「頂点を、つかむ。」 マリーンズ戦記 8月26日 イーグルス戦 2対0 6月9日以来の9イニング完封勝利で勢いはさらに加速

千葉ロッテマリーンズ
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【千葉ロッテマリーンズ井口資仁監督】

 ミラクルマリーンズの快進撃が続く。勢いをさらに加速させたのは背番号「17」だった。佐々木朗希投手が7回無失点。前回登板では勝ち投手となったものの5失点をするなど悔しい想いをした相手との1週間後の再戦でしっかりと答えを出して見せた。

 「変化球で、しっかりとカウントを整えて、ストライク先行で行くことが出来ていた。素晴らしいピッチング。色々な球を混ぜながら緩急をつけていた」
 
 井口資仁監督も思わずベンチで唸るほど、そのピッチングは冴えに冴えていた。
 
 緊急事態もチーム一丸で乗り切った。これまで開幕から佐々木朗希とバッテリーを組んでいた松川が8月24日のライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)でホームにヘッドスライディングした際に右肩を痛めてベンチスタート。急きょ佐藤都がマスクを被った。今年、初めてのバッテリー。しかし、そんな窮地を2人で入念に打ち合わせを重ね、グラウンドに立ち跳ね返した。終わってみれば完封勝利。雨天コールドでの完封勝利は8月16日のバファローズ戦(ほっともっと神戸)で美馬が挙げているが、9回完封となるとロメロが先発をした6月9日のドラゴンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)までさかのぼらないといけない。前夜はサヨナラ勝ち。そしてこの日は接戦を制しての久々の9回完封勝利。勢いは加速する一方だ。

 お立ち台には8勝目を挙げた佐々木朗に、先制の5号ソロを放った荻野。さらに4安打を放ち八回に貴重な追加点を挙げた安田が上がった。しかし、もう一人のヒーローは間違いなく必死に投手陣をリードした佐藤都だ。
 
 「佐藤都志也が本当にいいリードをしてくれた。バッターを見ながらカウントを整えてキャッチャーとして素晴らしい仕事をしてくれた」と指揮官も最高の賛辞を送った。

 試合前に指揮官は脱臼で戦線離脱を余儀なくされた福田秀と話をした。3連敗で迎えた8月24日のライオンズ戦(ZOZOマリンスタジアム)。七回にフェンスに激突しながら大飛球をキャッチ。抜ければ勝ち越しを許す可能性すらあった場面で魂のプレーを見せた。そこからチームは生き返った。3連勝。感謝の言葉を伝えた。

 「ああいうガッツあふれるプレーがチームの流れをしっかりと変えてくれた。雰囲気は本当にいい。まずはこの7連戦あと3試合、しっかりと勝っていきたい」。指揮官は言葉に力をこめる。
 
 2022年のペナントレースは113試合が終わった。残すはわずか30試合。いよいよ最終版を迎えている。マリーンズより上にはホークス、ライオンズ、バファローズ、イーグルスが位置する。しかし、今のミラクルマリーンズはどこよりも勢いがある。そしてさらに加速させている。前夜は三木がサヨナラヒットを打ち、この日は佐々木朗が快投乱舞のピッチングを披露した。誰よりも勢いが加速していることを感じているのは井口監督。だから「残り30試合、全部勝つつもり。しっかりと戦っていきたい」と言い残して試合後の記者会見を閉じると踵を返した。

 目標はただ一つ。2022年のチームスローガン「頂点を、つかむ。」にあるようにリーグ優勝だ。それを奇跡と言う人がいるかもしれない。しかし、奇跡は信じる人にしか訪れない。ミラクルマリーンズは今、奇跡の物語のど真ん中にいる。暗い話題の多い世の中に奇跡の物語を届ける。感動のフィナーレは信じる者のみが見届けることが出来るはずだ。
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