【マッチプレビュー】2022明治安田生命J3リーグ第23節 いわきFC対AC長野パルセイロ

いわきFC
チーム・協会

【©︎IWAKI FC】

2022明治安田生命J3リーグ第23節。いわきFCは9月3日(土)、JヴィレッジスタジアムにAC長野パルセイロを迎える。

AC長野パルセイロは、長野県長野市、須坂市、中野市、飯山市、千曲市など16市町村をホームタウンとするサッカークラブ。オリジンは、1990年に長野県北信地域の複数の高校サッカー部OBを中心に創設された「長野エルザサッカークラブ」。

2007年に新たなクラブ名を公募し、名称を「AC長野パルセイロ」へ改称。「AC」とはAthletic Clubの略。「パルセイロ」とはポルトガル語で「パートナー」の意味。「長野市を中心とした北信地域の住民、企業のよきパートナーでありたい。また、サッカーをはじめとするスポーツの普及・振興に貢献し、スポーツ文化の創造に寄与したい」という思いのもと「地域密着協働型スポーツクラブを目指す」という決意をクラブ名に込めている。

2008年に北信越リーグと全社で優勝。2010年に北信越リーグを無敗制覇。さらに全社、地決をともに準優勝し、JFL昇格を決めた。JFLでも好調を維持し、2011〜12年に2位、2013年は1位。J2昇格圏内の成績を残すも、ライセンスが取得できず昇格はならず。そして翌2014年、初年度のJ3に参戦を果たす。

チームはJ3参入ともに旋風を巻き起こし、1年目からリーグ2位に食い込んだが、入れ替え戦で讃岐に敗れてJ2昇格ならず。その後もたびたび好成績を残し、2015、2016、2020年に3位に。中でも2020年は最終節を2位で迎え、J2昇格が目前に見えたところでSC相模原に逆転昇格を許すという悔やまれるシーズンだった。

2021年は昇格候補筆頭の呼び声のもと、天皇杯で川崎フロンターレを追い詰めて調子を上げるも、その後失速。持ち前の堅守は光ったが得点力不足が響き、8勝12分け8敗の勝ち点36で9位に終わった。

■若き戦術家が志向する攻撃サッカー。

悲願のJ2昇格に向け2022年、新監督に昨年、YSCC横浜をクラブ史上最高の8位に引き上げたシュタルフ悠紀リヒャルト氏が就任。チームは攻撃サッカーを志向する若き戦術家に未来を託した。

随所に経験値の高いメンバーを置く現行スカッド。昨シーズンまでの戦力を維持しつつ、シュタルフ氏の古巣YSCC横浜から3選手を獲得し、シュタルフ氏の戦術を下支えする。

GKは昨年、現いわきFCの田中謙吾とポジションを争った2年目の矢田貝壮貴が成長中。加えて横浜FCより、大内一生が期限付き移籍で加入している。

DFは主力が抜けたが、YSCC横浜からSB船橋勇真、 CB池ヶ谷颯斗を獲得してリカバー。加えてこの8月末、栃木SCから乾大知を補強した。

MFは目立った放出はなく、昨年チームを支えた三田尚希、坪川潤之、ポリバレント性の高い水谷琢磨が残留。さらに柏レイソルからビルドアップ能力とサイズを備える杉井颯、YSCC横浜から佐藤祐太を獲得して層が厚くなった。

FWも移籍や引退によるダメージは少なく、藤枝MYFCから宮本拓弥、ファジアーノ岡山から山本大貴、同じく岡山から期限付き移籍でデューク・カルロスと、即戦力を加えている。

■アクシデントを跳ね返した勝利。

今シーズンは昨年に比べ調子の波が少なく、第22節終了時点で11勝6分け5敗の勝ち点39で6位につける。

いわきFCとは第5節に長野Uスタジアムで初対戦。試合はいわきが圧倒する展開となった。FW古川大悟、FW有田稜、FW有馬幸太郎がゴールを挙げると、69分にはDF江川慶城のヘディングシュートがオウンゴールとなり4点目。鹿野に代わって今季初先発のGK田中謙吾も古巣の攻撃をシャットアウトし、いわきが4対0で完勝した。

【©︎IWAKI FC】

長野はこの完敗の後、チーム徐々に立て直していく。7月から8月にかけてガイナーレ鳥取、宮崎、カマタマーレ讃岐、カターレ富山に4連勝。第21節にアウェーでヴァンラーレ八戸に敗れたものの、至近の第22節ではギラヴァンツ北九州に1対0で勝利。モメンタムを取り戻している。

