東北高等学校男女バスケットボール選手権大会 展望

日本バスケットボール協会
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【バスケットLIVE】

 6月24日(金)〜26日(日)にかけて「第77回東北高等学校男女バスケットボール選手権大会 兼 第58回NHK杯大会」が、秋田県のCNAアリーナ★あきたにて開催される。7月末に香川県で開幕する「令和4年度全国高等学校総合体育大会 バスケットボール競技大会(インターハイ)」を占う意味でも、見逃せない戦いとなりそうだ。

【東北男子】仙台大学附属明成の大会4連覇を阻むチームが現れるか

 3年ぶりの開催となる東北大会。男子の注目校といえば、東北4連覇の懸かる仙台大学附属明成だ。八村塁(ウィザーズ)の母校としても知られる同校は、昨年は夏冬ともに全国3位入賞。卒業した3年生の穴は大きいが、昨年からスタメンの内藤晴樹(3年)とウィリアムスショーン莉音(2年)、ベンチ出場で経験を積んだ佐藤晴(2年)や八重樫ショーン龍(3年)が今年の軸となるだろう。県予選を10連覇し、盤石の強さで戦いに挑む。

 ポテンシャルを秘めたチームとして挙げたいのが、山形1位の羽黒。高い攻撃力を誇り、県予選決勝でも124-78というハイスコアで優勝を飾った。精神的支柱でもあるキャプテン加藤律輝(3年)、男子U16日本代表の2年生エース・小川瑛次郎ら、経験豊富なメンバーがどんな戦いを見せるか注目だ。

 群雄割拠の様相を呈しているのが福島県。昨年のSoftBank ウインターカップ2021でベスト8に入った福島東稜だが、今年の県予選は準決勝で開志A&Dに61-65で敗退。さらに決勝では、福島南が開志A&Dを101-65で退け優勝を飾った。福島南は決勝で30得点を挙げた菅野翼(3年)を中心に、勢いに乗って今大会にも臨むだろう。

 そのほか、岩手1位の一関工業は、昨年のSoftBank ウインターカップ2021に出場して1点差で1回戦敗退。当時からスタメンの千葉洋哉(3年)を軸に、昨冬の悔しさを晴らしたいところだ。青森県1位の柴田学園は、共学化に伴い2019年に創部された新興チーム。昨年、控えから好活躍を見せていた須藤礼暢、濱田伊吹(ともに3年)らがチームをけん引すると見られる。

 開催地・秋田県からは能代科学技術、秋田工業、秋田西、平成が出場する。能代科学技術は5月の交歓大会「能代カップ」で全敗に終わったものの貴重な経験を積み、県予選では準決勝(vs.平成)を3点差、決勝(vs.秋田工業)を25点差で制してインターハイ出場を決めた。キャプテン・相原一生(3年)を中心に一丸となり、チャレンジャーとして臨みたい。

【東北女子】混戦模様が予想される女子は各チームのエースに注目

 
 東北女子は絶対的な優勝候補があるというより、どのチームにもチャンスがある混戦模様が予想される。各チームには昨年から活躍を見せてきた選手も多く、それぞれが今年はエースとして仲間をけん引するだろう。

 昨年のインターハイでベスト8進出を果たしたのが柴田学園(青森)。今年は主力の多くが卒業したが、飛び込みリバウンドや機動力が光る佐々木杏花(3年)が絶対的エースとなる。小野尚樹コーチは「今年は自由にいろいろなことにトライして、プレーの幅を広げてほしい」と期待しており、昨年に増してオールラウンドな働きを披露しそうだ。

 山形1位の山形中央は、昨年からエースを務めてきた司令塔の五十嵐羽琉(3年)に注目したい。クレバーな状況判断が光り、自ら得点を量産しながら味方にパスをさばける攻撃型ガード。今年のチームは例年に増して平均的にサイズがあるだけに、周りを生かす五十嵐の働きが大きなカギを握っている。

 宮城1位で今大会に乗り込むのが、仙台大学附属明成。ライバル・聖和学園との対決になった県予選決勝は、怒とうの追い上げを見せて延長戦の末にインターハイ出場を決めた。チームの大黒柱は、下級生の頃から経験を積んできた三浦瑞貴(3年)。172cmで、センターとしてはそこまで大きくないものの、ガッツあふれる姿勢でチームを支える貴重な存在だ。
 
 そのほか、福島1位は昨冬に続いて初優勝を飾った福島東稜。キャプテンの浅沼早英やジモー・マリー・アヨミデ、斎藤利緒(いずれも3年)ら、得点能力の高い選手がそろう。下級生主体だった昨年はSoftBank ウインターカップ2021、2点差で1回戦敗退となっただけに、“勝負の年”となる今年はさらなる上位進出を狙っているだろう。岩手1位の盛岡白百合学園も、昨年は夏冬全国に出場するも接戦で敗れる悔しさを味わった。主力となる畠山舞、山田杏美、杉内李緒(いずれも3年)らが、昨年の先輩たちの分まで白星を重ねたい。

 開催地の秋田県からは湯沢翔北、秋田中央、秋田北、新屋が出場する。湯沢翔北は昨冬、全国出場を逃しただけに、久しぶりの大舞台で貴重な経験を得たいところ。昨年からスタメンを張る佐々木凜、高橋瑠羽、小田原未呼(いずれも3年)らが、インターハイに向けて弾みを付けられるか。


記事提供:月刊バスケットボール

東北の男女決勝戦、準決勝は「バスケットLIVE」でLIVE配信!

6月25日(土)
男女準決勝

6月26日(日)
男女決勝戦
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