【Xリーグ】短期集中連載 ライスボウルまであと3日 アメフト日本一への軌跡:富士通フロンティアーズ編(6)
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Vol. 6 RBTクオーターファイナル:攻・守・スペシャルチームの全分野で得点 雨も味方につけて「1回戦」突破
負けたら終わりというプレッシャーの中で行われるライスボウルトーナメントにおいても富士通の戦い方は変わらなかった。ランニングバック(RB)トラショーン・ニクソンのタッチダウンランと、クオーターバック(QB)高木翼からワイドレシーバー(WR)松井理己へのスコアリングパス、さらに高口和起のタッチダウンランによって第1クオーターで早くも21-0とリードを奪った。
大雨にもかかわらずパスで219ヤードを獲得し、2つのタッチダウンパスを成功させた富士通フロンティアーズQB高木翼 【©X LEAGUE】
とはいえ、雨が全く影響しなかったわけではない。雨が富士通に味方したプレーも飛び出した。第3クオーター序盤にアサヒビールのRB川村洋志が富士通ディフェンダーのタックルを受けたときに雨で滑ったボールが川村の手から宙に飛び出した。そのボールをディフェンスライン(DL)高橋怜太がキャッチしてそのままエンドゾーンまで走り込んだ。
逆に雨が災いとなりかけた場面もあった。高橋のタッチダウンのあとのトライフォーポイントのキックだ。ロングスナップがやや低い軌道で飛んだため、ホルダーの高津佐隼矢がジャッグルしてしまう。しかし、素早くボールを拾った高津佐は瞬時の判断で自らのランプレーに変更。右方向に走った後、ディフェンダーに囲まれると逆サイドに走路を変えてエンドゾーンに突入、結果的に2点コンバージョンの成功となった。まさに災いが転じて福となった。
この時、右のエッジに入っていたタイトエンド(TE)高谷亮太はキックプレーが崩れたことを知るや、ブロッキングのアサイメントを捨てて自らがレシーバーとなってエンドゾーンに走り込んだ。高津佐がパスを選択した場合にターゲットとなれるようにだ。高津佐は自らのランで局面を打開したが、パスコースに出た高谷も高津佐のランをアシストしたことは間違いない。
2タッチダウンランを決めた富士通RB三宅昴輝(右) 【©X LEAGUE】
富士通はRB三宅昴輝の2つのタッチダウンランを含む攻守合計7つのタッチダウンとキッカー(K)納所幸司の48ヤードフィールドゴールでプレーオフ初戦を危なげなく突破した。
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