「頂点を、つかむ。」 マリーンズ戦記 8月28日 イーグルス戦 9対2 1試合4発で8月のホームゲームを締める

千葉ロッテマリーンズ
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【千葉ロッテマリーンズ井口資仁監督】

 8月最後のホームゲームは様々な夏の思い出と共に快勝で締めくくられた。茶谷のプロ初本塁打、雨天コールドによる美馬の5年ぶり完封勝利。三木のサヨナラヒット、佐々木朗希の快投、そんな佐々木朗希に白星を届ける松川の走者一掃の三塁打。思い返すと様々なシーンが脳裏をよぎる。例年以上に暑い夏だった。猛暑の中、妥協なく戦った。月間負け越しこそ決まっているが、チームが一つとなり束となって戦い抜いている。その中で少しずつ光明が見え始めた。安田が2試合連続本塁打、これまで勝ち星に恵まれなかった小島が8月に入り2勝。抑えを任された新外国人のオスナは抜群の安定感を見せている。1番荻野、2番高部のコンビは12球団最高のコンビ。2人で塁上をにぎわすとキャプテンの中村奨吾が勝負強い打撃でホームに還す。そしてこの日、お立ち台には5人の選手が呼ばれた。3勝目の小島。3号2ランの井上、6号ソロの岡、5号2ランの安田、8号ソロの佐藤都。ヒーローが次から次へと登場した。打線は活気に満ちている。

 「初回にしっかりと点がとれたことで流れをこちらに引き寄せることが出来た。そして先発の小島がしっかりと流れを作ってくれた。いい形で小島を援護して繋がってくれた。前回も同じカードでいいピッチングもしてくれたけど、打線が援護を出来なかった。今回もいいピッチングだった。その中で援護が出来た」と井口資仁監督。

 中でも目を細めているのは背番号「5」の躍動だ。入団以来、マリーンズの主軸を担うと期待をしてきた。我慢をして起用してきた。どんな時も、覚醒する日を信じてきた。そして今、打席での雰囲気は大きく変わっている。

 「調子は上がっている。こういう状態を我々はずっと期待していた。こういう状態をここから最後まで維持して欲しい。甘い球をしっかりと積極的に打っている。ここまでどうしても見過ぎている部分があった。今は甘い球を一発で仕留めている。しっかりと打っている。タイミングをしっかりとれている。自分のスイングがどれだけできるかはタイミング。ただ、まだまだこれから。もっともっと打って欲しい」と指揮官。

 その才能に誰よりも惚れ込んでいるからこそ、長距離砲独特の弾道を描き、2試合連続でアーチを放った安田に、さらなる飛躍の時を期待する。指揮官が思い描く像に近づいてくることを信じている。その理想像はまだまだ。もっともっと大きな強打者、日本を代表するバッターの姿だ。残り28試合でその理想に近づいてくると確信をしている。だからこそ、起用し続けてきた。

 「打線はよくなっている。今年はなかなか打線が打てない試合があったけど、残り試合少ない中でしっかりと爆発できるように最後までしっかりと戦い抜きたい。残り試合、みんなで大爆発できるように頑張っていきたい」

 指揮官は最後、力強いコメントで記者会見を締めくくった。ライオンズ、イーグルスと上位チーム相手の対戦で2カード連続の勝ち越し。確かな手ごたえを胸に次なるホークス、バファローズとの戦いに挑む。

 試合後には1000発の花火が打ちあがった。東京湾に面したZOZOマリンスタジアム近くから打ちあがった花火の迫力と美しさに誰もが酔いしれた。嬉しそうな顔、楽しそうな顔。スタンドに笑顔の花が弾けた。マリーンズの2022年のチームスローガンは「頂点を、つかむ。」。今年一年が終わった時に最高の笑顔を見せる。この日のスタンドのように応援してくるファンに笑ってもらう。そのためには最後まで諦めずに戦い続けるのみ。この日の試合のようなゲームを続けるのみだ。舞台は千葉から大阪、福岡へと移る。ミラクルマリーンズの快進撃は続いていく。どこまでも、いつまでも。頂点までは止まらない。
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