■難敵・藤枝MYFCに完勝。

首位を走るいわきFCは8月20日にホームでの福島ダービーを迎えた。同県のライバルとのラバーマッチは4対1の完勝。今年の通算成績を2勝1敗とした。

そして翌週の第22節は、6連勝中の藤枝MYFCとの上位対決。

試合はいわきが開始早々から藤枝を押し込み、4分に右CKから日高大が先制点をマーク。20分には鈴木翔大が左サイドからのドライブシュートでゴールを挙げ、前半で2点をリードする。

【©︎IWAKI FC】

いわきは後半もリズムを作らせず、藤枝の攻撃をことごとくシャットアウト。79分にDF遠藤凌が今季初ゴールを挙げて3対0と突き放し、タイムアップ。前後半を通じて藤枝に何もさせず、シュート数19本対1本の完勝で3連勝。14勝6分け2敗の勝ち点48で首位をキープした。

そんな状況で迎える今節。いわきFCはAC長野パルセイロをいかに攻略するのか。村主博正監督の談話を紹介しよう。

■「先のことは考えていない。今の相手だけに集中している」村主博正監督

「AC長野パルセイロさんはここ6試合を5勝1敗で来ています。J1経験のあるベテラン選手が随所にいて彼らがチームの中心になり、若手もバランスよく入っている。シュタルフ監督のもとアグレッシブに戦っており、とても厄介な相手。分析力の高い監督さんで、相手に合わせてミスマッチを作り、やりたいことをやらせないようにしてきます。相手に合わせて3バックと4バックを使い分けつつ、何をしてくるかわからないチームなので、注意が必要です。

【©︎IWAKI FC】

まず警戒しているのは、ここ6試合で4点を取っているFW山本大貴選手。もともと力のある選手ですがここに来て復調し、チームにフィットしてきた。そして、中盤のベテラン宮坂政樹選手。運動量こそ少なくなっていますが、経験値が高く、セットプレーのキッカーとして一発を持っています。

2位に4ポイント差をつけて首位に立ってはいますが、先のことはまだ何も考えていません。どの道、1節の結果でいろいろなものがひっくり返るのが今。だから本当に何も考えていないんです。目の前の戦いに、しっかりと勝つ。それができなければ先などありませんからね。次の長野戦で勝つための準備を、しっかりとしていくだけです」

■無用な取りこぼしをしたチームから脱落する。

後半戦に突入したJ3は依然として混戦が続く中、少しずつ上位グループと下位グループの勝ち点差が開きつつある。

2位の鹿児島ユナイテッドは8月に入り松本山雅に4対2、第21節でSC相模原にアウェーで1対0で勝利。しかし第22節でFC今治にホームで3対4で打ち負けた。この結果、勝ち点44。いわきとの勝ち点差は4と開いた。

3位は松本山雅FC。直近で2連勝しており、2位鹿児島と並ぶ勝ち点44。そして勝ち点41で4位に入ったのが、第22節で鹿児島を破って4連勝中のFC今治。

5位は勝ち点39でカターレ富山。7位は藤枝MYFC。藤枝は直接対決でいわきに敗れて勝ち点38も、消化試合数が他チームより2試合少ないため7位はあくまで暫定。昇格圏内入りはまだまだ十分狙える状況にある。そして8位が勝ち点38で愛媛FC。

昇格枠2を手にするチームはこのあたりまでと推測されるが、果たしてどうなるか。今年のJ3は例年になく各チームの力量が拮抗しており、今後も混戦が続くのは間違いない。予断を許さぬ激烈なデッドヒートはまだまだこれからだ。

明治安田生命J3リーグ第23節・AC長野パルセイロ戦は9月3日(土)16時30分より、Jヴィレッジスタジアムにてキックオフ。試合の模様はDAZNにてライブ配信される。

また、いわきFCの最新情報は現在、"魂の息吹く"noteにて配信中。本マッチプレビューについても厚みを増した形で記載しているので、ぜひチェックしてほしい。

そしていわきFCファンクラブ「LOVE IWAKI」も、会員を随時募集。入会は無料。チケットやグッズの会員限定価格で購入や、メルマガによる情報配信など多くの特典があるのでチェックしてほしい。

熱き戦いに、ぜひご注目を! 
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「いわき市を東北一の都市にする」ことをミッションに掲げ、東北社会人サッカーリーグ1部を戦う「いわきFC」の公式アカウントです。

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