦安D-Rocks>

【(C)JRLO 浦安D-Rocks 庵奥選手(右)】

前節の釜石シーウェイブスRFC戦に勝利して首位固めに成功した浦安D-Rocks(以下、浦安DR)。しかし、またしても課題が噴出した。前半を38対0の大差で折り返しながら、後半は26対26のタイスコアに。試合終盤に立て続けにトライを奪われるなど、後半に失速してしまう内容を改善できなかった。

「油断しているとか簡単な問題だけではないと思っていて。けがなどで急にメンバーが代わるアクシデントもこれまでありました。ウチは良くも悪くも新チームで、新しいサインやシークエンスの中、慣れないポジションに入ったりすると、どうしても崩れることがあると思います。新しいチャレンジをしていることもあります。でも、やっぱり心の油断もあると思うので、それを絶対に無くしていこうという声掛けはチーム全員でやっています」

プロップの竹内柊平は、メンタル面だけの問題ではないとしながらも、やはりメンタルを引き締めるのが肝要であると認識して取り組んでいる。

前節はアーリーエントリー制度導入後、最速デビューを飾った小西泰聖が話題となった。ただ、その若者に先んじて、浦安DR初キャップを飾った選手がいた。ジャパンラグビー トップリーグから数えてデビュー7年目となる庵奥翔太だ。

昨年10月に右足首の手術を行っていた庵奥は、12月末にようやく部分合流を果たす。そのときすでに、NTT ジャパンラグビー リーグワン2022-23 ディビジョン2は開幕していた。

「けがを治すだけでなく、若手としゃべることは意識していました。後輩たちがどう思っていたのかはわからないですけど(笑)、自分が若いときは不安な気持ちになることが多くて、年上の選手から話しかけてほしいなと思うこともあったので」

自分だけでなく周囲に視野を広げながら、年明けに全体合流。そのあと、すぐにフルコンタクトが可能な状態までもっていく。そして前節、ようやく新チームでのデビューを飾った。

「ずっと見ていただけだったので、それはそれは…。やっと浦安DRのジャージーを着れたなと。試合に臨むチームメートの顔やプレーを近くで見るのは初めてでしたが、実際にプレーしてみてすごく心強かったし、楽しかったです」

庵奥には、チームの勝利だけでなく個人的な“借り”もあった。昨年、NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス東京ベイ浦安のD1残留をかけた入替戦に出場できなかったことだ。

「すごく悲しい、不甲斐ない思いをしたんです。だから今シーズンは入替戦に勝って、そのときにグラウンドにいたい。去年負けたときからずっと、もやもやしているので、(その気持ちを)晴らしたいと思います」

また一人、頼もしい『新戦力』が加わった浦安DR。首位に満足することなく、全勝優勝とその先にあるディビジョン1昇格。そして、ディビジョン1優勝を狙う。

(沖永雄一郎)
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著者プロフィール

ジャパンラグビー リーグワンは、「あなたの街から、世界最高をつくろう」をビジョンに掲げ、前身であるジャパンラグビー トップリーグを受け継ぐ形で、2022年1月に開幕した日本国内最高峰のラグビー大会です。ラグビーワールドカップ2023を控え、セカンドシーズンとなるリーグワン全23チームの熱戦をご期待ください。

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