近畿高校バスケットボール大会 展望

日本バスケットボール協会
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【バスケットLIVE】

 全国各地でブロック大会が行われる中、今週末の6月24日(金)〜26日(日)にかけて「第69回近畿高校バスケットボール大会」が、滋賀県のYMITアリーナとウカルちゃんアリーナにて開催される。

【近畿男子】洛南を中心に混戦模様となる予感

 
 近畿男子は混戦模様を呈することが予想される。その中心となるのが京都府1位でインターハイ出場を決めた洛南だろう。1年時からスターターとして活躍する星川開聖が最終学年となり、彼自身はよりオールラウンドなスコアラーへと進化。5月に開催された交歓大会「能代カップ」では4試合で平均31.8得点を残し、特に能代科学技術(秋田)との試合では50得点を記録する圧巻のスコアリングショーも披露した。ほかにも攻防で万能な働きが期待できるキャプテンの西村渉や、身体能力が高いフォワードの三浦健一といったタレントが3年生にそろう。

 その洛南に次いで京都府2位の東山は、2年生エースの佐藤友、1月のJr.ウインターカップでゴッドドアを優勝に導いた瀬川琉久(1年)といった有望な下級生をそろえ、虎視眈々と優勝を狙っている。

 また、兵庫県を制した報徳学園も侮れない存在だ。溝上恵大(3年)や小林裕斗(3年)といった実力派のシューターをそろえ、県大会の決勝リーグでは3試合中2試合で100点ゲームを記録する得点力がある。

 昨年、創部2年目にしてインターハイとウインターカップの初出場を果たした和歌山南陵(和歌山)も力のあるチーム。アウトサイドからは猪口富椰ン(3年)、インサイドでは柳沢隼士(3年)と留学生のアデチュチュ・デイビッド・アラバ(3年)を起点に戦うチームだ。アラバについては昨年末に負ったケガの影響で今大会は欠場する可能性が高いが、主力が3年生となった今季は勝負の年だろう。

 大阪府も実力者がそろう。今大会に出場する7校のうち、府予選でトップ3に着けた阪南大学、大阪桐蔭、関西大学北陽の3校は、決勝リーグでそれぞれ1桁点差での決着。特に2位でインターハイ出場権を勝ち取った大阪桐蔭と惜しくも3位となった関西大学北陽の試合は僅か1点差の決着(72-71)だった。

 そこにホームタウンの滋賀県から参戦する光泉カトリックや草津東、京都府予選で洛南に3点差と迫った鳥羽などがダークホース的な存在になると見られる。混戦の男子はどこが優勝をつかみ取るのか大いに注目だ。

【近畿女子】京都精華学園と大阪薫英女学院の“2強”に待ったをかけるチームは…?


 一方の女子は京都精華学園(京都)と大阪薫英女学院(大阪)の2強体制が続くことが予想される。京都精華学園は、昨年のスタメンのうち3人が下級生で、新キャプテンを務める留学生のイゾジェ・ウチェ(3年)のさらなる奮闘がカギを握るだろう。というのも、同校のエースガードである堀内桜花とリバウンド力の高いフォワードの八木悠香という中核の2年生コンビが、6月末から開催される「FIBAU16女子アジア選手権」の候補に入っており、スタメンフォワードを担う3年生の柴田柑菜を含めた3名が今大会では不在となる可能性が高いからだ。

 彼女たちの穴を埋めるのは容易なことではないが、府予選の決勝リーグで2桁得点も記録した林咲良(1年)と橋本芽依(1年)ら1月のJr.ウインターカップ準優勝メンバーの何人かもメンバーに名を連ねている。こうした下級生のステップアップが昨年に続く大会連覇のカギとなるだろう。

 その京都精華学園と覇権争いを続ける大阪薫英女学院は、1年時からエースとしてチームを支えてきた都野七海(3年)を起点に、今年もディフェンスからのアップテンポなバスケットが持ち味。大阪府予選の決勝リーグでは全試合で失点を40点台に抑える堅守を見せ、ダブルスコア近い大差でインターハイへの切符をつかんでいる。都野のほかにも彼女とバックコートを組む頭脳派の熊谷のどか(3年)やインサイドの大黒柱となる島袋椛(2年)といった経験豊富なタレントはそろっており、2年ぶりの優勝を視野に気合いを入れて本大会に臨むはずだ。

 この2強を追う1番手と見られるのが大阪桐蔭(大阪)。大阪府予選では大阪薫英女学院以外のチーム相手には2桁点差で快勝しており、フォワードの石原若葉(3年)や山本雪鈴(3年)ら昨年からの主力も健在で経験値は高い。

 開催地・滋賀県優勝の近江兄弟社も昨年のウインターカップでスタメンだった4選手(山内愛音、前川瑚香菜、加藤乃莉、近藤ほなみ)が最終学年に。昨年大会では2回戦敗退だっただけに、勝負の年となる今年は地の利も生かしつつ、上位進出を目指したいところだ。

 昨年は大阪府代表の3校に京都精華学園を加えた4校がベスト4となり、決勝は接戦の末に京都精華学園が大阪薫英女学院を退けた。今年もその2強体制が続くのか、それとも待ったをかけるチームが現れるのか、注目したい。


記事提供:月刊バスケットボール

近畿の男女決勝戦、準決勝は「バスケットLIVE」でLIVE配信!

6月26日(日)
男女決勝戦、準決勝

 
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